“家庭でコーヒー
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【趣味はコーヒー】︎

“家庭でコーヒー"を広めた立役者は、メリタだった!


家電量販店やネットストアでコーヒーアイテムを眺めれば、品数とともに、多くのブランドが存在することに気づくことでしょう。クラシックな佇まいのコーヒーミルが代表作のブランドや、液晶を備えたハイテクコーヒーメーカーが看板のブランド……。


コーヒーにまつわるブランドには、それぞれに個性とお家芸があるからこそ、その背景を知ることでコーヒーアイテム選びが楽しくなるというもの。


自宅でコーヒーを楽しむのであれば、知識やテクニックのみならず、ブランドについて知ることがコーヒー通の近道と言えるでしょう。


今回は、コーヒーファンならば誰もが知る”アレ”を発明した「メリタ」を掘り下げてみましょう。


メリタこそ「ペーパードリップシステム」の生みの親

まさに草の根活動ともいえる店頭でのペーパードリップシステムの実演により、その魅力は瞬く間に広まったのです
 提供  メリタジャパン
まさに草の根活動ともいえる店頭でのペーパードリップシステムの実演により、その魅力は瞬く間に広まったのです


家庭でのコーヒーといえば、抽出方法はペーパードリップを使う人が多いことでしょう。微粉が仕上がりに混じることが少なく、低コストかつ手軽なペーパードリップは、いまや最もポピュラーなコーヒーの淹れ方と言えます。


このペーパードリップシステムが生まれたのは1908年のこと。100余年前にこの画期的な方法を考案したのは、当時35歳だったドイツ人女性、メリタ・ベンツさんです。当時の家庭ではコーヒーを抽出するために布や金網を使っていましたが、手間がかかるうえに不衛生であるという欠点がありました。そのため、誰もがいつでも同じように美味しいコーヒーを淹れることはできなかったのです。


「もっと手軽に美味しいコーヒーを淹れて、最愛の夫に飲ませてあげたい」


常々そう思っていたメリタ・ベンツさんが編み出したのが、ろ紙でコーヒー粉を濾してコーヒーを抽出するいう方法だったのです。いくつかの小さな穴を開けた真鍮製の容器に1枚のろ紙とコーヒー粉をのせて湯を注ぐこの方法は、コーヒー粉がカップに入ることもなく、余計な雑味をろ紙が吸うので味わいも向上したのです。そして、後片付けの手間がかからないペーパードリップシステムは、瞬く間にドイツ全土に広まることとなったのは当然の成り行きといえるでしょう。


“ドレスデンのメリタ”は“世界のメリタ”へ

ペーパードリップシステムがコーヒー抽出をシンプル、スタイリッシュにすることを表現したポスター
 提供  メリタジャパン
ペーパードリップシステムがコーヒー抽出をシンプル、スタイリッシュにすることを表現したポスター


1908年にメリタさんのアイデアをカタチにすべくドイツ・ドレスデンで創業した会社「M.Benz」は、需要の高まりに応えるべく、規模を拡大しつつ、今日のメリタが生産拠点を置くドイツ北西の街、ミンデンに移転します。ひとりの主婦のアイデアが世界を席巻する物語はこうして幕を開けたのです。


コーヒー史に輝くエポックメイキングな発明と美味しいコーヒーを普及させたいという想いは、メリタさんの息子・ホルスト・ベンツさんに受け継がれることとなります。ホルストさんは円錐形で溝の付いたドリッパー(メリタではフィルターと呼ぶ)とペーパーを完成させ、1937年にはドイツで特許を取得。当初、8つの穴を開けたドリッパーを開発したものの、その味わいに満足しなかったホルストさんは、ドリッパー内での湯の動きやコーヒー抽出メカニズムの研究を繰り返し、ドリッパーの形状から傾斜角度、溝の数に至るまで丹念に検討を重ねました。そして、1960年代には遂にメリタの真骨頂である1つ穴ドリッパーにたどり着くのです。


より美味しく、その想いにゴールはない


ドリッパー、そしてフィルターペーパーを原点とするメリタ。ペーパードリップシステムをこれほどまでに普及させた立役者であるメリタが歩んできた100余年は、創業の理念である「もっと手軽に美味しいコーヒーを」を追求し続けるものでした。大発明に甘んじることなく、改良に改良を重ね、現在のメリタの商品ラインナップに至っているのです。


コーヒーへの真摯な取り組みの結晶としては、フィルターペーパー「グルメ」が好例でしょう。


パッケージに記されている「1×4」とは給湯は1回、杯数は4〜8杯であることを表しています
 提供  メリタジャパン
パッケージに記されている「1×4」とは給湯は1回、杯数は4〜8杯であることを表しています


“アロマホール”とネーミングした湯が滲み出るホールは、S字構造とすることでコーヒーの香り成分を倍増させることに成功。さらに、フィルターを上層、中層、下層の3層に分け、それぞれのアロマホール数を変える“アロマゾーン”を採用することで抽出バランスを最適化できるようになりました。


リーディングカンパニーながら、進化し続ける社風。日常のなかに美味しいコーヒーが当たり前のようにある生活は、こうした背景により教授することができているのです。


■フィルターペーパー「グルメ」 メーカー希望小売価格:486円


手にすべきメリタの注目株はコレだ!

コーヒーメーカー「NOAR(ノア)」

 提供  メリタジャパン


メリタのアイデンティティである“1つ穴抽出ドリッパー”を備えた機能性コーヒーメーカーがこちら。特筆すべきは、コーヒーポットにステンレス製真空二重構造を採用した点です。ヒーターでポットを温め続けるタイプでは、コーヒーが煮詰まり味が損なわれますが、ステンレス製真空二重構造であればコーヒーは保温されつつも、淹れ立ての風味が損なわることがありません。また、保冷性にも優れるため、ポットに氷を入れておけばアイスコーヒーがスイッチ1つで完成するという優れモノ。



1つ穴のドリッパー、そして特徴的なリブはメリタが提案する最適解です
 提供  メリタジャパン
1つ穴のドリッパー、そして特徴的なリブはメリタが提案する最適解です


■メーカー小売希望価格:1万2960円


電気ケトル「プライム アクア ミニ」

 提供  メリタジャパン


コーヒーを飲みたいと思い立ち、すぐに淹れられる。そのために必要なのは電気ケトルでしょう。コーヒーに必要な湯量は決して多くはありません。むしろ、ボタン1つで沸かせること、そして、湯量がすぐさま分かることが大切です。「プライム アクア ミニ」は容量が1リットルとコンパクトで、湯量が目視できる「スケーリング付き水面窓」を備えています。蓋が一体化しており、取っ手に付いたボタンをワンタッチで注ぎ出しが可能なため、片手で操作できるのもうれしい限り。


■メーカー小売希望価格: 8,640円

美味しさを保つステンレス製真空二重構造に加え、スタート時と抽出終了時のアラーム、自動的電源OFFといった省電力機能も備える。

■取材協力

メリタジャパン

https://melitta.co.jp/


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文:諸橋 宏(Hiroshi Morohashi)

コーヒー
2018年11月9日
Funmee!!ライター
Funmee!!ライター

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