#34 フォード エコノライン(歴史&スペック編)
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【趣味人ジドウシャ部】︎

#34 フォード エコノライン(歴史&スペック編)


クルマの新旧や機能だけでなく、趣味性の高いクルマ、さまざまな趣味への汎用性が高いクルマを紹介するこの連載。今回は、長いアメリカ車の歴史のなかでシボレー コルベアバンとともにワンボックススタイルの元祖となったフォード エコノラインを紹介します。




フォルクスワーゲン タイプ2の対抗馬として誕生


1950年に登場したフォルクスワーゲン タイプ2は、’50年代後半になると盛んにアメリカへの輸出を開始します。ボンネットがなく、ボディサイズの割に荷物が詰めるため、大成功を収めることとなります。フォード エコノラインは、そんなタイプ2の対抗馬として1961年に登場したアメリカ車初の本格的なワンボックス車。取材車両は、初期の姿を色濃く残す、1962年式のパッセンジャーワゴンです。



パネルバンとは異なり、パッセンジャーモデルにはカーゴルームにも窓が備わります
 出典  Funmee!!編集部
パネルバンとは異なり、パッセンジャーモデルにはカーゴルームにも窓が備わります


それまでの商用車は、キャビンの前にボンネットを持ち、当然全長に対して積載スペースは限られていました。ところがエコノラインは運転席の下にエンジンを搭載したキャブオーバースタイルを採用。全長は約4.2mと非常にコンパクトながら、キャビンを除いた後部は全てカーゴスペースという画期的なレイアウトでした。デビュー当初からそんな性能に目をつけた全米にサービスエリアを持つ電話会社の最大手、「AT&T」は社用車にこのエコノラインを採用。各地で活躍したことでエコノラインは一躍有名になったのです。



ヘッドライトベゼルが特徴的なフロントマスクがとてもキュートですね
 出典  Funmee!!編集部
ヘッドライトベゼルが特徴的なフロントマスクがとてもキュートですね


ちょうど同時期にGMは、シボレー コルベアバンを、そして遅れて1964年にクライスラーはダッジ A100を発売。アメリカビッグ3はそれぞれワンボックス車を発売することとなります。現在に続くアメリカンフルサイズバンの歴史はこのときスタートしたのです。



前傾したドアピラーとカーゴドアの隙間を埋めるための逆三角形の窓が特徴的です
 出典  Funmee!!編集部
前傾したドアピラーとカーゴドアの隙間を埋めるための逆三角形の窓が特徴的です

商用車からRVまで豊富なラインナップを展開


エコノラインは当初から側面に窓のないパネルバンと、後部が荷台になっているピックアップ、そして今回紹介するパッセンジャーワゴンをラインナップします。これもVWタイプ2のラインナップに倣ったと思われます。そんななかでもパッセンジャーモデルはファルコンエコノラインという名前で発売されました。




1961年の登場当時の広報写真では、すでに3種類のボディが紹介されています
 提供  FORD
1961年の登場当時の広報写真では、すでに3種類のボディが紹介されています


その後1968年のモデルチェンジで、エンジンが運転席直下からフロントの短いボンネット内に移動します。その後はこのスタイルが定着し、大きなレイアウト変更なくつい最近まで製造を続けていました。ちなみに2001年以降はエコノラインという名称を廃止しEシリーズと呼ばれるようになります。その後2014年に製造を終了。欧州フォードのトランジットが後継車となりました。



2014年に生産終了となった直系の子孫にあたるEシリーズワゴン
 提供  FORD
2014年に生産終了となった直系の子孫にあたるEシリーズワゴン


「このクルマはカリフォルニアで現役サーファーのお爺さんから譲ってもらいました。まだまだ手を入れるところはありますが、エンジンは好調なので、ゆっくり自分で仕上げていくのも楽しいと思いますよ」とアメリカンフルサイズバン専門店DEEZ CREWの中村さん。キャンピングカーにするもよし、サーフィンのアシにするもよし、こんな可愛いエコノラインを自分色に染めてみませんか?



港北ニュータウン内のニュータウン大通りに面したビルの1階にあるDEEZ CREW
 出典  Funmee!!編集部
港北ニュータウン内のニュータウン大通りに面したビルの1階にあるDEEZ CREW

「後世に残すべき名車」をコンセプトに、さまざまなアメリカの旧いクルマばかり143台!を集めた一冊です。


■取材協力

DEEZ CREW

 

アメリカンフルサイズバンを得意とするDEEZ CREWは、ラムバンのほか、フォード エコノライン、シボレー エクスプレスなどを中心に多くの車両がショールームに並びます。

 

神奈川県横浜市都筑区平台1-25

TEL:045-942-2355

営業時間:10:00〜20:00

休み:なし

 

 

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文&写真:勝村大輔(Daisuke Katsumura)

 


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2018年6月26日
Funmee!!編集部
Funmee!!編集部

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