【ザ・使い込んでる部】#04 “面倒”がおもしろい!オプティマスのランタン


使い続けるのには理由がある。愛し続けられるのには想いがある。そんな趣味にまつわるこだわりの“私物”を紹介する「ザ・使い込んでる部」。

 

連載第4回目は、エンジニアの樺勇作さんが愛用するオプティマスのランタン「1200」と「1550」です。樺さんはキャンパーたちから絶大な支持を得る人気ブロガー。薪ストーブの置かれた自宅にはさまざまなアウトドアギアが並び、庭には広々としたウッドテラスやDIYでつくり上げた小屋が設置されているなど、日々の暮らしが“キャンプライフ”そのもの。多種多様な道具を所有する樺さんが、このランタンを使い込んでいる理由とは?



時の経過を感じさせない、オプティマスの精度の高さ

左が「1200」、右が「1550」で、どちらも真鍮製。後ろの小屋にキャンプ道具を収納しています

 出典  Funmee!!編集部


「オプティマス」の「1200」と「1550」は、数十年前に製造されたランタンで、もう廃盤になってしまっているんです。現在はドイツのペトロマックス社がほぼ同じデザインで販売していますが、やっぱり全然違うんですよね。

 

この時代につくられたものは、トラブルがほとんどない。精度が非常に高いんです。キャンプ場でランタンが灯らなかったら、真っ暗になっちゃうじゃないですか。だから「不具合が起きない」というのは、ランタンにとって重要なポイントなんです。

 

5年ほど前に知人からいただいたのですが、何十年も使っていなかったそうなんですね。だけどお手入れ前に点火してみたら、両方とも点いちゃいました。やっぱり昔のやつはすごいですよ。



オプティマスのランタンは面倒くさいからこそ面白い!

点火するまで約10分。掃除は30分〜1時間掛かるそう

 出典  Funmee!!編集部


ただ、すごく面倒くさい(笑)。燃料が灯油なので、なかなか点火しないんです。使い方はまず、タンクに灯油を入れて、手動ポンプで加圧し、予熱カップに注いだアルコールを燃やしてジェネレーターを温める「プレヒート」を行うんですね。きちんと灯油を高温で気化できれば火が付くのですが、温度が低いとマントルから燃料のまま溢れちゃうんですよ。ホワイトガソリンだと気化の温度が低いので、簡単に付くんですけどね。

 

しかも毎回メンテナンスが必要ですし、数回使ったらパーツをバラして掃除もしなければならない。もうとにかく面倒なんです(笑)。

 

でも、ハマるとそこが面白くなってしまう。ランタンはたくさん持っていますが、いまはこのふたつしか使っていませんね。燃料代も安いですし、余った灯油はランタン以外にも使い道がありますから。



道具の背景にあるストーリーに魅了される

ランタンの構造を理解することで、万が一のトラブルにも対処できるのです

 出典  Funmee!!編集部


僕は道具の“歴史”が好きなんです。オプティマスは1899年にスウェーデンで創業したブランドで、まだ家庭に電気が通っていない時代、ここのランタンが家の中を明るくしていた。まさに人々の生活の一部だったんです。

 

国ごとで手に入りやすかった燃料がランタンの燃料になっていますから、アメリカのコールマン社製の燃料はホワイトガソリン。そのような時代背景があるからこそ道具は奥深く、魅了されてしまいます。



キャンプへいつも連れて行く“相棒”

樺さんの書斎。ズラリと並ぶランタンの下の段にはMSRの鍋

 出典  Funmee!!編集部


昔のものに惹かれるんでしょうね。約20年前に発売されたアメリカの登山ブランドMSRの鍋のシリーズも全部コンプリートしました(笑)。当時は鍋のデザインが最も格好良かった年代なんですよね。

 

オプティマスのランタンもMSRの鍋も含め、製造中止となったアウトドアギアはコレクターも多いんですよ。皆さん綺麗に磨いて飾っていらっしゃいますが、僕はフィールドでがんがん使うタイプ(笑)。

 

「1200」は一度グローブを割ってしまって、2年ほど手に入らなかったんです。幸いにもパーツが見つかり事なきを得ましたが、予備を探そうと思ってもやっぱり売っていない。

 

確かに貴重な品ではありますが、僕にとっては必ずキャンプに連れて行く“いつものやつら”。まさに相棒のような存在ですね。




■プロフィール

樺 勇作さん

1981年埼玉県生まれ。10年ほど前からキャンプにのめり込み、ブログを通じたキャンパーたちのリーダー的存在に。人気ブログ「kabawoのそとあそび」を運営する。



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文:大森菜央 (Nao Ohmori)

写真:六本木泰彦 (Yasuhiko Roppongi)

 


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Funmee!!編集部

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