
世界のバリスタ御用達といえば、「ハリオ」だ!
コーヒーを楽しむために欠かせないコーヒーミルやドリッパーにフィルター……。豆や水だけでなく、こうしたマシンやグッズがあってこそ、自分好みのコーヒーが淹れられるというものです。
自宅でコーヒーを楽しむのであれば、知識やテクニックのみならず、コーヒーにまつわるブランドについて知ることがコーヒー通の近道と言えるでしょう。
今回は「V60ドリッパー」で話題を集めるHARIO(ハリオ)に迫ってみます。
ブランド名の由来は「玻璃王」、その理由とは?

ブランド名であるHARIOは「玻璃王」、すなわち”ガラスの王様”を由来としていることを知る人は少ないのではないでしょうか?
前身となる「柴田弘製作所」が東京・神田で創業したのは1921年。ビーカーやフラスコといった理化学用品を職人が手加工で作り、販売していました。1940年代に創業者である弘(ひろむ)氏の名を冠し、「HIROM」ブランドを立ち上げ、1960年代にブランド名を「HARIO」へ改称し、現在に至っています。

技術面でHARIOを振り返れば、1948年に耐熱ガラスの特性と理化学品で培ったガラス成形の技術を生かしコーヒーサイフォンの製作に着手し、家庭用品分野に進出したことが現在に続くコーヒー関連アイテムの広がりへとつながる礎となりました。
国内ではポットで認知度が高まった

HARIOがその名を国内で轟かすきっかけとなったのは、1965年に発売したフリーザーポット(麦茶用のポット)、そして1980年に発売したティーメーカー「ハリオール」です。
ガラス成形の技術と家庭向け商品開発のノウハウが集結した雪の結晶が描かれたフリーザーポットは、多くの家庭の冷蔵庫に並び、HARIOは飲み物と関連深いブランドとして日本国内での認知が進んでいくのです。
ガラスの王様は世界のHARIOへ

日本で確固たる地位を確立したHARIOが、世界的なブランドとして広まったのは、2005年10月に発売した円すい形コーヒードリッパー「V60透過ドリッパー」の登場によるところが大きかったと言えます。
コーヒー粉を入れる層が深く、注いだ湯が円すいの頂点に向かって流れるため、豆の旨味をしっかりと抽出できると話題を呼びました。また、 透明の耐熱ガラス製なので抽出する様子が見えることも人気に。
世界各国でバリスタ達が愛用するようになり、さらにはコーヒーの世界大会のチャンピオン達が「V60ドリッパー」を使用するように。2010年頃から世界チャンピオンがSNS上で自分のドリップシーンを公開したことから、世界にHARIOブランドが拡散したのです。
手にすべきHARIOアイテムはコレだ!
V60 オートプアオーバー Smart7

ハンドドリップにとって重要なファクターである「湯量」、「湯温」、そして「スピード」。これらをコントロールできるタッチパネルタイプのコーヒーメーカーが「V60 オートプアオーバー Smart7」。 3つの温度と2つのスピードが選択できる「オートモード」に加え、温度と湯量、スピードを好みで設定できる「マイレシピモード」を備え、コーヒー好きのわがままを叶えてくれます。
■メーカー希望小売価格:54,000 円(税込)
V60メタルドリッパー マットブラック

その名を世界に知らしめたV60ドリッパー。シリーズ最新作はステンレスのメタルボディをマットブラックに仕上げたスタイリッシュなモデル。定番好きにして、見た目にもこだわるコーヒーフリークにオススメ。
■メーカー希望小売価格:4,860 円(税込)
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文:諸橋 宏(Hiroshi Morohashi)
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