#51 勝負の登りで命を預ける最強のハーネス、アークテリクス「AR-395A」
登山
【ザ・使い込んでる部】︎

#51 勝負の登りで命を預ける最強のハーネス、アークテリクス「AR-395A」


使い続けるのには理由がある。愛し続けられるのには想いがある。そんな趣味にまつわるこだわりの“私物”を紹介する「ザ・使い込んでる部」。

 

「西の富士山」とも呼ばれる鳥取県の百名山、大山の麓で生まれ育った中川貴寛さんが、ハードなアルパインクライミングの世界に足を踏み入れたのは3年前。ここぞという勝負の日には必ず使っているという、アークテリクスのハーネス「AR-395A」を紹介します。



クライミングからハマった山の世界


僕の生まれ育った鳥取県大山町には、深田久弥『日本百名山』のひとつに選ばれている大山があり、県内外から多くの登山者が訪れています。小学校の頃には学校登山で大山に登りましたし、山好きにはこのうえない環境で生活してきたのですが、僕がこうして本格的に山へ足を運ぶようになったのはここ最近のことなんです。



地元アウトドアショップで知り合ったパートナーの土岐さんと、登る前に入念なギアチェックをする中川さん。この日は、大山の北東にある船上山の滝を登るふたり
 出典  Funmee!!編集部
地元アウトドアショップで知り合ったパートナーの土岐さんと、登る前に入念なギアチェックをする中川さん。この日は、大山の北東にある船上山の滝を登るふたり


きっかけは、5年前に町営体育館のクライミングボードに通い始めたこと。そこでフリークライミングの楽しさに目覚めてしまって、3年前からアルパインクライミングにも挑戦するようになり、大山周辺の岩場や沢を訪れるようになりました。

 

県内出身の妻とも山がきっかけで出会い、一緒に海外の山へクライミングトリップをしたこともあります。そんな妻との海外遠征のために手にしたのが、このアークテリクスのハーネスです。



クライミングギアがパンパンに詰まった重量感のあるバックパックを背負い、ふたりは滝を目指して歩きます
 出典  Funmee!!編集部
クライミングギアがパンパンに詰まった重量感のあるバックパックを背負い、ふたりは滝を目指して歩きます

マッターホルンのために新調した思い出のギア


2年前に、妻とともにスイスアルプスの名峰、マッターホルンに登りました。その半年前から、ふたりでマルチピッチクライミング(※)のルートや冬山のバリエーションルートなどを登って練習していました。ところが当時使っていたハーネスでは、懸垂下降で何ピッチもかけて下山するときに、ハーネスを巻いた腰に体重がかかって痛くて痛くて、仕方なかったんです。

 

※マルチピッチクライミング:ロープの長さを超えるルートをふたりひと組(あるいは3人)で登るクライミング。



クライミングハーネスの製造からはじまった、カナダ・バンクーバー発のマウンテンギアブランド、アークテリクスのハーネス「AR-395A」。人間工学に基づく設計で、岩場や氷で万能に機能するオールラウンドモデルです
 出典  Funmee!!編集部
クライミングハーネスの製造からはじまった、カナダ・バンクーバー発のマウンテンギアブランド、アークテリクスのハーネス「AR-395A」。人間工学に基づく設計で、岩場や氷で万能に機能するオールラウンドモデルです


「本番、高所登山で懸垂下降をしなければならない場面にあったときに、この痛みを伴いながら冷静な判断はできないかもしれない……」という不安から、腰が痛くならないハーネスを求めて試行錯誤を経て、アークテリクスのハーネス「AR-395A」に巡り合いました。

 

結果、妻とふたりでマッターホルンを無事に登頂することに成功! このハーネスのおかげだけではありませんが、準備を重ねたことも大切なエピソードであり、思い入れ深いギアのひとつです。



ハーネス含め、すべてのギアを装着して滝にアタックする準備が整った中川さん
 出典  Funmee!!編集部
ハーネス含め、すべてのギアを装着して滝にアタックする準備が整った中川さん

