【ヘンアイ国産自動車の会】#09 ホンダ ビート(スペック編)


最近は路上で見かける機会も少なくなった、でも鮮烈に記憶に残る、少し変わった日本発のクルマたち。そんなクルマとの毎日を楽しんでいるオーナーさんに愛車の魅力を語ってもらう「ヘンアイ国産自動車の会」。ホンダ ビートは軽自動車なのにミッドシップレイアウトを採用し、2シーターのスポーツカーという異色の一台です。今でも色褪せないビートの魅力を探ってみましょう。



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「ビート」は、マツダ オートザムAZ-1、スズキ カプチーノと共に「平成ABCトリオ」と呼ばれた軽スポーツです。

 

軽自動車という規格内でスポーティな走行を楽しめるということで、1991年のデビュー当初から人気を誇り、一時は納車まで1年以上待つこともあったそうです。



全長3.3m、全幅1.4mのコンパクトとボディは非常にコンパクトです

全長3.3m、全幅1.4mのコンパクトとボディは非常にコンパクトです

 出典  Funmee!!編集部


ちょうど前年にNSXを発表し、スポーティな路線を前面に打ち出して来たホンダですが、ビートに関してはスポーツカーというアピールを避け、キャッチコピーは”MIDSHIP AMUSEMENT”となんとも歯切れの悪いものでした。

 

一説によるとこれは急速に高性能化したスポーツカーに神経を尖らせていた当時の運輸省や業界団体への対策だったといわれています。ホンダ側の本音としては、”MIDSHIP SPORTS”としたかったに違いありません。



ボディサイドのステッカーには”MIDSHIP AMUSEMENT”の文字が

ボディサイドのステッカーには”MIDSHIP AMUSEMENT”の文字が

 出典  Funmee!!編集部


デビュー当初の軽自動車市場は、空前のハイパワーブームで、アルトワークスやミラTR-XXなど、ターボ車が台頭して来た時代でした。

 

そんな中、ビートはあえてNA(自然吸気)エンジンを搭載し、絶対的なパワーではなく高回転までストレスなく吹け上がるフィーリングを優先しました。それでも当時NAエンジンとしては唯一軽自動車の自主規制である64馬力に達した車両でもありました。




水冷直列3気筒のE07A型エンジンは、小さなトランクスペースの奥に位置します

水冷直列3気筒のE07A型エンジンは、小さなトランクスペースの奥に位置します

 出典  Funmee!!編集部


サイズに制限のある車体にドライバーの運転姿勢を優先したレイアウトを採用した結果、センターコンソールは助手席側に約25mmオフセットしています。助手席の快適性を犠牲にしてまでドライビングプレジャーを優先してしまったため、助手席に乗る人にはあまりウケが良くないそうです。

 

ちなみにシート座面が低いため、ミニスカートを履いた女性が乗り込むときは要注意。さらにフレアスカートはドアに挟んでしまう人も多いそうなので、エスコートは必須です。



センターコンソールを25mmほど左にオフセットし、ドライバースペースを確保したため、助手席は決して快適とはいえません

センターコンソールを25mmほど左にオフセットし、ドライバースペースを確保したため、助手席は決して快適とはいえません

 出典  Funmee!!編集部


さらにその狭いセンターコンソールには、通常のDINサイズのオーディオを装着するスペースがなく、専用のオーディオが備わります。この専用オーディオは、車速に合わせて音量を調整する優れものでしたが、カセットデッキだったので、近年は多くのオーナーさんが社外品の専用パネルを使用してDINサイズのオーディオを装着しているそうです。



幅の狭いセンターコンソールは通常のDINサイズオーディオが入らないため、写真のような社外のパネルを使って装着します

幅の狭いセンターコンソールは通常のDINサイズオーディオが入らないため、写真のような社外のパネルを使って装着します

 出典  Funmee!!編集部


こんなにも制約のある車両であるにもかかわらず、これほどまでに人気を博した理由は、やはりそのドライビングプレジャーにあります。冨永さんが語る通り、幌を開けて走る爽快感は、他の不便さを帳消しにして有り余るだけの魅力があるのです。



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ビートのファンブック。メンテナンス方法なども細かく記載されているため、オーナー必読の一冊。

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■プロフィール

冨永祐太さん


長崎県出身。ホンダアクセス勤務の平成3年生まれ。ホンダ ザッツから乗り換えでこのビートが2台目の愛車となる。伯父さんから受け継いだこのクルマを末長く維持していくことが目標。

 


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文&写真:勝村大輔(Daisuke Katsumura)



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Funmee!!編集部

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