パラグライダー、体当たりレポート!空中散歩に挑戦しました。


プロゴルファーとしてカナダで暮らしていたときにパラグライダーに出会ったことがきっかけでプロとなり、ワールドカップなどの世界大会にも出場していた岩崎幸教さん。


それほどまでに虜になってしまった理由はどこにあるのでしょうか? せっかくなので、パラグライダーを体験させてもらうことに。ライター・佐々木ののかが、実践を通して感じた魅力をお伝えします!



まずは「浮遊体験コース」で、浮く感覚を身につける

 出典  Funmee!!編集部


―― 岩崎さん、今日はよろしくお願いします! 今さらですけど、すごく普通の服装で来てしまって……大丈夫でしょうか?

 

大丈夫です! 長袖長ズボンなど露出が少なく動きやすい服装であれば、全く問題ないですよ。靴もトレッキングシューズなどがあればベストですが、なければ貸し出しますので、本当に気軽に来てもらえれば。

 


―― そんなに気軽なものなんですね。そして、パラグライダーってこんなに低い丘から飛ぶんですね。思っていたのとちょっと違いました。

 

これは「浮遊体験コース」というものです。パラグライダー用に整備された山の斜面から飛び立つのが一般的なイメージかと思うのですが、空中に浮きあがる感覚を体験して経験を積むために、スキー場のゲレンデのようなところ(丘)で練習をするんですよ。


 

―― なるほど! でも、どうやって浮き上がるのか、いまいち想像がつきません。

 

まずは風を待ちます。吹き流し、雲の流れ、草木のそよぎや香りなど、ヒントは至るところにあるんですよ。ほら、今向こうから来た風が林に跳ね返って、こちらに向かってきています。



 出典  Funmee!!編集部


―― どうしよう、全然わからないです……。

 

大丈夫! 僕も長年かけて培ってきたものですから。身につくと五感で感じられるようになります。それと、私がこのスポーツで学んだことは「いかに捨てるか」という思考です。全てを貪欲に吸収したいと思ってしまっていたのですが、パラグライダーを始めてからは、本当に大事なもの以外を削ぎ落していく意識が育っていきましたね。それから、良い風が来るまで待つという気の長さもね(笑)。



ブレークラインは車のハンドル、ポイントは浮いても走り続けること

 出典  Funmee!!編集部


―― 良い風を待てば、自然と浮き上がるんですか?

 

風と自分で前進する力を使って浮くイメージかな。ポイントは、空中に浮いても足を前にこぎ続けることですね。細かいことはインストラクターの方がその都度教えてくれると思いますが、ザッとポイントだけ説明していきますね。



色分けされたカラフルなラインには、それぞれ役割がある

 出典  Funmee!!編集部


―― お願いします!

 

まずはライン(線)が絡まっていないかの確認をします。ラインにはそれぞれアクセルやブレーキなどの役割があって、ちょうど車のハンドルのイメージに近いかもしれません。右のブレークラインを引けば右に傾きますし、左のブレークラインを引けば左に傾く、といった具合です。

 


―― わかりやすい。

 

インストラクターさんの指示に従っていれば、初めての方でも浮き上がることができます。とにかく前に、前に、走り続けることです。良い風が来ました、行きますよ! 走って!!!

 


―― 浮いた!



 出典  Funmee!!編集部

景色がジオラマになる“空中散歩”の魅力

 出典  Funmee!!編集部


―― いよいよテイクオフですね。緊張します……。

 

基本的に浮遊体験と変わらないので、大丈夫ですよ。ただ斜面下に向かって走るときは、手を胸の前でクロスにしてくださいね。僕が一緒に飛ぶので安心してください。

 


―― どこにも掴まずに走るということですか!?  怖い……。

 

大きい声を出すと、怖い気持ちが消えるので遠慮なく叫んでください。さぁ、行きますよ!



 出典  Funmee!!編集部


―― 怖い怖い怖い怖い! あれ? もう飛んでる?

