あえてフィルムカメラ。選ぶならどれだ?
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【カッコいい写真・カメラと撮影のキホン】︎

あえてフィルムカメラ。選ぶならどれだ?


コンデジや一眼レフ、ミラーレス。いまやカメラといって思い浮かべるのは、デジタルカメラではないでしょうか? 光学ファインダーを覗かず、フィルム交換を知らない世代も増えています。

 

でも、スマホやインスタグラムの成長に比例して写真好きな人たちが増え、あえてフィルムカメラを楽しむ人たちも増えています。現像するまで何が写っているかわからない、ちょっと不便だけど、そこも含めて楽しいフィルムカメラを一挙に紹介します。



まず手に取るなら35mmフィルムカメラがおすすめ!


35mm判やブローニー判などフィルムサイズによってカメラも種類が分かれます。エントリーモデルとしては、扱いやすさと種類の豊富さから35mmのフィルムカメラがおすすめです。



もはや伝説のニコン「F」(左)と「シンプル・ニコン」がキャッチフレーズの「FE2」(右)
 出典  Funmee!!編集部
もはや伝説のニコン「F」(左)と「シンプル・ニコン」がキャッチフレーズの「FE2」(右)
35mmロールフィルムを装填したキヤノン「F-1」
 出典  Funmee!!編集部
35mmロールフィルムを装填したキヤノン「F-1」


フィルムもカートリッジ式のロールフィルム「パトローネ」で管理され、装填も失敗がありません。現在見慣れたこの形の35mmロールフィルムは1934年にコダックにより発売されました。



「一眼レフ」と「レンジファインダー」、どちらかを選ぼう


カメラでよく聞くワード、「一眼レフ」。その呼び名は、レンズを介した画像が内部のミラーに反射され光学ファインダーで確認できるというカメラの構造に由来します。ファインダーから見える像と実際に写る像にズレがないためダイレクトに構図を掴めることが最大の利点です。



レンジファインダー機キヤノン「7s」(左)と一眼レフ機キヤノン「NEW F-1」(右)
 出典  Funmee!!編集部
レンジファインダー機キヤノン「7s」(左)と一眼レフ機キヤノン「NEW F-1」(右)


対するレンジファインダー機は、撮影用レンズとは別にフレーミングするためのレンズを備え、それによって構図を決めるカメラです。一眼レフのようにミラーボックスがないためスッキリとコンパクト。一眼レフでは生じるミラー開閉の振動もなく、ブレを軽減できます。また、ミラー開閉の音がないため、シャッターを切るときの音も静かです。

 

レンジファインダー機はキヤノンやニコンからも販売されましたが、代表格と言えばライカ「Mシリーズ」です。コンパクトさと性能から報道写真をはじめ世界各地に持ち出され、さまざまな情景を写し撮り、現在も世界のカメラファンに愛されています。



ロングセラー機のライカ「M6」(左)と、名機と名高いライカ「M3」(右)。あまりの性能の高さゆえ、当時の日本メーカーはレンジファインダー機の追求を断念……。一眼レフ開発にシフトすることとなりました
 出典  Funmee!!編集部
ロングセラー機のライカ「M6」(左)と、名機と名高いライカ「M3」(右)。あまりの性能の高さゆえ、当時の日本メーカーはレンジファインダー機の追求を断念……。一眼レフ開発にシフトすることとなりました


ただし、レンジファインダー機にも弱点が……。覗くファインダーと撮影するレンズが違うため、構図をとるのにコツがいるほか、接写があまり得意ではありません。また、レンズキャップをつけたまま気付かずに撮影していた、という“あるある話”も。

 

覗いたままの世界をダイナミックに撮影できる一眼レフと、静音・軽量コンパクトなレンジファインダー。どちらを選ぶか悩みどころです。



フィルムカメラでも、電子機器を装備した機種も


フィルムカメラというと、アナログで露出やシャッタースピードを設定しなければならないと思ってしまいがち。ですがなかには露出計を装備した一台もあります。

 

1970年代半ばに登場したペンタックス「MX」は一眼レフながらコンパクトなボディで、機械制御のフォーカルプレーンシャッターとLED露出計を備えた、当時としては大変画期的なカメラでした。



最小の機械式一眼ペンタックス「MX」に、パンケーキレンズと呼ばれる薄型レンズ「smc PENTAX-M 40mm F2.8」を装着
 出典  Funmee!!編集部
最小の機械式一眼ペンタックス「MX」に、パンケーキレンズと呼ばれる薄型レンズ「smc PENTAX-M 40mm F2.8」を装着