決め手は「薄さ」と「広さ」、「引っ掛けやすさ」


AR-395Aを付けて懸垂下降をしても痛くならないのは、薄く幅があるウェストベルトが腰全体にかかる負担を、面で支えてくれるため。他社製品にはベルトの内側にクッション性のあるモデルもありますが、僕にとってはクッション性よりもフィット感のほうが重要です。アルパインクライミングでは長時間にわたって懸垂下降をするルートも多いので、少しのズレやそこから生じる痛みが命取りになることもありますからね。



中川さんがこのハーネスを重宝する最大の理由は、この薄くて幅広のウェストベルトによるフィット感のよさ
 出典  Funmee!!編集部
中川さんがこのハーネスを重宝する最大の理由は、この薄くて幅広のウェストベルトによるフィット感のよさ


もうひとつ、僕がこのハーネスで気に入っているのが、ベルトに装着されている4つのアイスクリッパー用スロットです。沢登りのときはハンマーを、アイスクライミングのときはアイススクリューをラッキングするんですが、スロットの位置が絶妙で、出し入れがとてもしやすい。クライマーの使い勝手を最大限に考慮されたデザインは、さすがハーネスから生まれたブランドだなと思います。



沢登りでもアイスクライミングでも活躍する、アイスクリッパー。片手でギアのつけ外しができます
 出典  Funmee!!編集部
沢登りでもアイスクライミングでも活躍する、アイスクリッパー。片手でギアのつけ外しができます

クライミングや沢登りに必ず連れていく相棒

いよいよ登り始める中川さんと土岐さん。前日にも視察済みですが、水量の状態やコケの付き具合などを改めて確認して、どう登るかを見定めています
 出典  Funmee!!編集部
いよいよ登り始める中川さんと土岐さん。前日にも視察済みですが、水量の状態やコケの付き具合などを改めて確認して、どう登るかを見定めています


今回アタックした船上山の雌滝もそうですが、大山の甲川や三鈷峰、別山などの大山北壁ルート、この大山エリアには岩場も沢もあるので、クライミング、沢登り、アイスクライミングなど通年でバリエーションに富んだ遊び方ができます。そんな恵まれた環境が近くにあることもあり、休日のほとんどを山に費やしてしまいますね。



人体工学に基づいて設計されているハーネスなので、大きな脚の動作も邪魔しません
 出典  Funmee!!編集部
人体工学に基づいて設計されているハーネスなので、大きな脚の動作も邪魔しません


遠征にもたびたび出かけていて、これまでも冬は北アルプスや八ヶ岳、御嶽山でアイスクライミングや冬山登山を、夏は大峰・台高など紀伊半島の沢や四国の沢などで沢登りを楽しんできました。もちろんこれからも、登ってみたいルートは山ほどあります。

 

そして、とくに難易度の高いルートに挑むときは、このアークテリクスのハーネスとともに登ると決めています。



信頼のおけるギアとパートナーのおかげで、この日もトラブルやアクシデントと無縁の中川さん。またひとつ、ハーネスとの思い出ができました
 出典  Funmee!!編集部
信頼のおけるギアとパートナーのおかげで、この日もトラブルやアクシデントと無縁の中川さん。またひとつ、ハーネスとの思い出ができました

中川さんも愛用するアークテリクスのハーネス。人間工学に基づく動きやすさと耐摩耗性を両立し、岩場やアイスクライミングで活躍してくれます。


■プロフィール

中川貴寛さん

 

鳥取県大山町出身の会社員。2013年よりクライミングをはじめ、2015年からアルパインクライミングや沢登り、アイスクライミングなど山でのアクティビティにはまる。ふだんは平日の休みを利用して、大山周辺や国内の山々へ通っている。

 

 

===

文:松元麻希(Maki Matsumoto)

写真:萱野雄一(Yuichi Kayano)



釣り
2018年8月27日
Funmee!!編集部
Funmee!!編集部

RANKING

ランキング