【ロードバイクが気になる!】ほしいあのバイク、どうしてあんなに高いの?


カッコいいと思ったロードバイクの価格を聞いたら、びっくりするほど高かった! 実はこれ、ロードバイク“あるある”です。


ロードバイクは、フレームにさまざまなパーツがくっついただけ。どれも同じように見え、価格差はわかりづらいものです。しかし実際には、10万円以下のモデルから100万円以上のモデルと、驚くほど価格に幅があります。


いったい、ロードバイクの価格はどう決まるのでしょう?




「ロードバイクを買うときの費用はいくらぐらい?」。金銭感覚は人それぞれ違いますから難しい問題です。そこでロードバイクを価格帯別に分けて販売台数の構成比を調べてみました。



ロードバイク価格帯別構成比

 出典  『⾃転⾞国内販売動向調査 年間総括』(自転車産業振興協会 2017年) をもとに作成


購入金額は10~15万円の29.3%、15~20万円の22.2%、20万~30万円の15.2%と続いています。


ママチャリの購入価格のボリュームゾーンが1万円~1万3,000円というデータを踏まえると、ロードバイクは、「敷居が高い乗り物」といえるかもしれません。ただ、世の中的に「これぐらいお金を使っている人が多い」というのは事実でしょう。



 提供  cervélo


ロードバイクは10万円以下のモデルから100万円を超えるものまであります。そのなかでも多い価格帯は10~30万円台ですが、同じロードバイクながら、なぜこれほど価格が違うのでしょうか?

 

実はこの価格差は主に車体の重量によるものです。ロードバイクは重量が軽くなると価格が高くなっていきます。ロードバイクは人力で動かす乗り物ですから、重いより軽く仕上がっているほうが、加速性能を上がり、最高速が伸びやすく、高い速度で巡航もできるようになります。そして「軽くて頑丈」になるほど価格が上がっていきます。

なかでも「フレーム」、「コンポーネント」、「ホイール」の3つが価格に大きく関わってきます。



フレーム:素材と構造によって価格が変化

 出典  cervélo


フレームは価格を左右する大きな要素のひとつ。使われている素材によって価格が変わります。スチール(鉄)やアルミフレームの完成車の価格は10万円以下~30万円。カーボンフレームの完成車の価格は20万円以上します。素材の重さはスチール > アルミ > カーボンです。どの素材もレース用機材として使われてきましたが、時代の進化とともにいまのロードレースの世界はカーボンフレームが全盛になりました。

 

自転車メーカーは、脚力レベルの高い人が乗るロードレース用、ビギナー層が乗るロードレース用、ロードレース用だけどロングライドも走りやすいなど、開発コンセプトに応じてフレームを開発しています。


少し詳しくいいますと、「フレームにかかる力を解析して各部の厚みを変える」、「風の抵抗を減らすためにエアロ形状を取り入れる」、「振動吸収性を高めるためにフレームの一部をたわみやすい扁平形状にする」などです。同じフレーム素材であっても、ターゲットやコンセプトによって価格は変わってきます。



コンポーネント:駆動や制御のグレードで価格が変化

シマノのロードバイク用コンポーネント「SHIMANO 105」。20~30万円台で売られる完成車を始め、幅広いロードバイクに搭載される本格的なスポーツバイクコンポーネントです

シマノのロードバイク用コンポーネント「SHIMANO 105」。20~30万円台で売られる完成車を始め、幅広いロードバイクに搭載される本格的なスポーツバイクコンポーネントです

 提供  株式会社シマノ


コンポーネントとは変速機を始めとする駆動系パーツとブレーキのパーツをひとまめにした言葉です。デュアルコントロールレバー(変速&ブレーキレバー)、クランクセット(クランクとギヤの歯)、BB(クランクの軸受け)、カセットスプロケット(リアの歯)、フロントディレイラー(前側の変速機)、リアディレイラー(後ろ側の変速機)、ブレーキなどで構成されています。