 

そうですよ。飛んでしまえば意外と怖くないんです。今日は特にエアコンディションが良いんですが、ここ筑波山麓の八郷盆地一帯は上昇気流が発生しやすくて、スカイスポーツスポットとして世界的にも有名なんですよ。今は高度700mくらいまで来ましたが、そんな感じがしませんよね。



 撮影  岩崎幸教


―― はい。見える景色がジオラマみたいです。

 

そうなんですよ。「スパイラル」という急降下手段の1つでジェットコースターのようなスリルを味わうこともできるんです。でも、こうしてゆったりと空中散歩を楽しみながら、非日常的な景色を眺められるのが、他のスカイスポーツにはないパラグライダーの魅力なんじゃないかなと思います。


今はインストラクターとしてタンデムで飛ぶのがメインですが、やっぱりたまに一人でのんびり飛びたくなることもあって、早起きしたときは仕事が始まる前にワンフライトしちゃうこともありますね。

 


空を飛ぶことは特別なことじゃない

 出典  Funmee!!編集部


―― 素敵な体験をさせていただいてありがとうございました! 今後、パラグライダーを始めようと思ったら、どうしたらいいんでしょう?

 

一番早いのは、スクールに入っていただくことですね。今日体験した以外にも色々な楽しみ方ができるので。最近は大会参加趣向の方も多いですね。カテゴリー別で、年間で8~17回くらい大会があるんですが、目標ができるので上達しやすいですし、いつものフライトエリアとは違うエリアを飛べる楽しみもあります。


それから、クロスカントリーという長距離飛行も楽しいですよ。僕も以前、この茨城県石岡市から郡山まで飛んで行きましたよ。4時間半で着きました。

 


―― 郡山まで空中散歩ですか! 優雅だなぁ……。最後に、パラグライダーに挑戦してみたい人へアドバイスをお願いします。

 

1人で飛べるようになるまでは時間がかかるので、最初から期間的に長くやるつもりで始めてほしいなと思います。「飛んでいない時間もパラグライダーだ」と思ってほしい。


実際、テイクオフやランディングのトレーニングしておかないと、いざ1人で飛んでみようというときに「飛び出したくても飛び出せない」ことがものすごくストレスになるんですって。だから、インストラクターと一緒にフライトした後はゲレンデで練習したり、学科講習をしたりして、1日を長く贅沢に使って取り組んでほしいと思います。80歳くらいの方でもやられている方がいるので、息長く楽しんでほしいですね。



 写真提供  岩崎幸教


―― ちょっと興味がある程度でも始められますか?

 

もちろん! いきなりスクールに入会するのはちょっと、という方は、何度か体験に足を運んでもらうといいかなと思います。天候にもよりますが、浮遊体験は2~3時間で終わるので午前中から始めればお昼には終わるので、午後の早い時間には都内に帰れますしね。


空を飛ぶのは特別なことかもしれませんが、取り立ててそうは言いたくない。皆さんが思っているよりも、空を飛ぶことは身近で、気軽に楽しめる非日常なんです。



 出典  Funmee!!編集部



■プロフィール

岩崎幸教(いわさきゆきのり)さん

パラグライダー選手。プロゴルファー兼旅行会社ガイドとしてカナダ在住中にパラグライダーを体験。帰国して数年後、パラグライダー競技者としてワールドカップに出場などの経験も持つ。現在は、「エアパークCooパラグライダースクール」にてインストラクター兼プロタンデムパイロットとして空を舞い、楽しみながら鍛錬を重ねている。

 


エアパーク・クー パラグライダースクール

住所:茨城県石岡市上曽1698-1

電話 : 0299-44-1408

営業時間:通年営業(毎週火曜、第2・4月曜日定休)

 

 

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企画・編集協力:枻(エイ)出版社

文:佐々木ののか (Nonoka Sasaki)

写真:上樂博之 (Hiroyuki Jyoraku)

 

 

■免責

パラグライダーをされる際には、インストラクターのアテンドのもと、安全に十分に注意して行ってください。



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Funmee!!編集部

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