【趣味人ジドウシャ部】#10 ケータハム・セブン(スペック編)


クルマの新旧や機能だけでなく、趣味性の高いクルマ、さまざまな趣味への汎用性が高いクルマを紹介するこの連載。10台目は「ケータハム・セブンスプリント」。


英国生まれのライトウェイトスポーツカーとして、クルマ好きの間で憧れの存在となっているのがロータスセブン。そのスタイルをロータスから受け継いだのがケータハムです。スペック編では、クラシカルなスタイルのスポーツカーとして人気の高いこのクルマのヒストリーやバリエーションなどについてご紹介します。



英国が生んだ究極のライトウェイトスポーツカー


英国のF1ドライバーであり、またデザイナーとしてロータス・カーズを設立したコーリン・チャップマン。1957年、彼の設計理念である「軽量化」を体現するクルマとして世に送り出されたのが「ロータスセブン」です。


その軽量なボディは、軽快な身のこなしと優れたパフォーマンスを発揮し、これまでのスポーツカーでは味わうことができない、ダイレクトなドライビングフィールをもたらし、クラブマンレースを楽しむスポーツカーとして人気を得ていました。



F1ドライバーであり、デザイナーでもあったコーリン・チャップマンによって生まれたセブン

 提供  ケータハムカーズ・ジャパン


現在のセブンのメーカーとなったケータハムは、セブン登場の後、ロータス・センター(いまで言うディーラー)のひとつとして設立された会社で、当時はセブンとエリートの販売を行っていました。


その後、セブンは新たなエンジンの搭載やニューモデルの開発を重ねるも、ロータスの前衛的な車種開発をするという未来を見据えた方針から、1972年にセブンの生産を止めてしまったのです。しかし、セブンのスポーツカーとしての可能性を信じていたケータハムカーズは、ロータスと交渉をし、セブンの製造権を取得、そして翌年の1973年に再びセブンの生産が開始され、「ケータハム・セブン」となったのです。



ロータスからセブンを受け継いだケータハム

1973年にケータハムカーズがロータスからセブンの製造権を取得し、ケータハム・セブンが誕生

 提供  ケータハムカーズ・ジャパン


ケータハムカーズは、セブンを競技用量産スポーツカーとして展開、クラシカルなデザインとフレーム、そしてアルミボディはそのままに、新たなエンジンやドライブトレイン、サスペンションを一新、次々とニューモデルを展開してきました。さらに時代とともに、排ガス、騒音、交通法規に対応し、そしてさらなる軽量化を追求した結果、2014年に日本市場向けの「セブン160」が誕生しました。


セブン160の発案、開発に携わったジャスティン・ガーディナー氏に話を伺うと「日本にはヨーロッパにはない軽自動車というカテゴリーがあります。車両のサイズとしてはセブンの方が小さく、また元々セブンは68馬力しかなかったので、それならば、軽自動車の排気量や馬力でも十分に楽しめ、人気になるのではないかという考えからできたモデルなのです」と160の発案エピソードを語ってくれました。



国内で手に入れられるそれぞれの魅力を持った4モデル


ケータハム・セブンは、1973年の生産再開から現在に至るまで、クラシカルかつスポーティなスタイルを継承しつつ、新たなエンジン、サスペンション、シャーシーを備えたモデルに加え、多彩なオプションパーツを備えた限定モデルとさまざまな車種を世に送り出してきています。


ここでは、現在、日本国内で購入が可能な4つのモデルを紹介していきます。これまで45年の間には9種のエンジンが採用されました。


まずはじめにセブンシリーズは基本的に全長、全幅、全高、ホイールベースと全て同じ(*160は軽自動車規格対応なので例外)となっていて、エンジンをはじめとした各パーツ装備がモデルによって異なっています。乗車人数は全モデル2人乗りとなっています。



スタンダードな一台「セブン270」

1,596ccの「フォードシグマ」エンジンを搭載したセブン270。スタンダードセブン的なモデル

 提供  ケータハムカーズ・ジャパン


最初に紹介するのは、セブンのスタンダードなモデルとして人気の高い「270」。


搭載する1.6Lのエンジンは、十分なトルクと軽快なレスポンスを発揮し、幅広い回転域で快適なドライブフィールを味わうことができます。さらにドディオンアクスルが優れた乗り心地も実現してくれます。そして14インチホイールに5速ギアボックス、コンポジットエアロスクリーン、クロスシーロが標準装備となっています。余裕のある走りとスタイルを満喫できる、まさにザ・スタンダードセブンです。



0–100km加速が3.4秒の「セブン480S」

1,999ccの「フォードデュラテック」エンジンを搭載したセブン480S。通好みの最強の自然吸気モデル

 提供  ケータハムカーズ・ジャパン


次は「480S」。こちらはセブンをさらなる高みへとステップアップをさせるようにと、フォード社との共同で開発されたデュラテックエンジンを搭載したモデルで、最高8,500回転/分、リッターあたりの馬力は120PS、0–100km加速は3.4秒と刺激的な走りで、ドライバーのアドレナリンを放出させるモデルとなっています。



速さと機能美を兼ねそなえる「セブン620R」

1,999ccの「フォードデュラテック」エンジンを搭載したセブン620R。スーパーチャージャー搭載の最速モデル

 提供  ケータハムカーズ・ジャパン


そしてシリーズ最速モデルとなる「620R」は、ケータハムがチューニングを行ったスーパーチャージャー付のデュラテックエンジンを搭載したスペシャルなモデルで、リッターあたりの馬力は155PS、0–100km加速は2.8秒と、名だたるスポーツカーを凌ぐ圧倒的なパフォーマンスを発揮します。エアロスクリーン、ミラー、フロント&リヤウイング、シート、そしてインストゥルメントパネルにはカーボンを採用し、機能美も備えた一台となっています。



2014年に登場のカジュアルな新顔「セブン160」

スズキ製の658cc直列3気筒エンジンを搭載したセブン160。ケータハム最軽量490kgを誇るスポーツカジュアルモデル

 提供  ケータハムカーズ・ジャパン


そして最後となる「160」は、2014年に登場した新しい一台で、500kgを切る車体に、スズキ製の軽快な軽自動車用エンジンを搭載、ボディサイズ、エンジン排気量ともに日本の軽自動車規格を満たすように、特別に設計をされています。ラインナップの中でも、気軽かつ快適に楽しめ、軽自動車カテゴリーに新たなドライビングの楽しさを教えてくれるモデルとなっています。


レトロなスタイルが再注目されるなか、ケータハムセブンはその見た目だけではなく、それぞれのモデルが刺激的、かつ快適なドライブフィールを存分に楽しむことができます。


そして軽自動車規格の160シリーズが登場したことで、さらにグッと身近になり、非日常を味わう週末のスペシャルカーとして、クルマ好きの趣味人にはたまらない一台となっています。




■撮影協力

ケータハムカーズ・ジャパン

英国ケータハムカーズの日本における正規輸入代理店としてケータハム・セブンシリーズの輸入・販売を行っている。


・インポーターオフィス

東京都大田区石川町2-1-1

・テクニカルセンター

埼玉県入間郡三芳町北永井258

※お問い合わせはケータハムカーズ・ジャパンホームページより



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文:安室淳一(Junichi Yasumuro)

写真:銭田豊裕(Toyohiro Zenita)



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Funmee!!編集部

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