【カッコいい写真・カメラと撮影のキホン】シャッタースピードを操り、写真表現の腕前を上げよう!

気持ちよさそうにサイクリングを楽しむ女性。

そんなシーンをとらえた上の写真からは、疾走感、爽快感が伝わってきませんか?


さて、躍動が伝わるこうした写真はどのように撮れるのでしょうか?


ポイントとなるのは「シャッタースピード」です。

動きある被写体を撮影する際、シャッタースピードを理解し、使いこなすことで表現がグッと広がり、撮影の楽しさが広がります。


もし、これまで「オート」や「絞り優先モード」で撮影してきた方で、ワンランク上を目指すならば、ぜひシャッタースピードを意識した撮影をおすすめします。


今回はそんなシャッタースピードについて解説していきます。




シャッタースピードとは撮像素子に光を感光させるために“シャッターを開けている時間”のことです。もう少し簡単に言うとレンズが光を取り込む時間です。


カメラはシャッターが開いている間に光を取り込み、被写体を記録するので、シャッタースピードの調節により写真に収めたい”時間”をコントロールすることができるのです。


具体的にはこういうことです。シャッタースピードを速くすると、光を取込む時間は短くなります。そして遅く(スローシャッター)すれば、光を取込む時間は長くなるのです。結果、シャッタースピードが遅いほど、被写体が動いた場合、その軌跡が長く写真に描写されることになるのです。




シャッタースピードが速い写真【1/400sec F7.1 ISO500 露出補正-0.3 焦点距離50mm】

シャッタースピードが速い写真【1/400sec F7.1 ISO500 露出補正-0.3 焦点距離50mm】

 出典  Funmee!!編集部

シャッタースピードが遅い写真【1/13sec F22 ISO200 露出補正-0.3 焦点距離50mm】

シャッタースピードが遅い写真【1/13sec F22 ISO200 露出補正-0.3 焦点距離50mm】

 出典  Funmee!!編集部


上の2枚の写真を例に解説します。シャッタースピードが速い写真(1/250秒以上目安)は被写体が止まって見えます。一方、シャッタースピードが遅い場合は、被写体の動きをとらえ続けるため、人物はブレて写ります。


このように、シャッタースピードの速度次第で、動いている被写体を止めて表現することもできれば、いかにも動いているように感じられる表現(動感表現と言います)をすることもできるのです。


「絞り優先オート」や「オート」を選択した場合には、適切な明るさになるように、カメラが自動的にシャッタースピードを設定してくれます。ただし、シャッタースピードを好みで調整したい場合には、「絞り優先オート」や「オート」ではなく、「シャッター優先モード」や「マニュアルモード」を選ぶ必要があります。






「シャッタースピードを速くしたら、写真が真っ黒になった!」

シャッタースピードの調整を始めていくと、こんな経験をすることがあるかもしれません。

シャッタースピードとはカメラに光を取り込む時間のことなので、暗い場所で速いシャッタースピードで写真を撮ると光が足りず、真っ暗になってしまいます。逆に、明るいところでシャッタースピードを遅くして撮ると、写真は明る過ぎて真っ白になります。


さて、そんな時はどうすれば良いのでしょうか。





同じ絞り値でシャッタースピードを変えた例

シャッタースピードが遅いために光の量が多く、白っぽい写真に【1/25sec F14 ISO100 露出補正0 焦点距離260mm】

シャッタースピードが遅いために光の量が多く、白っぽい写真に【1/25sec F14 ISO100 露出補正0 焦点距離260mm】

 出典  Funmee!!編集部

適正なシャッタースピード【1/60sec F14 ISO100 露出補正0 焦点距離260mm】

適正なシャッタースピード【1/60sec F14 ISO100 露出補正0 焦点距離260mm】

 出典  Funmee!!編集部

シャッタースピードが速いために光の量が少なく、暗い写真に【1/250sec F14 ISO100 露出補正0 焦点距離260mm】
※シャッタースピードや絞り(レンズに入る光の量を変える機構)のほかに、ISO感度(デジタルカメラが光をとらえる能力を表す値)でも明るさの調整は可能です

シャッタースピードが速いために光の量が少なく、暗い写真に【1/250sec F14 ISO100 露出補正0 焦点距離260mm】
※シャッタースピードや絞り(レンズに入る光の量を変える機構)のほかに、ISO感度(デジタルカメラが光をとらえる能力を表す値)でも明るさの調整は可能です

