エキスパートに聞く古材DIYの魅力 Vol.3 〜古材DIYは“ものづくり”の原点〜


アメリカを中心に世界中から魅力的な古材を輸入し、販売するだけでなく、
古材を使ったオリジナルの家具等も製作している「GALLUP」(ギャラップ)。

今回は、スタッフの関谷さんに、DIYで作る古材プロダクトのイロハをうかがいました。

古材DIYの基本が詰まった、一番はじめに挑戦すべきプロダクトとは?


DIYの心得が全くないビギナーのはじめの一歩として
関谷さんがまずおすすめするのは、端材を使ったアイテム。

 出典  Funmee!!編集部


「これは端材(写真上)を使って作ったコースター。他にも表札やちょっとした看板、植物の鉢を置く台などカットしてヤスリをかけて、ニスかワックスを塗るだけのアイテムは、古材DIYの雰囲気を掴むのに入りやすい。端材は100円くらいから売っているのですぐ始められますよ」

 出典  Funmee!!編集部


そこからDIY熱に火が着いたら、次のステップとして、いわゆるウッドボックスなどの“箱もの”を作るのが良いでしょう。

 出典  Funmee!!編集部


「古材をカットして留めて、磨いて仕上げる箱は一見、シンプルですが、DIYの基本がすべて詰まっています。
素材選びで底板にするか側板にするか決めたり、合わせる時に幅の調節をしたり、細かい作業の練習に最適です」

その工程の中でも、最も大事な作業は寸法取り。

「最初にしっかり寸法を測ると完成度が高くなります。その為に、ラフスケッチでも構わないので作る前に絵を描くことが大事。どんな作業でも段取りが大切なのと同じです。慣れれば、これくらいの箱なら1時間もかからず作れますよ」

アンティーク調の家具まで広がるDIYの世界


「箱もので物足りなくなったら大きな棚や天板、ベンチなどどんどん作りたくなるんです」と関谷さん。

その一例として、古材を使った天板で仕立てたテーブルを紹介してくれました。

 出典  Funmee!!編集部


こちらは、広葉樹並みに重く、目が詰まった特殊なパイン材で作った天板とアメリカの工場にあった作業台の鉄の脚を合わせたもの。アンティーク調のたたずまいがなんとも渋い!

目についたのは、天板の端の部分の加工。

 出典  Funmee!!編集部


「これは“モールディング”といって、段差をつけて曲線のニュアンスで量感や優美さを出す加工です。さすがにかなりの上級者でないとここまではできませんが、この部分は業者にオーダーして、脚は鉄じゃなくても既製品の椅子と自分で組み合わせても、また違った雰囲気になる。『これとこれ合いそう』と料理のように考えると想像力が広がる。それもDIYの魅力のひとつです」

プロの力を借りれば、もはやDIYレベルを超えたプロダクトまで作ることができるのです。

塗料の違いと古材DIYの本質


古材だけでなく、仕上げにおすすめの塗料とその種類の違いも教えてもらいました。

 出典  Funmee!!編集部


「まず木目のツヤを際立たせるのがワックス。イギリスのBRIWAX社製の木製家具用蜜蝋ワックス(写真左手前)が質も人気も高いです。他のワックスよりツヤ感の出方が良くてカラーバリエーションも14色と豊富。置いておくだけでも絵になるデザインも魅力的ですね」

ただ、ワックスで再現できるカラーは、赤や茶色、黄色の系統のみ。
それ以外のグレーや緑といったニュアンスは、ステインをかけあわせることでできるといいます。

「ステインは木に染み込んで色が入っていって木目を際立たせますが、ワックスとあわせて使うことで色のバリエーションがぐっと広がる。2種類あって、水性ステインはただ染み込むだけで色付けするのみ。オイルステインは、オイルの中の成分が木と反応して固まって木材の耐久性を高めながら色付けしてくれます。順番としては、まずステインを塗って馴染ませる、そのあとにワックスを塗って、タワシで磨いて布で拭き取れば完成です」

 出典  Funmee!!編集部


ワックスは塗るのではなく、塗り“込む”ことが大事だとか。

「最初にワックスを広げる時は、繊維が混入する布よりスポンジがおすすめです。塗るだけでは木材の凹凸の凹んでいる部分にワックスが入らないので、必ずブラシで磨きながら塗り込んでいくとムラなく行き渡ります。その後は、塗りすぎたワックスを拭き取って1〜2時間完成すれば、ツヤ感がぐっと出ますよ」

塗り込む道具はブラシなど固いものならなんでもOK!

「タワシでも、使い古した歯ブラシとか身近なものでいいです。磨く作業に限ったことではないですが、『これを使わなければならない』という制約のない自由さもDIYの魅力。なので、道具を一式そろえなくても、周りにあるもので探すと意外と使いやすいものが発見できたりします」

DIYは、自分の気持ちにわがままになって“自己流”を貫くことが大切だと関谷さんは熱く語ります。

 出典  Funmee!!編集部


「材種とか耐久性といったうんちくや知識より、まず古材を見た時にグッときたものを選んで、『作ってみたい!』と思ったものにチャレンジしてみる。『友達に自慢したい!』とかでいいんです。服を作る人でも料理人でも最初は『自分で作ったものを人に伝えたい』から始まっているので、難しいことは後にして、まずやってみてください」

心の琴線に触れた古材を使って、人に言いたくなるものを作る。
古材DIYには、ものづくりの原点が凝縮されているのです。

エキスパートに聞く古材DIYの魅力 Vol.2 〜ビギナーから上級者まで プロ推奨の古材3選〜

■プロフィール

GALLUP 目黒ショールーム

関谷睦さん


アメリカンヴィンテージを中心に、世界中から厳選されたインテリアマテリアルを取り扱うDIYショップ『GALLUP 中目黒ショールーム』スタッフ。素材感や風合い、質感にこだわった古材だけでなく、古材を使用したオーダーメイドの家具や什器、建具の製作からアンティーク型からおこしたオリジナル金具や雑貨等を販売する。


■住所

東京都目黒区青葉台3-18-9 1F

https://www.thegallup.com


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企画・編集協力:枻(エイ)出版社

文:藤谷良介(Ryosuke Fujitani)

写真:宮田幸司(Kouji Miyata)

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Funmee!!編集部

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