#23 日産 プリメーラ(スペック編)
自動車
【ヘンアイ国産自動車の会】︎

#23 日産 プリメーラ(スペック編)


最近は路上で見かける機会も少なくなった、でも鮮烈に記憶に残る、少し変わった日本発のクルマたち。そんなクルマとの毎日を楽しんでいるオーナーさんに愛車の魅力を語ってもらう「ヘンアイ国産自動車の会」。 日産・プリメーラは、ヨーロッパで人気を博した小型4ドアセダンの傑作です。



日産が誇るグローバル戦略車


今回紹介するプリメーラは、1989年にデビューした日産のミドルクラスセダンです。開発時からヨーロッパ車を意識しており、フロントにマルチリンクサスペンションを使用し、ハンドリングも驚くほど良好でした。初期型に至っては、あまりに足回りがヨーロッパ的なハイスピード向けのセッティングだったことから、「サスペンションが硬すぎる」とクレームが出るほどだったといいます。プリメーラが日本より欧米で人気を博したのはこういった理由があるのです。




平凡な4ドアセダンですが、このリアビューに欧州車っぽさを感じた人も多いはず
 出典  Funmee!!編集部
平凡な4ドアセダンですが、このリアビューに欧州車っぽさを感じた人も多いはず


日産が「’90年代までに技術の世界一を目指す」というスローガンのもと進められた「901運動」の一環で製作されたプリメーラは、コンパクトセダンながら、ハンドリングやデザインなど徹底した作り込みがなされました。生産は日本とイギリスで行われた日産初の本格的なグローバル戦略車で、そのデザインもたぶんに欧州車を意識したものでした。目論見通り欧州では当初から高い人気を誇った他、アメリカでもインフィニティ・G20という車名で発売。名実ともに世界で活躍することになります。




取材車両はオプションのメッシュグリル装着で日産エンブレムがないため、まるで欧州車のようです
 出典  Funmee!!編集部
取材車両はオプションのメッシュグリル装着で日産エンブレムがないため、まるで欧州車のようです

洗練されたプリメーラパッケージ


インテリアに目を向けると、コンパクトな車体ながら、車内はクラス最大級の広さを誇り、目先の高級感ではなく、使い勝手や機能的に洗練された作りです。これは当時「プリメーラパッケージ」と呼ばれ、のちの日産の方向性を決定したターニングポイントとなりました。ダッシュ周りのパーツやスイッチ類を他の欧州向け日産車と共用できるようなユニバーサルなデザインとすることで、誰もが運転しやすく操作に迷わないような工夫が施されています。



現在ステアリングやシートが社外品となっているため、徐々にオリジナルに戻していきたいと川島さん
 出典  Funmee!!編集部
現在ステアリングやシートが社外品となっているため、徐々にオリジナルに戻していきたいと川島さん


川島さんが所有するのは、珍しい四輪駆動のT4というグレードです。このT4はレザーシートがオプションで選択できました。これは当時5ナンバーのファミリーセダンとしては異例の装備です。リアシートのレッグスペースもかなり広く、居住性は車格以上に快適です。こういった「当たり前の快適性能」をしっかりと作り込んだプリメーラが世界中で人気となったのも納得ですね。




リアは若干痛んでいるものの、純正のレザーシートのまま。このT4のみのオプションで、非常に珍しい装備なんだとか
 出典  Funmee!!編集部
リアは若干痛んでいるものの、純正のレザーシートのまま。このT4のみのオプションで、非常に珍しい装備なんだとか

パワフルな2ℓエンジンを搭載


エンジンは2ℓと1.8ℓの二種類で、このT4は2ℓの直列4気筒、SR20DEユニットを横置きに搭載しています。トランスミッションは4速ATと5速MTが選択可能でした。のちにさまざまな車両に搭載されるこのSRエンジンは、901運動の一環でU12ブルーバードやこのP10プリメーラのために開発されたエンジンです。コンパクトな上に、アウトバーンのような高速道路でも十分に性能を発揮する当時の日産が誇る高性能なユニットでした。



150馬力を発生する2ℓのSR20DEユニットが横置きに配置されます
 出典  Funmee!!編集部
150馬力を発生する2ℓのSR20DEユニットが横置きに配置されます


「プリメーラは、いまでも普通に乗れるほど基本性能が高いんです。外見こそ目立たない4ドアセダンですが、乗れば乗るほど丁寧に作られているのがよくわかります。本当に乗っていて楽しいですね」と川島さん。初代プリメーラは目立たない存在ですが、歴史に埋もれた名車です。そんな名車を探り当てた川島さんは本当に幸せですね。



日本のナンバーの裏にユーロプレートを挟み込むのも’90年代に流行った手法です
 出典  Funmee!!編集部
日本のナンバーの裏にユーロプレートを挟み込むのも’90年代に流行った手法です

古き良きオールドニッサンの歴代乗用車がオールアルバムとして掲載! もちろんプリメーラも歴史・デザイン・走りなどさまざまな切り口からバッチリ紹介されています。ファンなら絶対持っておきたい1冊。


■プロフィール

川島 優(まさる)さん


23歳にしてプリメーラは2台目という筋金入りのプリメーラファン。免許を取得してからこれまで乗り継いできた4台のクルマ全てがマニュアル車という23歳。

 


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文&写真:勝村大輔(Daisuke Katsumura)

 

 

自動車
2018年8月17日
Funmee!!編集部
Funmee!!編集部

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