【趣味人ジドウシャ部】#18 シトロエンCX(歴史&スペック編)


クルマの新旧や機能だけでなく、趣味性の高いクルマ、さまざまな趣味への汎用性が高いクルマを紹介するこの連載。今回はフロントグリルに備わるダブル・シェブロンのモチーフでおなじみ、フランスの自動車メーカー、シトロエン。

 

いち早く前輪駆動方式を採用し、ハイドロニューマチックと呼ばれる独自のサスペンションを開発するなど、世界の自動車メーカーのなかでも、個性的かつ前衛的なことで知られています。

 

そんなシトロエンが名車DSの後継モデルとして製造した、フラッグシップモデル、CXを紹介しましょう。




フランス語で”セェイクス”と発音するCXは、1974年のパリサロンでデビューし、1989年まで15年に渡って製造されました。

 

前衛的で空力に優れたボディを持つDSの後継モデルとして、流れるようなボディラインが特徴です。当時の流体力学を応用し、社内でデザインされたボディは、現在でも通用するほどスタイリッシュです。



ボディ後端に向かって流れるようなルーフライン、フェンダースカートなどの特徴があり、「シトロエンらしい最後のシトロエン」と呼ばれています

ボディ後端に向かって流れるようなルーフライン、フェンダースカートなどの特徴があり、「シトロエンらしい最後のシトロエン」と呼ばれています

 出典  Funmee!!編集部


1955年に登場したDSと比べると、よりモダンなデザインとなったものの、流れるようなルーフラインやフェンダースカートが備わるリア周りなど、CXにはそのDNAがしっかりと受け継がれています。

 

その一方で、シトロエンは1976年に同じフランスのプジョーに事実上吸収されてしまい、その後はシャシーの共用化などが進みます。そのためCXは「シトロエンらしい最後のシトロエン」と呼ばれているそうです。



1955年登場のDS。CX登場まで20年間にわたって製造されたシトロエンを代表する名車です

1955年登場のDS。CX登場まで20年間にわたって製造されたシトロエンを代表する名車です

 写真提供  CITROEN


取材車両は1986年式CX25GTiです。途中1985年に大きなマイナーチェンジを行ったため、この変更を境に前期モデルをシリーズ1、後期モデルをシリーズ2と分別されます。シリーズ1ではスチール剥き出しだったバンパーはシリーズ2では樹脂製となり、グリルやドアミラーなどの形状もよりモダナイズされます。



デビュー当初のCXシリーズ1。バンパーやミラー、フェンダースカートの形状などが今回取材したシリーズ2と異なることがわかります

デビュー当初のCXシリーズ1。バンパーやミラー、フェンダースカートの形状などが今回取材したシリーズ2と異なることがわかります

 写真提供  CITROEN


ちなみに車名となっている“CX”は、空気抵抗係数を表すフランス表記記号そのもので、CX値=0.3と当時としては非常に優れた空力特性であることをアピールすべくこの車名を採用したともいわれています。

 

実際にCXはこの空力に優れたボディと、長いホイールベース、そして後述する優れたサスペンションによって、高速走行時の安定性は驚くほど高く、長距離移動は想像以上に快適だそうです。



流れるようなボディラインの後端は、逆にスパっと切ったような平面で構成されています

流れるようなボディラインの後端は、逆にスパっと切ったような平面で構成されています

 出典  Funmee!!編集部


ルーフがなだらかにボディ後端へと続くため、ハッチバックボディと勘違いされることが多いそうですが、実はリアガラスの後部が開くトランクを持つため、分類上はセダンとなっています。



ボディラインはハッチバックスタイルですが、独立したトランクを持ちます

ボディラインはハッチバックスタイルですが、独立したトランクを持ちます

 出典  Funmee!!編集部


エンジンは2.5リッター直列4気筒です。取材車両は、クラシックシトロエン専門店のJAVEL(ジャベル)によって、オリジナルエンジンのままインジェクション制御を最新のコンピューターに交換。

 

現代的なエンジンマネジメントを行うことで、より乗りやすく、クリーンな排ガスとなり、さらに故障診断も容易にできるよう進化させています。



エンジンは直列4気筒を横置きに搭載。GTiが搭載するエンジンは、2.5リッターとなります

エンジンは直列4気筒を横置きに搭載。GTiが搭載するエンジンは、2.5リッターとなります

 出典  Funmee!!編集部


「古いクルマだから乗りにくくて故障するんじゃ、若い世代は誰もクルマに乗らなくなっちゃいますよね。このクルマはエアコンも新しくしてますし、乗りやすいので、入門用にはオススメです」とJAVEL代表の竹村さん。

 

古いクルマに新しいテクノロジーを目立たないように取り入れる。JAVELが提唱するヌーベル・クラシック(Nouvelle Classic)というスタイルは、趣味人の心を刺激する魅力にあふれているのです。



東京品川区の中原街道沿いにあるJAVEL。社屋の上の大きな看板が目印です

東京品川区の中原街道沿いにあるJAVEL。社屋の上の大きな看板が目印です

 出典  Funmee!!編集部
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■取材協力

JAVEL


フランス車のなかでもシトロエンだけを扱う専門店。ハイドロニューマチックを備えたDS、SM、CX、GBなどクラシックシトロエンを得意とするだけでなく、近年の車両ではC6、C5、C4などのディーゼルモデルも取り扱っている。また同社で販売する車両には年代によって1~3年という長期保証が備わるだけでなく、積極的に排ガス浄化対策などに取り組んでおり、安心してシトロエンに乗れる体制を整えている。

 

東京都品川区荏原2-18-10

TEL:03-3784-5051

営業時間:9:00〜18:00

休み:月曜、第2・第4日曜、祝日

 

 

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文&写真:勝村大輔(Daisuke Katsumura)



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Funmee!!編集部

Funmee!!編集部

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