#44 バンデンプラ プリンセス1300(ディテール編)
自動車
【趣味人ジドウシャ部】︎

#44 バンデンプラ プリンセス1300(ディテール編)


クルマの新旧や機能だけでなく、趣味性の高いクルマ、さまざまな趣味への汎用性が高いクルマを紹介するこの連載。ベビー・ロールスロイスなどと表現されることもある、小型高級車バンデンプラ プリンセス1300を紹介します。



小さなボディに豪華内装を


小型乗用車ADO16のバンデンプラ版として高級な内装を持つプリンセスは、オースチンA99などをベースとした大型セダン「バンデンプラ 3リッター」に採用されたフロントフェイスデザインを踏襲し、ロールスロイスなどと同じく、背が高く横幅の狭い特徴的なラジエターグリルを持ちます。このラジエターグリルのデザインからもベビー・ロールスロイスという名前が普及したと思われます。



ファストバック的なリアビューですが、独立したトランクを持つ4ドアセダンとなります
 出典  Funmee!!編集部
ファストバック的なリアビューですが、独立したトランクを持つ4ドアセダンとなります

優雅で高級感溢れるインテリア


当時のイギリスの高級車というと、ウッドパネルやレザーシートなどを多用した高級感溢れるインテリアを持つイメージがあると思います。バンデンプラ プリンセスもAD016という大衆車がベースにもかかわらず、内装だけ見れば、高級な大型サルーンに負けない内容です。ダッシュパネルはウッド張りで、ドアの上部にもウッドパネルが張られています。ダッシュ中央に時計を配するのも高級車の慣わしのひとつです。




シンプルながら、天然素材をふんだんに使用した高級感あふれるダッシュ周りです
 出典  Funmee!!編集部
シンプルながら、天然素材をふんだんに使用した高級感あふれるダッシュ周りです


シートも当然のように革張りで、小型車らしからぬゆったりとしたサイズのシートが備わります。乗り心地も非常によく、運転席に座ると不思議と背筋が伸びてしまいます。’60年代というと、大衆車はスチールむき出しのダッシュにビニールレザーやファブリックのシートが当たり前の時代。いかに豪華だったかがわかると思います。



取材車両の真っ赤なレザーシートはレストア時に新品に張り替えられています
 出典  Funmee!!編集部
取材車両の真っ赤なレザーシートはレストア時に新品に張り替えられています

見所はリアシートにあり!


リアシートはそのボディ形状からヘッドスペースも十分に確保されており、足元も決して狭くありません。乗車定員は法規上5名ですが、やはりセンターのアームレストを出してゆったりと4人乗車がこのクルマには似合います。前席背面には折りたたみ式のピクニックテーブルが収納されており、後席の乗員には至れり尽せりの豪華な装備が満載です。



ウォールナット製のピクニックテーブルは、フロントシート背面に格納されています
 出典  Funmee!!編集部
ウォールナット製のピクニックテーブルは、フロントシート背面に格納されています


AD016は4ドアセダンなので、独立したトランクを持ちます。外から見るよりはかなり広いラゲッジスペースを持ち、荷物の収容量もかなりあります。これは2ボックスのミニとは大きく異なる部分ですね。大型サルーンほどとはいきませんが、このクラスとしてはかなりの容量といえるでしょう。



トランクを開けるとかなり奥行きがあり、ボストンバッグ4個ほどは楽に収納可能です
 出典  Funmee!!編集部
トランクを開けるとかなり奥行きがあり、ボストンバッグ4個ほどは楽に収納可能です

ミニから受け継いだコンパクトな横置きのFF機構


エンジンやトランスミッションは、ADO15、つまりミニからそのシステムを踏襲しています。コンパクトな直列4気筒エンジンの下にトランスミッションをレイアウトした世界的にも独特のレイアウトを持ち、ラジエターも車体左側面にマウントされるという変わったエンジンルームです。排気量はデビュー当初1,100ccで、後に1,300ccに拡大されます。



ミニのエンジンルームを見たことがある人なら、見た目はほとんど変わらないことが判ります
 出典  Funmee!!編集部
ミニのエンジンルームを見たことがある人なら、見た目はほとんど変わらないことが判ります


トランスミッションはマニュアルとオートマチックが選べました。取材車両は4速オートマチックです。面白いのはATのシフトゲード。よく見ると「R-N-1-2-3-4-D」という不思議なパターンでPレンジはありません。通常Nポジション+サイドブレーキで駐車し、走行時は一番手前のDレンジに入れることで自動変速になる仕組みです。とはいえ慣れてしまえば決して特殊ではなく、イージードライブが可能です。



フロアから飛び出したオートマチックのシフトレバーは前から順に「R-N-1-2-3-4-D」と独特の配列となります
 出典  Funmee!!編集部
フロアから飛び出したオートマチックのシフトレバーは前から順に「R-N-1-2-3-4-D」と独特の配列となります

'90年代に放映され、いまも根強いファンがいる伝説の刑事ドラマ「刑事貴族」のシーズン2 DVD BOX。このシーズンより主役となった水谷豊演じる刑事、本城慎太郎の愛車がバンデンプラ プリンセス1300で、本城が走って追いかけるエンディングシーンに登場することでも知られています。


■取材協力

ガレージ日英

 

ビンテージ英国車を中心に豊富なストックを誇るガレージ日英。特にバンプラに関しては豊富なレストア経験と販売量を誇ります。またファクトリーを完備し、整備やレストアにも対応可能です。

 

SHOWROOM

東京都大田区蒲田2-11-19

TEL:03-3739-2606

営業時間:10:00〜19:00

休み:日曜、祭日

 

FACTORY

東京都大田区萩中3-15-5

TEL:03-5705-1828

 

 

===

文&写真:勝村大輔(Daisuke Katsumura)



自動車
自動車
2018年8月29日
Funmee!!編集部
Funmee!!編集部

RANKING

ランキング