自動車
#37 アルピーヌ V6ターボ Le Mans(歴史&スペック編)
【趣味人ジドウシャ部】︎

#37 アルピーヌ V6ターボ Le Mans(歴史&スペック編)


クルマの新旧や機能だけでなく、趣味性の高いクルマ、さまざまな趣味への汎用性が高いクルマを紹介するこの連載。今回は、ポルシェに対抗して製作されたといわれるアルピーヌV6ターボの限定車Le Mansを紹介します。




生産台数325台、ワイドボディの限定モデル


今回紹介するのは、フランスのスポーツカーメーカーであるアルピーヌの1991年式V6ターボLe Mansです。

 

アルピーヌV6 GTと、ターボバージョンのV6ターボは、A310の後継モデルとして1984年に登場します。本国ではこの世代を総称してGTAと呼ぶほか、イギリスではサンビーム・アルパインが“ALPINE”の商標を取得していることから、車名もルノーGTAと呼ばれました。なかでもV6ターボは人気を博し、モデル末期の1989年には豪華な内装を持つMille Miles(ミッレ・ミリア)を、さらに翌1990年にはワイドボディのLe Mans(ル・マン)を発表します。



全幅は1.81mと通常のV6ターボの1.75mから大きく拡幅されています
 出典  Funmee!!編集部
全幅は1.81mと通常のV6ターボの1.75mから大きく拡幅されています


Le Mansは総生産台数325台という非常に希少な限定モデルです。鋼管フレームにFRPボディを架装した基本形状はV6ターボと変わりませんが、Le Mansは、大きく張り出したフェンダーはもちろん、フロントヘッッドライトの意匠も通常のV6ターボとは異なり、その生産台数の少なさからも「最も貴重なアルピーヌV6ターボ」と呼ばれています。

 

取材車両は当時の輸入元であったジヤクスによって50台限定で輸入されたうち、最後期に輸入された生産末期の1台です




全長4.31mとコンパクトですが、リアエンジンなので、リアのオーバーハングは長めです
 出典  Funmee!!編集部
全長4.31mとコンパクトですが、リアエンジンなので、リアのオーバーハングは長めです


ワイドボディとなり、前面投影面積が増加したものの、通常のV6ターボと同じCD値0.3と非常に空力的にも優れたデザインでした。ちなみにアルピーヌV6ターボはポルシェをターゲットにしていたともいわれています。ところが性能やスペックを考えると、同じRRレイアウトの911というよりは、同じ2.5リッターターボを搭載した944ターボがちょうど良いライバルだったようです。




張り出した前後のフェンダーラインは、Le Mansならではのデザインです
 出典  Funmee!!編集部
張り出した前後のフェンダーラインは、Le Mansならではのデザインです

ルノーとアルピーヌの密接な関係


アルピーヌは1956年、ルノーのディーラーを経営するジャン・レデレによって設立されます。当初からルノー車のチューニングを行なっていましたが、最初のオリジナルモデルは、ルノー4CVをベースにFRPボディを架装したA106でした。その後もドーフィンベースのA108、ゴルディーニベースのA110、同じくゴルディーニベースのA310とルノーとともに進化を続けます。



アルピーヌの名前を世界に知らしめた1963年登場のA110はラリーでも活躍しました
 提供  RENAULT
アルピーヌの名前を世界に知らしめた1963年登場のA110はラリーでも活躍しました


A310を生産している1973年に、アルピーヌはルノーの100%子会社となります。その後に誕生したのがV6ターボというわけです。その後1991年に登場したA610が1995年に生産を終了すると、アルピーヌはルノースポールの開発、製造を担当しますが、アルピーヌブランドの車両は途絶えてしまいます。ところが2017年にアルピーヌブランドが復活し、その第一弾としてA110が登場しました。日本にも間もなく上陸予定だそうです。



2018年6月に日本でも正式に販売をアナウンスされた新しいアルピーヌA110
 提供  RENAULT
2018年6月に日本でも正式に販売をアナウンスされた新しいアルピーヌA110


「アルピーヌはそもそも生産台数が少ないうえに、日本国内の現存台数も多くありません。これほど状態の良いLe Mansはおそらく国内にも数えるほどしかないと思われます。貴重なクルマなのでしっかりと整備した状態で乗って欲しいですね。完調なら今でも十分楽しめるクルマですよ」とクラシックガレージの小林さん。新A110がデビューするいまこそ、旧いアルピーヌにも注目せずにはいられません。



首都高5号線戸田南インターからすぐという好立地に位置するクラシックガレージ
 出典  Funmee!!編集部
首都高5号線戸田南インターからすぐという好立地に位置するクラシックガレージ

本記事で紹介したルノー名門スポーツカー「アルピーヌA310」の他、「ちょっと古いクルマ」や「長く愛せる新車」にフォーカスした自動車特集です。


■取材協力

クラシックガレージ

 

欧州車を中心にクラシックカーやビンテージカーの販売やメンテナンス、レストアなどを行なっているクラシックガレージ。幅広い欧州車に精通したメカニックが腕を振るうファクトリーを併設。また最近開始したクラシックカーのレンタルも人気です。

 

埼玉県戸田市早瀬1-19-1

TEL:048-421-0347

営業時間:9:00〜19:00

休み:日曜(相談可)

 

 

===

文&写真:勝村大輔(Daisuke Katsumura)

 

 

自動車
自動車
2018年7月17日
Funmee!!編集部
Funmee!!編集部

RANKING

ランキング