【趣味人ジドウシャ部】#26 フォルクスワーゲン・ゴルフカブリオレ(歴史編)


クルマの新旧や機能だけでなく、趣味性の高いクルマ、さまざまな趣味への汎用性が高いクルマを紹介するこの連載。

 

今回紹介するのは、VWビートルの後継モデルとして登場した初代ゴルフのオープンモデル、ゴルフカブリオレです。



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フォルクスワーゲン・ゴルフは、ビートルの後継モデルとして1974年に登場。以来現在まで続くスーパーロングセラーモデルです。

 

個性的なボディラインを持つビートルに負けない美しいボディを求めて、フォルクスワーゲン社は、発売を控えた新開発のFFモデルのデザインを、イタルデザインのジウジアーロに依頼します。1973年に発売されたパサート、1974年デビューのシロッコ、そして今回紹介するゴルフの3車種は、ジウジアーロのデザインによって、見事に新生VWの顔となったのです。



ジウジアーロデザインの初代ゴルフは1974年に登場します

ジウジアーロデザインの初代ゴルフは1974年に登場します

 提供  VOLKSWAGEN AG


ゴルフもこれまでの伝統に則り、ビートルのカブリオレ製作で長年関係のあるカルマン社のコーチワークによるカブリオレを1979年に追加します。単純に屋根をカットしただけでなく、リアには専用デザインのトランクを持ち、当時横転時の対策としてアメリカ市場で必要だったロールバーを備えたスタイルで、非常に人気となりました。



ジウジアーロデザインの初代ゴルフは、全長は3.9mと非常にコンパクトです

ジウジアーロデザインの初代ゴルフは、全長は3.9mと非常にコンパクトです

 出典  Funmee!!編集部


ゴルフカブリオレは、オープン時はもちろん、幌を閉めた際のシルエットにもこだわってデザインされました。またカルマン社製作の幌は耐候性が高いのも大きな特徴で、幌を閉めてしまえばセダンと変わらない快適な車内となるのも人気の要因となったのです。




実はゴルフカブリオレの真骨頂は、この幌を閉めた姿のかっこよさにあります

実はゴルフカブリオレの真骨頂は、この幌を閉めた姿のかっこよさにあります

 出典  Funmee!!編集部


デビューから約10年が経過した1983年、ゴルフはフルモデルチェンジを敢行。初代モデルのコンセプトを継承しながらも、このゴルフ2のデザインはVW社内で行われました。ところがカブリオレに関してはモデルチェンジをせず、初代モデルを継続して生産することとなったのです。

 

こうして初代ゴルフカブリオレは、ゴルフ3が登場しカブリオレが発売となる1993年まで、ジウジアーロデザインのまま約15年間もの間生産され続けるロングセラーとなるのです。




フロントフェンダー後部には、製作を担当したカルマン社のプラークが貼られています

フロントフェンダー後部には、製作を担当したカルマン社のプラークが貼られています

 出典  Funmee!!編集部

 

 


’90年代に入り、ゴルフ3が登場すると、カブリオレもゴルフ3をベースにフルモデルチェンジされることになりました。そこで豪華な装備を装着した最終限定車を発売します。これが『Classic LINE(クラシックライン)』です。



当時オプションだった四灯グリルや樹脂製バンパーを装着しているものの、ベースは初代ゴルフのままです

当時オプションだった四灯グリルや樹脂製バンパーを装着しているものの、ベースは初代ゴルフのままです

 出典  Funmee!!編集部


本革シートやジャーマントップと呼ばれる布製の幌、15インチの鍛造アルミホイールなどの専用装備をふんだんに盛り込み、ブルー、グリーン、ワインレッドという3色の専用メタリックカラーでペイントされるのが大きな特徴です。

 

日本では1992年に500台限定として発売されましたが、実はヨーロッパでは通常モデルの高級グレードとして限定数なしに発売されていたモデルでもあります。



カルマン社のプラークの上方に備わるクラシックラインのエンブレム

カルマン社のプラークの上方に備わるクラシックラインのエンブレム

 出典  Funmee!!編集部


ゴルフ3が登場した1992年というと、アウディは80、アルファロメオは155、ボルボは850という時代。これらクルマのなかで、ジウジアーロ初期の作品が新車で買える最後のチャンスということもあり、クラシックラインは人気となり、約2年の販売期間を経てゴルフ3カブリオレにバトンタッチします。



タン革の内装、ブルーメタリックの外装ともオリジナル。オーナーの成澤昭男さんはこれまで数台のゴルフを乗り継いで、ついに出会った一台なのだとか

タン革の内装、ブルーメタリックの外装ともオリジナル。オーナーの成澤昭男さんはこれまで数台のゴルフを乗り継いで、ついに出会った一台なのだとか

 出典  Funmee!!編集部

『フォルクスワーゲンゴルフ そのルーツと変遷』武田 隆著(グランプリ出版)

フォルクスワーゲンゴルフのデザインや設計の哲学の源流を辿る一冊。世界累計2,800万台以上生産されてきたゴルフがどのように進化を重ねてきたのか、「ドイツ・モダニズム」とともに考察します。

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■取材協力

スピニングガレージ

 

数あるフォルクスワーゲンのなかでもゴルフ2に特化した珍しい専門店。広大な敷地に常時約100台のゴルフ2を在庫しているほか、ファクトリーも併設。もちろん派生モデルやレアモデルも得意としています。

 

神奈川県相模原市緑区長竹2748-1

TEL:042-780-8198

営業時間:9:00〜18:00

定休日:水曜、木曜

 

 

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文&写真:勝村大輔(Daisuke Katsumura)



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Funmee!!編集部

Funmee!!編集部

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