#33 BMW Z1(ディテール編)
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【趣味人ジドウシャ部】︎

#33 BMW Z1(ディテール編)


クルマの新旧や機能だけでなく、趣味性の高いクルマ、さまざまな趣味への汎用性が高いクルマを紹介するこの連載。現在のZシリーズの祖、Z1は、当時の先進技術を詰め込んだまさに未来(Zukunft)なクルマです。




BMWが描いた未来のクルマのカタチ


Zukunft(ツークンフト)、つまりドイツ語で未来と名付けられたこのZ1は、BMWの子会社であるBMWテヒニクが開発した2シーターロードスターです。スケルトンモノコックと呼ばれる骨格構造にプラスティック製の外板を装着したボディ構造に、昇降式のドアというギミックが備わるZ1は、発表当初世界中で話題となりました。

 

ジャッキー・チェン主演の映画『プロジェクト・イーグル』で、ヒロイン・エルサがドアを開けて降りてくるシーンでこのクルマを知ったという人も多いと思います。



ドアが下がった状態は他に類を見ない特徴的なスタイルですね
 出典  Funmee!!編集部
ドアが下がった状態は他に類を見ない特徴的なスタイルですね

 

走るためだけのインテリア


他の例に漏れず、BMWのインテリアは高級感こそ漂うものの、装飾的な要素を省いたシンプルなデザインです。ダッシュはダークグリーンの革張りで、バケットシートは黒革と背面にボディカラーのカバーが備わります。操作パネルやセンターコンソールなど、随所にE30型3シリーズなどのパーツが流用されているのがわかります。




ダッシュはグリーンのレザー張りでステアリングも同色の革巻きです
 出典  Funmee!!編集部
ダッシュはグリーンのレザー張りでステアリングも同色の革巻きです


メーターは既存のモデルからの流用ではなく、パネルに丸いゲージを配置したレーシングカーのようなスタイルです。3本スポークステアリングの隙間から丸いメーターを見るだけで、不思議とレーシーな気分にさせてくれます。ちなみにBMW伝統の燃費計は備わりません。「そんなことは考えるな!」というBMWのメッセージでしょう。




タコメーターのみ赤い指針というのも雰囲気を盛り上げるポイントですね
 出典  Funmee!!編集部
タコメーターのみ赤い指針というのも雰囲気を盛り上げるポイントですね


基本的には2シーターとなりますが、その背後はトランクと繋がっており、シート背面にちょっとした荷物なら入ります。ただしこれは幌を閉めた状態でのこと。幌を格納するとトランクの大半は幌で埋まってしまうため、収納力はぐんと下がってしまいます。



トランクはシート後部と繋がっていますが、幌をたたむとほとんど荷物は入りません
 出典  Funmee!!編集部
トランクはシート後部と繋がっていますが、幌をたたむとほとんど荷物は入りません

 

エンジンは6気筒の2.5ℓ


エンジンは3シリーズに搭載されるライトシックス(小型直列6気筒)で、排気量は2.5ℓ。スムースな回転上昇から『シルキーシックス』と称させる名エンジンをオープンボディで堪能できます。ちなみに地上高の低いスポーツカーのボンネットにエンジンを収めるため、エンジンブロックは約20度傾けた状態で搭載されています。



エンジンルームの極力後方に20度傾斜して搭載される2.5ℓ直列6気筒エンジン
 出典  Funmee!!編集部
エンジンルームの極力後方に20度傾斜して搭載される2.5ℓ直列6気筒エンジン


トランスミッションは5速マニュアルのみが設定されました。当時はスポーツカー=マニュアルというイメージが強く、オートマチックは設定されませんでした。トランスミッションもエンジン同様3シリーズで使用されたゲトラグ製を流用しています。



Z1には5速トランスミッションのみが設定されました
 出典  Funmee!!編集部
Z1には5速トランスミッションのみが設定されました


ホイールは専用設計で直径は15インチと、この当時としては大径な装備でした。ちなみにZ1に搭載されたリアの足回り「Zアクスル」は、のちのBMW各車に搭載されるようになったマルチリンクサスペンションの元祖で、このスタイルはZ1で確立されたものなのです。のちのBMWに大きく影響を及ぼしたZ1は、いま見ても古さを感じさせない斬新で個性的な一台なのです。



ホイールはZ1の専用設計で15インチ×7Jに205/55VR15タイヤが標準となります
 出典  Funmee!!編集部
ホイールはZ1の専用設計で15インチ×7Jに205/55VR15タイヤが標準となります

ジャッキー・チェン主演、1991年公開されたアクション映画。サハラ砂漠に隠された金塊を求め旅するジャッキーとともに活躍するヒロイン、エルサが乗るクルマとして、BMW Z1がチラリと登場します。


■取材協力

オートファイン


ビンテージから最新まで幅広いBMWのラインナップを誇るオートファインは、特に3シリーズを数多く取り扱い、豊富な在庫も揃っています。また、アルピナやM3といったレアモデルも得意としています。ファクトリーを併設しているので、整備やメンテナンスも安心です。

 

神奈川県横浜市青葉区美しが丘西3-2-7

TEL:045-904-5121

営業時間:10:00〜19:00

休み:木曜

 

 

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文&写真:勝村大輔(Daisuke Katsumura)



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2018年6月20日
Funmee!!編集部
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