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ナイフって万能だ! A-suke流ナイフ選び&外あそびアイデア

ナイフって万能だ! A-suke流ナイフ選び&外あそびアイデア


キャンプにBBQと、外遊びをするうえでひとつは手にしておきたい道具「ナイフ」。安価なものから高価なもの、デザインや本格派のものまでさまざまな種類があります。


そこで、東京都水道橋でアウトドアカフェ&バーBASE CAMPを経営し、ナイフを使ったアウトドアでの楽しみ方に精通するA-sukeさんにナイフの話を聞きました。



ナイフの種類と使い勝手は、大きさや刃の形状による

カフェ&バーBASE CAMP オーナー、A-sukeさん
 出典  Funmee!!編集部
カフェ&バーBASE CAMP オーナー、A-sukeさん


―― ナイフといっても、いろいろな種類があるんですね。


はい。包丁にもいろいろな種類があるように、ナイフには、たくさんの種類があります。それぞれ必要な用途があってそのカタチに仕上がっています。



―― ということは、用途によって揃えなければならないのでしょうか。


いえ、そうとは限りません。そもそもナイフは、経験値をフル活用することが面白い道具でして、大きなナイフで細かい作業だってできるし、その逆もできます。クルマで言うならば、引っ越しするなら大きなワゴン車が適しているけど、軽自動車でもできないわけじゃないのと似ています。



ナイフの使い勝手は大きさだけではなく、刃の形状も重要。左からコンベックスグラインド、フラットグラインド、ホローグラインドという形状の刃
 出典  Funmee!!編集部
ナイフの使い勝手は大きさだけではなく、刃の形状も重要。左からコンベックスグラインド、フラットグラインド、ホローグラインドという形状の刃


―― ナイフの種類は、コンパクトなものや、大型などサイズで分かれるんでしょうか


大きいナイフは太い枝を切ったり薪を割ることに向いていますし、小さなナイフは鉛筆を削るような細かい作業に向いています。


そしてナイフの大きさももちろんですが、重要なのは刃の断面形状。木材などを切る場合、ナイフは刃先で木材に切り入ったあと、切り進めることで刃の側面(厚み)で切り開いていきます。



ナイフが木材などを割る様子(模式図)。刃の先で切り入り、刃の側面(厚み)で切り開いていきます
 出典  Funmee!!編集部
ナイフが木材などを割る様子(模式図)。刃の先で切り入り、刃の側面(厚み)で切り開いていきます


たとえば、鉛筆を削るような細かい作業のとき、刃の断面形状がわずかに内側へえぐれている「ホロー」を使うよりも、木材に刃の側面を乗せながら削ることができる「スカンジナビアン」のほうが向いています。というのも、スカンジナビアンには、通常のナイフの刃先にある1mm程度の小刃がないため、刃そのものが鈍角になり、切れ味をキープしています。


ホローは刃が薄いため、肉など柔らかいものを切るのに向いていますし、軽く携帯性がよいものも利点です。


そういった刃の形状の違いを知り、適した使い方が分かり、そのことを踏まえて手を動かすことが大切です。



スカンジナビアンナイフ。エッジから刃が直線的に立ち上がり、厚手のブレードに至ります。細かな作業にも向いているので、ブッシュクラフトや木工などに使いやすいです
 出典  Funmee!!編集部
スカンジナビアンナイフ。エッジから刃が直線的に立ち上がり、厚手のブレードに至ります。細かな作業にも向いているので、ブッシュクラフトや木工などに使いやすいです


―― 刃の違いはどう見分ければいいのでしょうか。

 

ナイフの形状は、親切なメーカーならカタログなどに掲載されていますし、刃がどのように削り出されているか見ればわかります。



ナイフの刃の断面形状の違い(模式図)。コンベックスはゆるやかな曲線で膨らんだ形状、フラットは直線、ホローはえぐれた形状をしています
 出典  Funmee!!編集部
ナイフの刃の断面形状の違い(模式図)。コンベックスはゆるやかな曲線で膨らんだ形状、フラットは直線、ホローはえぐれた形状をしています


―― 汎用性の高いものもあるのでしょうか。


たとえば僕のデザインしたナイフ「キャンプホリックナイフ」は、“焚火の薪を割り、同じナイフでトマトの薄切りが出来る”というコンセプトで作りました。汎用性があるというのは、経験値も上げられます。ナイフ1本でアウトドアを楽しめるのって、単純にかっこいいですよね。



A-sukeさんがデザインしたナイフ「キャンプホリックナイフ」(テンマクデザイン)。レザーの鞘にはオリジナルの焼印を後から追加
 出典  Funmee!!編集部
A-sukeさんがデザインしたナイフ「キャンプホリックナイフ」(テンマクデザイン)。レザーの鞘にはオリジナルの焼印を後から追加

 

テクニックを知れば、ナイフ選択の幅も広がる

薪のような太い枝を安全かつ手早く割る「バトニング」
 出典  Funmee!!編集部
薪のような太い枝を安全かつ手早く割る「バトニング」


―― ナイフの種類もですが、テクニックもいろいろあるようですね


そうですね。ナイフの扱いのテクニックを楽しめるものとして「ブッシュクラフト」があります。ブッシュクラフトは、ざっくり言えば自然のなかで木工をし、ナイフのようなシンプルな道具を使って創意工夫をして過ごすことです。



グリップの握る位置、刃のどこで削るかなど、小さな違いで使いやすさは大きく変わります
 出典  Funmee!!編集部
グリップの握る位置、刃のどこで削るかなど、小さな違いで使いやすさは大きく変わります


ブッシュクラフトが注目されてきているのは、正解がすぐに得られてしまう近代的な道具よりも、道具を軸に、自分自身のスキルも上がるものを皆が求めているからなんじゃないかなって思います。



―― A-sukeさんおすすめの楽しみ方を教えてください。


ナイフを楽しむことを突き詰めていった結果、「ナイフで作れるものは現地調達するキャンプ」を楽しむようになりました。それをみんなで楽しもうと、年に数回「男前キャンプ」というイベントを開催しています。


“少ない道具でキャンプする”ことを目的として、名前は“男前”ですが、女性も参加可能なイベントです。



キャンプ場のルールに従って焚き火台は持参するけど、薪や串は現地調達。そんなキャンプを楽しんでいます
 出典  Funmee!!編集部
キャンプ場のルールに従って焚き火台は持参するけど、薪や串は現地調達。そんなキャンプを楽しんでいます


どんな状況でも、自分でやりたいことをやれることにリスペクトがある文化が養われればいいな、と思って開催しています。


まずは自分が気に入ったナイフを選んでみて、実際に落ちている小枝を削るでもいいですし、小枝がなければ鉛筆でもいい。まずはナイフを実際に使ってみましょう!



アウトドアナイフの定番、バックのフォールディングハンター(P22)をはじめ、さまざまなアウトドアアイテムを、ひとクセもふたクセもある執筆陣がで紹介!


■プロフィール

A-suke


アウトドアをコンセプトにしたカフェ&バー「BASE CAMP」の店主。釣り、ハンティング、キノコ狩りなどアウトドアと「食」を結ぶアクティビティを中心に楽しむオールラウンドアウトドアマン。



■免責

ナイフの所持や移動にはルールがあります。また、使用に際しては怪我をしないよう細心の注意を払いましょう。



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文:井上綾乃 (Ayano Inoue)

写真:加藤史人 (Fumito Kato)



2018年7月5日
Funmee!!編集部
Funmee!!編集部

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