それまで小型一眼レフの王者と言われたオリンパス「OM-1」のボディより縦・横・奥行が0.5mmずつ小さく作られたボディは、最小の機械式一眼レフとして未だに根強い人気を誇ります。

 

ほぼ同時期に採用されたレンズマウント「Kマウント」は、MXが販売されていたころから40年以上マウント部の形状を変えていません。そのため、フィルム機、デジタル機ともに互換性があり、このボディに最新Kマウントレンズを装着することや、その逆もできます。



風景や人物ポートレートを撮るなら、中判カメラもおもしろい


35mmフィルムよりちょっと細長の「ブローニーフィルム」。見た目どおりフィルムサイズが大きいことから、より精細な描写で迫力ある大判プリントの作成が可能です。



左より、35mmフィルムを使う一眼レフ機キヤノン「NEW F-1」、35mmフィルム、ブローニーフィルム、ブローニーを使う中判カメラハッセルブラッド
 出典  Funmee!!編集部
左より、35mmフィルムを使う一眼レフ機キヤノン「NEW F-1」、35mmフィルム、ブローニーフィルム、ブローニーを使う中判カメラハッセルブラッド


そんな中判カメラの代表といえば、ハッセルブラッド。中判カメラながら非常にコンパクトに設計されたボディは、撮影目的に合わせてグリップやファインダーを交換・追加することでフォトグラファーのさまざまな要求に応え、その信頼は揺るぎありません。



ハッセルブラッド「500C/M」とカールツァイス・プラナー80mm。こう見えてもミラーが入った一眼レフカメラ
 出典  Funmee!!編集部
ハッセルブラッド「500C/M」とカールツァイス・プラナー80mm。こう見えてもミラーが入った一眼レフカメラ


そんなハッセルブラッドは6×6の正方形フォーマット。最近では、インスタグラムでもおなじみのこのスクエアサイズは、カメラの構えをタテやヨコに持ち変えることなく撮影ができるという利点も。



二眼レフカメラでスタイリッシュな世界観を作ってみよう


目玉がふたつ縦に並んだ二眼レフ、なんだか不思議な容貌ですよね。このクラシカルな外観はドイツのカメラメーカー、ローライが元祖。中判カメラ、ローライフレックス6×6シリーズとして一世を風靡しました。



ローライフレックス2.8F。ふたつのレンズのうち上のレンズがファインダー用、下のレンズが撮影用
 出典  Funmee!!編集部
ローライフレックス2.8F。ふたつのレンズのうち上のレンズがファインダー用、下のレンズが撮影用
ローライフレックスは腰あたりの高さで構え、上からファインダーを覗きこむ。ファインダーは上下正像ですが、左右が逆像に映ります
 出典  Funmee!!編集部
ローライフレックスは腰あたりの高さで構え、上からファインダーを覗きこむ。ファインダーは上下正像ですが、左右が逆像に映ります


比較的単純な構造のため故障が少なく生産も容易であったことから、ローライを模倣した多くの二眼レフが各国で生産されました。そんなローライフレックスのファインダーはウエストレベルが一般的。上から覗き込んで見るすりガラスに写り込んだ世界はとても新鮮で、デジカメ世代のカメラファンにもインスピレーションを与えること間違いナシです。



実は奥深い! コンパクトカメラの世界に足を踏み入れてみよう

写りでは一眼レフにも引けを取らない高級コンパクトフィルムカメラ
 出典  Funmee!!編集部
写りでは一眼レフにも引けを取らない高級コンパクトフィルムカメラ


びっくりするほど軽量コンパクト、35mmフィルムをセットして、オートフォーカスで押せば写る、しかも高画質。高機能な一眼レフ、レンジファインダーカメラの一方で、露出やピント合わせを自動化したコンパクトカメラもまた、レンズや精度にこだわり意外な進化を遂げました。

 

なかでもプロをも唸らせる高画質を誇るコンタックス「Tシリーズ」や、ミノルタ「TC-1」、リコー「GRシリーズ」などは高級コンパクトカメラと呼ばれ、現在でも中古市場で販売定価を上回る高値で取引される人気機種もあるほどです。



フィルムカメラの魅力を余すところなく伝える、フィルムカメラの愛する全ての方に向けた1冊。


■取材協力

レモン社 銀座教会店

 

東京都中央区銀座4-2-1 銀座教会堂ビル8F

TEL:03-3567-3131

営業時間:11:00〜20:00(日曜・祝日〜19:00)

休み:年始

 

 

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文:山田裕子(Yuko Yamada)

写真:斉藤純平(Jumpei Saito)



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2018年4月4日
Funmee!!編集部
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