所有しているボードは100本以上?!コレクターのお宝ボードを拝見!
サーフィン

所有しているボードは100本以上?!コレクターのお宝ボードを拝見!


いまのように多彩なサーフボードが生まれるまでには、多くのシェイパーやサーファーによる革命が行われてきました。

 

時代背景をよりリアルに感じさせてくれるヴィンテージボードの存在は、良質な歴史学に身を委ねるように刺激的で面白いんです! 今回は、そんなボードを集めている大瀧宣幸さんのお気に入りのボードを紹介してもらいました。



一生乗れないほどのヴィンテージボードを収集

ヴィンテージボードは乗って楽しむのが彼の流儀。そこから学ぶ知識も多い
 出典  Funmee!!編集部
ヴィンテージボードは乗って楽しむのが彼の流儀。そこから学ぶ知識も多い


—— 100本以上のヴィンテージボードを所有しているとか?


はい。サーフィンをはじめて数年でヴィンテージボードにはまり、カリフォルニアに訪れた機会などに購入してきました。今は価格も高騰しているので手に入れる機会も少なくなりましたけど……。

 


—— すべて自分用なんですか?


そうなんですよ。自分の年齢的にも一生乗り切れないほどのボードを持っているとは思うんですが、やっぱり古いボードが大好きで手放せない。たまに店に飾ってあるヴィンテージボードを売ってくださいと言われることもあるんですが、「非売品なんです」と言ってしまいます。

 


—— 確かに、すごい数のボードですよね。ちなみにヴィンテージボードへの知識は独学なんですか?


洋書を購入するなどして、いろいろ調べました。今でこそボード造りは成熟していますが、当時は試行錯誤の連続だった。その流れを知っているとボードデザインを見るだけで、大体の年代は想像ついちゃいますね!



コレクターのお宝拝見!

1.雰囲気たっぷり!’60年代のHOBIE SURFBORDS

手直してして乗りたいと思いながら、長く放置してしまった一本。好きなボードはいつ手にしても笑顔が溢れる
 出典  Funmee!!編集部
手直してして乗りたいと思いながら、長く放置してしまった一本。好きなボードはいつ手にしても笑顔が溢れる


—— 例えばこのボードは?


現在も人気のあるHOBIE SURFBORDSは、実は1950年創業。サーフボードの歴史から見ても、かなり古いブランドなんです。世界的にも有名なサーフムービー『エンドレスサマー』にも登場しています。

 

このボードが造られたのは、おそらく1960年代後半じゃないかと思います。1960年代の前半は、いわゆるPIGが主流で、中盤からノーズライディングというテクニカルな技が出てくるようになりました。その流れを汲んだこのボードデザインは、テールがVボトム。さらに短期間で消えてしまったフィンボックスを使用した貴重なボードなんです。



通常のボードにはない大きなロゴマークは、古いサーフムービーでも目にする
 出典  Funmee!!編集部
通常のボードにはない大きなロゴマークは、古いサーフムービーでも目にする


—— デザインも珍しいですね。


当時はエアブラシの技術がなかったので、色付けはすべて樹脂。中にファブリックを入れることも人気だったんですよ。

 

しかも通常とは違い、大きなロゴマークが入ってます。市販モデルではなく、チームライダー専用のボードだと思います。



2.スキップ・フライがシェイプした’70年代のボード

現在も多くのファンを持つスキップ・フライがシェイプしたサーフボード。そのデザインは半世紀近い歴史を持つ。
 出典  Funmee!!編集部
現在も多くのファンを持つスキップ・フライがシェイプしたサーフボード。そのデザインは半世紀近い歴史を持つ。


—— これは有名なスキップ・フライ?