コンポーネントはレース用から一般ユース用までグレードが分かれていて、どのグレードをフレームに装着するかで完成車の価格が上下します。


コンポ―ネントを開発・製造・販売している大きなメーカーは3つあり、最もシェアが高いのはシマノ(日本)。そのほかカンパニョーロ(イタリア)、スラム(台湾)があります。



シマノ ロードバイク用コンポーネントシリーズのグレードと主な用途

 出典  Funmee!!編集部


コンポーネントのグレードが高いほど、一般的にパーツの重量が軽く、操作性が良く、変速段数が多くなると言えます。


シマノの場合、「DURAACE(デュラエース)」、「ULTEGRA(アルテグラ)」はレースを念頭に開発されたコンポーネント。「105」以下はスポーツ走行用の一般的なコンポーネントという扱いになっています。


モデル名は各コンポーネントに印字されていますので、部品を見ればわかります。「SHIMANO」と入っている他メーカー向けOEMモデルもあり、グレードは書いてない場合もあります。

サーヴェロの「R3」。フレームが同じで、グレードが異なるコンポーネントを選べます

サーヴェロの「R3」。フレームが同じで、グレードが異なるコンポーネントを選べます

 出典  cervélo


フレームが同じで、グレードが異なるコンポーネントを選べるモデルもあります。写真はサーヴェロの「R3」。デュラエース完成車、価格790,000円(税抜)、アルテグラ完成車、価格550,000円(税抜)。


どちらを選ぶかでサドルとチェーンの仕様も変わるため価格は純粋に比較できませんが、その差は24万円です。「デュラエース」は最高峰のスペックをもつコンポーネントとして有名で、他グレードより格段に高くなります。



ホイール:素材や重量等で価格が変化

フランスのホイールブランド、マヴィックのスタンダードモデルの「アクシウムエリート」と、ミドルグレードの「キシリウムエリートUST」を比較。値段が倍ぐらい違います

フランスのホイールブランド、マヴィックのスタンダードモデルの「アクシウムエリート」と、ミドルグレードの「キシリウムエリートUST」を比較。値段が倍ぐらい違います

 提供  マヴィック


ホイールも価格差の大きいパーツのひとつです。リムの素材はアルミが多く、価格の高いハイエンドモデルは同じアルミでも、より軽いものがついています。ホイールが軽いと少ない力で回せ、ラクに走ることができるため、カスタムパーツとしても人気です。最近はカーボンを使ったホイールのラインナップも増えています。

 

ホイールの有名ブランドは、シマノ、マヴィック、カンパニョーロ、フルクラム、イーストン、自転車メーカーが抱えるブランドとして、ボントレガー(トレック)、ロヴァール(スペシャライズド)などがあります。さらにブランド名は冠していないけれど、ジャイアントやメリダ、フェルトは自社のロードバイクにオリジナルのホイールを装着することもあります。



プロ仕様のエアロロードバイクS5 Team Dimension Data Limited Dura Ace Di2 R9150。価格は168万円(税抜)

プロ仕様のエアロロードバイクS5 Team Dimension Data Limited Dura Ace Di2 R9150。価格は168万円(税抜)

 提供  cervélo


価格の違いは自転車メーカーの規模にもあらわれてきます。ロードバイクの生産量が多い会社は、フレーム素材やパーツ調達によるコストメリットが大きいので価格を抑えられます。販売姿勢についても、安く販売する傾向のあるメーカー、そうでないメーカーがあるということです。このあたりはアパレルブランドと似ています。


ロードバイクの世界では、

「ヨーロッパメーカー=比較的高め」

「アメリカメーカー=高いモデルは高いが廉価モデルもある」

「日本メーカー=高すぎず安すぎず」

「台湾メーカー=販売量規模が大きく、ラインナップは他と比べて比較的リーズナブル」

という傾向になっています。

 




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文:田中弾(Dan Tanaka)

タイトル写真提供:cervélo

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Funmee!!編集部

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