アウトドアをもっとおしゃれで自由なものに。 小雀陣二さんに聞く、“アウトドアコーディネーター”のお仕事【後編】


アウトドアコーディネーターとして、さまざまな角度から外遊びの楽しさを提案している小雀陣二さん。
紆余曲折を経て、アウトドアコーディネーターになった小雀さんが目指した外遊びとは? 
そして、これから提案していきたいこととは?

アウトドアをもっとおしゃれで自由なものに。 小雀陣二さんに聞く、“アウトドアコーディネーター”のお仕事【前編】

地味な遊びだったアウトドアを かっこよく、おしゃれに。

 出典  Funmee!!編集部


ーーアウトドアコーディネーターとして、働き始めた当時はどんな状況だったんですか。


当時もキャンプをする人や、今ほどではないですが山登りをする人はもちろんいました。けど、なんだか昔からの「こうあらねば」という形があって、アウトドアってなんだか堅苦しい、アクテビティごとに見えない敷居があるような遊びだったんです。



ーーそのなかで、どのような意識で仕事をされていたんでしょう。


最初はただ目の前のことをこなすだけで一生懸命でしたよ。でも、僕は海外の情報を調べたりする中で、海外の人たちがもっとかっこよく、お洒落にアウトドアを楽しんでいるのを見てきた。日本のアウトドアもあんな風になるといいなという気持ちはありました。



 出典  Funmee!!編集部


ーー具体的にはどのような部分でしょう?


例えば、山や野外では手をかけてまで美味しいものを食べる必要はないとか、お洒落よりも機能的で無骨な道具やウエアが重宝されたりだとか。もちろん、ハードなシチュエーションではそうとも言えますが、余裕がある時はもう少しそのあたりを楽しんでもいいんじゃないかと。

当時から僕らが提案してきたワンバーナーでも美味しい料理を作る方法とか、山スカートとかが市民権を得てきて、普通に楽しんでくれる人が増えたのはやりがいを感じましたね。



趣味があって命を救われた フラれた時もサーフィンが支えてくれた

 出典  Funmee!!編集部


ーー趣味が仕事になっていく楽しさ、難しさってありますか?


はたから見ると、楽しいことを仕事にしていて良いなあ、と思われるかもしれませんが、やはりそれなりに大変なことは多いです。でも、それ以上にいろいろなところに行けたり、楽しいことも多いかな。仕事ではありますが、年に一度アラスカでのカヤックツアーをすることが、仕事のモチベーションになっていたりします。



ーープライベートと仕事でアウトドアを楽しむ違いはありますか?


僕の場合、いろいろなアウトドアアクティビティが仕事になっていますが、唯一サーフィンだけは仕事にしていない趣味なんです。その意味で、海に入る時は本当にリラックスできる瞬間なんです。サーフィンを通じて知り合った仲間たちが全国にいて、彼らはかけがえのない存在ですね。



ーー波乗りもやるんですね。


東京生まれで、サーフィンは学生時代に少しと間を空けてパタゴニアで働くようになってからやっていました。一度、サーフィンに命を救われた経験もあります。当時付き合っていたガールフレンドとマウイ島旅行に行ったのですが、向こうでフラレて置き去りにされてしまった。もう、すごく落ち込みました。でも、それから一週間毎日いい波があって、朝昼夕方と波乗り三昧。気が紛れました。

そんなこともあったりして、僕にとってサーフィンはまた別の世界なんですよ。



これからはもっと アウトドア“体験”を提供したい

 出典  Funmee!!編集部


ーー年齢を重ねて、アウトドアとの関わり方は変わってきましたか。


体力も落ちてきて、お店を始めたこともあり、あまり自分の時間がとれなくなってきたかな。でも、遊びに行かないと新しいアイデアも生まれないので、そこのバランスを上手くとりながらしっかり自分も遊びたいですね。



ーー自然で遊ぶこと、体験することの素晴らしさって、どんな部分にあると思いますか?


自然の大切さや人と自然のつながりは元々意識していたけど、僕の場合はパタゴニアで働くようになったのがきっかけで、より意識するようになりました。でも当時は話が大きすぎて、中々実感が湧かなかったんです。だけど、よりアウトドアで遊ぶようになって自然を身近に体験することで、そういった意識もなんだか自然に入ってくるようになったんです。



ーーイベントへの参加や講師業も積極的ですね。今後はどのような活動に重点を置いていくつもりですか。


今までは、雑誌や本を通じて不特定多数の人たちに知識や情報を紹介してきたつもりです。でも、これからはお店やイベント、ツアーなどを通して、直接顔を合わせて体験を提供していくのもいいかなと考えています。

アウトドアはもっと自由に楽しんでいいんだということを、たくさんの人に知ってもらいたい。自分のお店や本、開発に関わった道具たちが、みなさんがアウトドアを楽しく始めるためのきっかけになってくれたら嬉しいですね。

例えば、若い夫婦がキャンプにくるようになって、その子供達が一緒にアウトドアに出てきてほしい。まだまだ数自体は少ないかもしれないけれど、よりそれが広がると、世の中少しはいい方に傾くような気がしています。



アウトドアをもっとおしゃれで自由なものに。 小雀陣二さんに聞く、“アウトドアコーディネーター”のお仕事【前編】


■プロフィール

アウトドアコーディネーター

小雀陣二さん


アウトドア雑誌を中心に、野外での料理が楽しくなる簡単で美味しいレシピの提案や、キャンプを快適にする道具の開発にも関わる。神奈川県・三崎にてカフェレストラン「雀家」も経営している。著書に、「山グルメ」、「ダッチオーブン極楽クッキング」、「BBQがウマくなる本」、「お手軽アウトドア燻製レシピ」(すべてエイ出版社刊)など多数あり。


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企画・編集協力:枻(エイ)出版社

文:池田圭(Kei Ikeda)

写真:亀田正人(Masato Kameda)・大江史浩(Fumihiro Oe)


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Funmee!!編集部

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