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#20 ホンダ CR-X(スペック編)
ヘンアイ国産自動車の会

#20 ホンダ CR-X(スペック編)


最近は路上で見かける機会も少なくなった、でも鮮烈に記憶に残る、少し変わった日本発のクルマたち。そんなクルマとの毎日を楽しんでいるオーナーさんに愛車の魅力を語ってもらう「ヘンアイ国産自動車の会」。ホンダCR-Xは、コンパクトFFスポーツの先駆けとなったモデルです。



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ボディ後端をカットした斬新なボディ


‘80年代のホンダは、1981年のシティ、1985年のインテグラ、1983年のシビックシャトルと、一風変わったクルマを続々とリリースしていきます。そんななかCR-Xは、シビックの姉妹車、バラードの派生車種として1983年に登場します。


コンパクトなシビックと比べても150mm以上短い2.200mmというホイールベースは当時としてもかなり短い部類に入り、これが軽快な旋回性を生み出す大きな要因となっています。ボディ後端をスパっと切り落としたようなデザインは、『カムテール』や『コーダ・トロンカ』と呼ばれ、非常に空力的に優れているそうです。



後部をスパッと切り落としたようなデザインはカムテールと呼ばれるスタイルです
 出典  Funmee!!編集部
後部をスパッと切り落としたようなデザインはカムテールと呼ばれるスタイルです


そんなカムテールと呼ばれるボディスタイルを継承し、CD値(空気抵抗係数)0.3と非常に空力にも優秀な2代目モデルは1987年に登場します。ホイールベースも2.300mmと、ほとんど大きくなることはありませんでした。今回紹介するのは、そんな2代目モデル末期の1992年式で、1.5Xというグレードになります。




1983年登場の初代モデル。2代目も基本的なカムテールスタイルは継承していることがわかりますね
 出典  Funmee!!編集部
1983年登場の初代モデル。2代目も基本的なカムテールスタイルは継承していることがわかりますね

グラスエリアが広く明るいインテリア


アクティブなスポーツカーとして登場したCR-Xですが、さすがにホンダも2シーターとして発売することはなく、簡易的なリアシートを持つ2+2レイアウトとしています。ルーフ面積が小さくグラスエリアが広いため、車内は驚くほど明るく開放的です。さらにルーフパネルをガラス製としたグラストップも設定されました。ダッシュ周りは当時のホンダの他車種に準じた標準的なもので、操作も容易です。




変則3本スポークステアリングを採用し、メーターの視認性は非常に良好です
 出典  Funmee!!編集部
変則3本スポークステアリングを採用し、メーターの視認性は非常に良好です


リアガラスが低く、ヘッドスペースが不足するため、座面が大きく凹んだリアシートに長時間座ることはほとんど不可能でしょう。当時からワンマイルシート(1マイル=1.6kmなら我慢できるという意味)と呼ばれ、あくまで緊急的なものと考えられています。ちなみに背もたれを倒すとトランクに繋がるため、多くの人は荷物スペースと割り切って使っているようです。




ヘッドスペースが不足しているため、リアシートは座面がえぐられたように凹んでいます
 出典  Funmee!!編集部
ヘッドスペースが不足しているため、リアシートは座面がえぐられたように凹んでいます


ちなみに初代モデルは切り立ったリアの影響で、後方視界が非常に悪いと評されたため、この2代目モデルはゲート下のパネルもガラスとすることで、後方視界はかなり改善されました。小さな穴の空いたメッシュプリントを貼ることで、外からは黒く見え、内部が見えにくく、内部からは後方がよく見えるのが特徴です。




リアゲートの下にもエクストラウインドーを設けることで後方視界は向上しました
 出典  Funmee!!編集部
リアゲートの下にもエクストラウインドーを設けることで後方視界は向上しました

低グレードに搭載されるツインキャブの1.5ℓエンジン


1.5XにはCVキャブを二連装するD15B型エンジンが搭載されます。VTECエンジンを搭載したホットモデルSiRが有名ですが、SOHCながら4バルブを持つこのエンジンも十分に優秀で、VTECにはないバイクのような吹け上がりが魅力だとオーナーの滝沢さんは語ります。




1.5Xには1気筒あたり4バルブを持つSOHCのD15B型エンジンを搭載します
 出典  Funmee!!編集部
1.5Xには1気筒あたり4バルブを持つSOHCのD15B型エンジンを搭載します


トランスミッションは5速マニュアルで、他に4速ATが設定されていました。短いホイールベースに820kgといういまでは考えられない軽量なボディ、そしてバイクのような軽快なエンジン。こんなクルマでマニュアルを選択しない手はありません。105馬力というスペックからは想像つかないほど、軽快にキビキビ走ります。



ホイールは前年よりデザイン変更となった14インチの純正アルミを装着しています
 出典  Funmee!!編集部
ホイールは前年よりデザイン変更となった14インチの純正アルミを装着しています


■プロフィール

滝沢さん

20歳の頃に前期型1.5Xに乗り、今回で2台目のCR-Xとなります。かつてはバイクに傾倒していましたが、数年前にクルマ熱が再燃。いずれこのCR-Xをレストアするのが夢という44歳。

 


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文&写真:勝村大輔(Daisuke Katsumura)



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2018年6月22日
Funmee!!編集部
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