そうです。カリフォルニアのサンディエゴを代表するシェイパーで、魚のような形が特徴のフィッシュ・ボードを広く知れ渡らせた存在としても知られます。その彼がシェイプした’70年代のツインキールフィッシュです。

 


—— 状態もいいですね。


新品、未使用なんですよ。サンディエゴに行った時に知人から譲り受けました。



3.NECTARの’70年代のボード

デザインや柄に特徴があるものが好き。出会いが大切だと大瀧さんは言う
 出典  Funmee!!編集部
デザインや柄に特徴があるものが好き。出会いが大切だと大瀧さんは言う


—— このブランドは?


カリフォルニアのデルマーという町で1976年に誕生したNECTARというブランドです。現在では主流のトライフィンは、サイモン・アンダーソンというプロサーファー&シェイパーが考案し、1981年に日の目を浴びたのですが、それもいち早く取り入れた人物です。

 

これは、’40年代や’50年代にサーフボードの材料として主流だったバルサという木材を使用し、’70年代に造られています。



4.「ハル」で有名なグレッグ・リドルが80年代に削ったボード

レストアされてないオリジナルの風合いを大切にしている。ボードの傷も乗り手のストーリーになる
 出典  Funmee!!編集部
レストアされてないオリジナルの風合いを大切にしている。ボードの傷も乗り手のストーリーになる


—— これもなんだか古そう……。


これは’80年代なので、そんなに古くはないですよ。ただ、シェイパーのグレッグ・リドルと言う人は、’60年代後期から「ハル」というボードを造っている人で、その筋ではかなり有名な人物。それだけに通常と全く違うデザインのロングボードは逆に珍しいです。

 

ただ、このフィンボックスが狭くて入るサイドフィンがなかったので、本人にサイドフィンを造ってくれとオーダーしたら、こんなものが……。



本来の乗り味を知りたいという彼の情熱から、購入後はシェイパーに直接連絡することもある
 出典  Funmee!!編集部
本来の乗り味を知りたいという彼の情熱から、購入後はシェイパーに直接連絡することもある


—— フィンボックス自体を変えろと(笑)?


そうなんです。あんなに計算されたボードを作る人なのに、対応が斬新ですよね(笑)。でもそんなことも含め、シェイパーの個性が存分に活かされたサーフボードって本当に面白いですよ。



サーフボードは車と似てるかも?楽しみ方は盛りだくさん!

ヴィンテージへの触れ合い方は自由。「楽しい」の気持ちを大事にすれば、そこから世界が広がっていく
 出典  Funmee!!編集部
ヴィンテージへの触れ合い方は自由。「楽しい」の気持ちを大事にすれば、そこから世界が広がっていく


—— でも結果的には技術が発展した最新ボードの方が、やっぱり乗りやすいのでは?


確かに現在のボードは精度も上がってますが、車に例えるとハイブリッドカーのような存在なんですよね。車好きな人はマニュアル車に乗って、ギアを変えながら重いステアリングを切って曲がったりするのが楽しいと思うんですけど、ヴィンテージボードはそれに似ているのかもしれません。

 

ひとつひとつのターンはとても重いのですが、逆にそれが味わい深い。

 

ただ、ヴィンテージボードの楽しみ方は十人十色なので、家に飾って、デザインやカラーリングを鑑賞して楽しむ。という方法もアリだと思います。



サーフィン

本書は中高年から始めるサーフィンの基本テクニックのすべてがわかる入門書です。

サーフボード、ウェットスーツといったサーフギア、実は年齢に合った選び方があるんだとか。


■プロフィール

大瀧宣幸さん

 

東京台東区にあるサーフショップ「New Evolution Surf」のオーナー。マッカラムやミツベンなどの人気サーフボードの他、カリフォルニアの若手シェイパー、ジョシュ・オルデンバーグの輸入元も務める。所有するヴェンテージボードは100本以上。その知識は業界でも屈指



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企画・編集協力:枻(エイ)出版

文:菅明美(Akemi Kan)

写真:ペロ(Pero)



2017年12月20日
Funmee!!編集部
Funmee!!編集部

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