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#03 いすゞ ビークロス(スペック編)
【ヘンアイ国産自動車の会】︎

#03 いすゞ ビークロス(スペック編)


最近は路上で見かける機会も少なくなった、でも鮮烈に記憶に残る、少し変わった魅力的な日本発のクルマたち。


そんなクルマとの毎日を楽しんでいるオーナーさんに愛車の魅力を語ってもらう「ヘンアイ国産自動車の会」。


今回は「いすゞ ビークロス」について、東京都目黒区在住のMさんに取材してきました。



コンセプトカーが街中に!?


「ジェミニ」や「ピアッツァ」といったクルマで知られたいすゞ自動車ですが、1992年に乗用車の生産からは撤退。しかしRV(レジャー・ビークル)やSUV(スポーツ・ユーティリティ・ビークル)といった言葉が一般的になる前から、いち早く初代「ビッグホーン」という四輪駆動車を送り出しており、乗用車撤退以降もいすゞRVの系譜は続きます。1993年の東京モーターショーに出展されたコンセプトカー「いすゞ ヴィークロス」(開発時はビークロスではなく、ヴィークロス)は、曲面と異素材の組み合わせで構成された、大胆なデザインのRVでした。

 

これぞコンセプトカー、市販されるとは考えづらい未来のクルマ、と思われたのですが、なんと1997年に市販化されます。さすがにカーボンファイバー+アルミニウムコンポジットの新構造フレームなどは採用されませんでしたが、ビッグホーンのシャシーを活用して、デザイン自体はコンセプトカーにかなり近いものに。ボディの上半部はスチール、マットな質感の下半部は樹脂パネルを組み合わせています。



下半部の樹脂パネルは、塗装済
 出典  Funmee!!編集部
下半部の樹脂パネルは、塗装済


もともと下半部の樹脂パネルは無塗装ですが「どうも前のオーナーさんが一度手を入れているみたい。塗装したようですが、違和感ない仕上がりですよね」とMさん。目立つ傷がないだけでなく、確かにこの年代のクルマで樹脂パーツにありがちなテカリや変色、くすみといった劣化が感じられません。ボディ全周を覆う、「ビークロス」の特徴的なデティールなので、クルマの程度が極上に感じられるポイントです。



ポイントを抑えた手直しで、さらなる極上車へ


とにかく個性的なデザインのビークロスですが「いちばん気に入っているのはフロント周りの顔付き。異型のヘッドライトレンズは特徴のひとつだけど、見に行ったときは片側だけ曇っていて……クルマの印象を左右するから新品に替えました」とMさんは教えてくれました。合わせてヘッドライトの中身はハロゲンからLEDに交換し、現代的な明るさを実現しています。



シートはレカロ製
 出典  Funmee!!編集部
シートはレカロ製


インテリアはこのビークロスを選んだ決め手のひとつというだけあり、くたびれた感じがなく、とてもきれい。標準装備のレカロ製シートにも目立つダメージはなく、歴代オーナーから大事にされていたことが伺えます。「ちょっと気になったのが、ステアリングホイールが擦り切れ気味だったこと。運転中はずっと触れているところですからね。ここは納車前に張り替えてもらいました」と、歴代いすゞ車に強いイスズスポーツならではの手直しを頼んだそう。



現代のカーナビに加えて、当時のカーナビも。
 出典  Funmee!!編集部
現代のカーナビに加えて、当時のカーナビも。


ダッシュボードには現代のカーナビに加えて、新車当時のカーナビも残されています。これは標準装備のバックカメラを活かすため。



タイヤカバーの上部に搭載されたバックカメラ
 出典  Funmee!!編集部
タイヤカバーの上部に搭載されたバックカメラ


ビークロスはリアゲートに内蔵したスペアタイヤをデザインとしても繋げているので、後方視界があまりよくありません。

 

そこで当時としてはまだ珍しかったバックカメラをタイヤカバーの上部に搭載していますが「RVだから泥の巻き込みを気にしたのか、この時代なのにシフトポジションに連動したレンズカバーが付いてるんですよ。ほら、リバースに入れるとレンズが出てくるでしょ?乗り始めたときは、ずいぶんボケた画像が映るから壊れてるのかと思ったら、レンズを拭いたら綺麗になりました」と笑い話を披露してくれました。



RVでもスポーティーな走り


ビークロスのエンジンはV6DOHCで、最高出力215PSと当時のRVとしてはなかなかのハイパワー。車歴の中に多くのスポーツカーが入っているMさんですが「乗り味はなかなかスポーティーなんですよ。加速も悪くないし、ハンドリングもクイックだし。いかにもRV的な走りを想像したら、意外とスポーツカー的なので驚きました」といいます。



かなり視線が高いのに、スポーツカー的な走りをするビークロス<br />
 出典  Funmee!!編集部
かなり視線が高いのに、スポーツカー的な走りをするビークロス


「ただ、家族を乗せたら、乗り心地はあまり評判よくなかったですね、現代のクルマと比べちゃうとそれなりにうるさいし。あと加速はよくても高回転はイマイチかな、まあしょうがないですけどね」と、ネガティブな面にも触れつつ、なかなかお気に入りの様子。


「せっかくのRVだから、冬はいちおうスタッドレスタイヤに替えようかな、と思っていたら、十分使えるスタッドレスを履いて納車されたんですよ」と、他にも冬に乗れるクルマがあるMさんですが、これからのシーズンも出番が回ってきそうです。


PIAAのフォグライト
 出典  Funmee!!編集部
PIAAのフォグライト


まだMさんが乗り始めて日が浅いので、基本的にはノーマルの外観をキープしていますが、外付けのフォグライトが付けたくて、納車時にPIAAのフォグライトを装着したそう。

 

「でもね、最初のシビックにも付けてたシビエのオスカーという古いタイプのフォグライトが、ビークロスには似合うと思うんです。納車前には見つからなかったからPIAAにしたんだけど、来年の車検のときにでも替えたいなぁ……」と、愛車に似合うとっておきのライトを今、密かに探しているそうです。

 


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■プロフィール

Mさん

 

1954年(昭和29年)生まれ、東京都目黒区在住

最初の愛車、初代シビック以来、乗り継いだクルマは数え切れず。仕事はもちろん、休日の楽しみであるゴルフやスキーも自らハンドルを握って向かう運転好きの内科医。



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文:大坪知樹(Tomoki Otsubo)

写真:澤田聖司(Seiji Sawada)



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2017年12月27日
Funmee!!編集部
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