 出典  Funmee!!編集部


ここでポイントとなるのは「絞り」です。

まずはシャッタースピードと絞りとの関係を理解していきましょう。


意識すべきは露出、つまり光の量です。


絞りを開放(最も低いF値に設定)するとより多くの光を取り込みますので、

シャッタースピードを速くしたために写真が暗い場合には、絞りを開放に設定してみてください。

同様に、スローシャッターで写真が明る過ぎる場合には、絞りを絞り気味に設定(F値22など)し、好みの明るさに調整するのが基本です。


このようにシャッタースピードと絞りの掛け合わせで露出を調整できますので、明るさにとらわれることなく、好みのシャッタースピードを優先し、絞りで光を調整しましょう。



シャッタースピードを遅くすると美しい花火が撮れる!

シャッタースピードが遅いことで、花火は大輪の花を咲かせたように写ります【6sec F22 ISO400 露出補正-2 焦点距離88mm】

シャッタースピードが遅いことで、花火は大輪の花を咲かせたように写ります【6sec F22 ISO400 露出補正-2 焦点距離88mm】

 出典  Funmee!!編集部


花火の撮影は、シャッタースピードを遅くすることで閃光を豊かに表現することができます。


このように夜景や花火の撮影は、シャッタースピードを遅くすれば、変化を楽しむことができますが、スローシャッターの場合には手ブレが起こりやすくなるため、、三脚を持参しカメラを固定して撮影するのがおすすめです。


また、動きの早いスポーツやダンスシーンの撮影には1/ 500秒以上、車や電車などの動いている乗り物、噴水や水の動きは1/250秒以上にシャッタースピードを設定することで被写体が止まった写真を撮ることができます。




最後にご紹介するのは、シャッタースピードを調整しての撮影で人気のある「流し撮り」という撮影テクニックです。


被写体を追いかけるように、カメラを動かしながら撮影することで、被写体は止まって写りつつも、背景がブレて見えるため、スピード感を演出することができる技です。



流し撮りではないシャッタースピードが速い写真【1/250sec F4 ISO400 露出補正0 焦点距離28mm】

流し撮りではないシャッタースピードが速い写真【1/250sec F4 ISO400 露出補正0 焦点距離28mm】

 出典  Funmee!!編集部

流し撮りした写真【1/80sec F5 ISO100 露出補正-0.6 焦点距離70mm】

流し撮りした写真【1/80sec F5 ISO100 露出補正-0.6 焦点距離70mm】

 出典  Funmee!!編集部

2枚の写真を見比べてみてください。上のピタッと止まって見える写真はシャッタースピードを速くして撮影したものです。そして、下の背景が流れるように写っている写真は「流し撮り」で撮ったものです。「走行している自転車」という同じシチュエーションでありながら、流し撮りを取り入れることで、ダイナミックな表現が可能なのです。

動きのある被写体にはおすすめの撮影方法です。



「流し撮り」がうまく撮れる、プラスアルファのテクニック

カメラをしっかり握って、左右に動かしながらシャッターを切れば流し撮りできます。上下にブレないよう心がけましょう

カメラをしっかり握って、左右に動かしながらシャッターを切れば流し撮りできます。上下にブレないよう心がけましょう

 出典  Funmee!!編集部


流し撮りにおいては、ファインダーが付いているカメラの場合はファインダー越しに被写体を追うことをおすすめします。これは、ファインダー越しが、液晶モニターを使うよりも被写体を追いやすいためです。また、撮影場所は単調な1色の背景よりも、色味や形状で変化のあるシーンを選ぶことで、流れに表情が生まれ、より動感が伝わりやすくなります。


流し撮りでは、上下のブレはご法度ですので、手ブレに気をつけましょう。


最初は上手に撮れないこともあるかもしれませんが、練習を重ねコツさえつかんでしまえば、表現方法を広げることができる有効な撮影テクニックです。ぜひ取り入れてみてください。



写真撮影の可能性が広がる「シャッタースピード」のコントロール。基本をおさえたら、難しく考えず色々な設定で楽しんでみてください。きっとカメラが、撮影がもっと好きになるはずです!





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文:吉見光由(Miu Yoshimi)

写真:網野貴香(Yoshika Amino)、住吉大助(Daisuke Sumiyoshi)



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Funmee!!編集部

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