#12 シボレーK5ブレイザー(ディテール編)
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【趣味人ジドウシャ部】︎

#12 シボレーK5ブレイザー(ディテール編)


クルマの新旧や機能だけでなく、趣味性の高いクルマ、さまざまな趣味への汎用性が高いクルマを紹介するこの連載。12台目は「シボレーK5ブレイザー」です。

 

今回、取材・撮影したK5ブレイザーは3世代目に当たる1986年式です。その魅力的なディテールを見ていきましょう。



灼熱のデスバレーから北限のアラスカまで、道を選ばないアメリカンSUV

標準グレードの特徴は下側にパークランプがインストールされている。こうしたディテールも趣味車の条件です
 出典  Funmee!!編集部
標準グレードの特徴は下側にパークランプがインストールされている。こうしたディテールも趣味車の条件です


K5ブレイザーが生まれた国アメリカは、東西で3時間もの時差があり、4つのタイムゾーンでわかれており、まさに広大のひと言に尽きます。東西南北に伸びるハイウェイ網も少し脇にそれれば、いまも舗装路はなくダートの道が続くところも。

 

世界中の自動車メーカーが開発に使う灼熱のデスバレーから北限のアラスカまで、その自然環境も日本からは想像を絶するほど過酷です。クルマには相応の負担となりますが、それ故に基本的なタフネスとシンプルなメカニズム=メンテナンスしやすいことがアメリカンSUVの絶対条件となります。



アナログのメーターが整然と並ぶインパネ。アメリカらしいタフなテイストと、液晶パネルでは味わえないカッコよさにシビレます
 出典  Funmee!!編集部
アナログのメーターが整然と並ぶインパネ。アメリカらしいタフなテイストと、液晶パネルでは味わえないカッコよさにシビレます


最新のクルマから見ればアナログなK5ブレイザーですが、定期メンテナンスと消耗部品の交換さえ怠らなければ、まず壊れることはありません。切れ味鋭い和包丁も手入れを怠れば錆びつくのと同じように、クルマは元来、手入れをして使う実用品なのです。

 

昔ながらのラダーフレームとリーフスプリングのサスペンションを採用し、きちんとメンテナンスされていれば思いのほか乗り心地よく感じます。鉄板を重ねた構造のリーフスプリングですが、板と板の間に緩衝材があり、コレがヘタると乗り心地が悪化するので定期的な点検が必要です。



古着のように時代感を楽しむのもクラシックモデルの醍醐味

リアハッチの窓を下げておけばラゲッジにイージーアクセス可能。おまけに機能的ですね
 出典  Funmee!!編集部
リアハッチの窓を下げておけばラゲッジにイージーアクセス可能。おまけに機能的ですね


今回取材で訪ねた『城南ジープ・プチ』は創業時からアメリカンSUVを手掛け2017年で34年目を数えます。いまでこそクラシックなK5ブレイザーですが、3世代目以降は新車での輸入実績もあり、当時のコンディションを知る数少ない専門店です。

 

「昔はリフトアップした車高と、幅広の大径タイヤを組み合わせた、迫力あるカスタマイズスタイルが流行りましたが、いまはノーマルで乗りたいというお客様が多くなりました」と語るのは、2代目代表となる安江友未人さんです。



リアゲートの後部ガラスを開閉するハンドレバー。鍵穴は目隠しされています
 出典  Funmee!!編集部
リアゲートの後部ガラスを開閉するハンドレバー。鍵穴は目隠しされています


撮影した個体は1986年式のカスタムデラックスという標準グレードですが、パワーステアリングとエアコンは標準装備なので快適です。内装は凝った装飾もなくシンプルな実用品といった感じの風情ですが、それが逆にブツヨクをそそります。

 

「この車両はノースウエストエリアから仕入れた車両ですが、融雪剤を撒かない地域で乗られていたのでコンディションが良く外装はオリジナルです。多少の塗装欠けもありますが、再塗装する程のダメージもなく、新たな日本でのオーナー様もこのまま乗られるとおっしゃっていました」



スペアタイヤは荷室に固定。積載効率を考えないところも趣味車の醍醐味です!
 出典  Funmee!!編集部
スペアタイヤは荷室に固定。積載効率を考えないところも趣味車の醍醐味です!


新車時から既に30年。ちょっとした使用感はデニムに例えれば愛情を注ぎ履きこなされたた天然のダメージのようなもの。また、ピカピカにレストアを施した車両もいいですが、使い込まれた味わいも嗜好品と捉えてみると面白さが増します。

 

このモデルがキャブレターの最終年式ということもあり、インジェクションとはひと味もふた味も違う吸気音が生き物のようであり、なんとも温もりを感じさせます。



中古車でしか出会えないデッドストックのようなもの。一期一会を大切に

31年前のオリジナルホイールキャップ。シボレーのエンブレムがいいヤレ具合です
 出典  Funmee!!編集部
31年前のオリジナルホイールキャップ。シボレーのエンブレムがいいヤレ具合です


K5ブレイザーのボディサイズは全長4,695mm×全幅2,021mm×全高1,874mm。デビュー当初はフルサイズのSUVでしたが、取り回しはイマドキの3ナンバーセダンと変わりません。また、四輪駆動ということでハンドルの切れ角を懸念する方もいるでしょうが、後輪駆動のモデルより小回りがききます。ちなみにホイールベース2,705mm。

 

搭載する5リッターV型8気筒エンジンのスペックは最高出力160ps/4,400rpmと現代の基準からすれば心細いものの、最大トルク312Nmを発生する2,000rpmで巡航すれば高速道路でも法定速度に達し、また、もっとも効率の良い回転数となるため燃費も稼げます。


燃費は車両がストックの状態なら7km/l以上マークできます(もちろん、アクセル操作で個人差はありますが)。レギュラーガソリンで走れますのでアメ車=ガスイーターということはありません。



無骨なデザインがアメリカンSUVの魅力でもあります。クロームが美しい
 出典  Funmee!!編集部
無骨なデザインがアメリカンSUVの魅力でもあります。クロームが美しい


年々コンディションの良い個体が少なくなってきたシボレーK5ブレイザー。年式とデザインにこだわればさらに出会う確率は低下しますし時間も必要となります。既に生産を終了したモデルを探すなら思い立ったが吉日です。アメリカンカーライフの醍醐味をSUVで味わってみてはいかがでしょうか。



K5ブレイザーが並ぶ城南ジープ・プチ。車両は左から1986年式、1971年式、1978年式、1991年式。それぞれ異なる味わいをもち魅力的で迷ってしまいます
 出典  Funmee!!編集部
K5ブレイザーが並ぶ城南ジープ・プチ。車両は左から1986年式、1971年式、1978年式、1991年式。それぞれ異なる味わいをもち魅力的で迷ってしまいます
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■撮影協力

城南ジープ・プチ


創業から34年目を迎えたアメリカンSUVの専門店。車両販売やメンテナンス、また、独自に培ったネットワークでコルベットやマスタングの輸入実績もある。

 

東京都世田谷区玉堤2-9-5

TEL:03-3705-4411

営業時間:平日10:00~19:00 日曜、祭日10:00~18:00

休み:水曜

 


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文:教重誠一(Seiichi Norishige)

写真:銭田豊裕(Toyohiro Zenita)



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2017年12月6日
Funmee!!編集部
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