【趣味人ジドウシャ部】#15 ジープ・ラングラーTJ型(歴史&スペック編)


クルマの新旧や機能だけでなく、趣味性の高いクルマ、さまざまな趣味への汎用性が高いクルマを紹介する連載「趣味人ジドウシャ部」。

 

第二次世界大戦でアメリカ陸軍を勝利に導いた一因とも云われている軍用の四輪駆動車、ジープ。その後農耕用車両として民間に販売されると、クロスカントリー四駆として人気を博し、独自の進化を遂げて現在に至っています。そんなジープを祖先に持つジープ・ラングラーは現行モデルも人気ですが、今回は1996年に登場した先代のTJ型ラングラーを紹介しましょう。



色濃く残る軍用車の面影と快適性を両立


今回紹介するのは、2005年式ジープ・ラングラーです。ラングラーという名称は、ジープCJシリーズを製造していたAMCがクライスラーに吸収されるタイミングでモデルチェンジを行った際に追加された名称です。



先代の初代ラングラーに替わって1996年に登場した2代目であるTJ型ラングラー

 出典  Funmee!!編集部


ジープという名称のルーツを探ると、第二次世界大戦まで歴史を遡ることになります。ウィリス社がアメリカ陸軍のために製造したMB型がいつしかJeep(ジープ)と呼ばれるようになると、この名称が定着。のちにウィリス社が商標登録をして正式に車名となります。



ジープラングラーの直接の祖先といえるのが、戦時中にアメリカ陸軍に納入され世界中で活躍し、”Jeep”という愛称で呼ばれたウィリスMB型です

 写真提供  FCA


その後、民間向けにリリースされたCJシリーズは、オフロード走行も可能な四輪駆動車というイメージを定着し、世代を超えて人気を博しました。CJシリーズは幾度もモデルチェンジを繰り返し、1986年まで製造されてきました。



軍用車だったJeepは、戦後民間に販売され、民生モデルはCivilian Jeepという意味でCJシリーズと呼ばれました。写真はCJシリーズ末期のCJ-7というモデル

 写真提供  FCA


当時クライスラーはラングラーとCJとの関係(つまり軍用車をルーツとしていること)を否定していましたが、独立したフェンダーを持ち、可倒式のウインドシールドや縦に7本並ぶラジエターグリルなど、そのDNAはしっかりと受け継がれています。



ジープの最も象徴的なディテールが、“7 Slot Grill”と呼ばれる縦に7本並ぶラジエターグリルの溝(スリット)です

 出典  Funmee!!編集部


その無骨なボディデザインを踏襲する一方で、2代目となるこのTJ型ラングラーからはリーフスプリングに替わってフロントにコイルスプリングを採用し、乗り心地もより乗用車に近くなったほか、オートマチックや、クルーズコントロールなどの快適装備も充実していきます。また日本仕様に関しては、このTJ型から右ハンドルが設定され、国内でよりポピュラーとなっていくきっかけとなりました。



直線的なパネルで構成されたボディに、別体のフェンダーがつくデザイン。ジープはこのスタイルを半世紀以上受け継いできたのです

 出典  Funmee!!編集部

MBから受け継いだ高いオフロード性能が魅力


戦時中のMB型から派生した歴代ジープは、居住性や直進安定性を向上すべく、モデルチェンジを繰り返すたびに徐々にホイールベースを拡大してきました。それでもTJ型のホイールベースは2,372mmと現代車から比べるとかなり短くなります。さらにボディ自体も4m弱と短く、ホイールの前後に張り出したオーバーハングが少ないため、悪路を走る際のクリアランスはしっかりと確保されています。

 

そんな元来オフロード性能の高いTJ型ですが、先代モデルとはいえ、いまでもオフロード性能を高めるためのアフターマーケットパーツが豊富にリリースされています。そのためさらなるモディファイも可能です。実際にカスタムさせた車両も数多く出回っているそうです。



オフロードの走破性は驚くほど高く、ダートはもちろん、雪道もものともせず走ることができます

 出典  Funmee!!編集部


「JK型はひとまわり大きくなり、ユーザー層もこれまでのジープ好きとは別の人たちが多くなっていきます。そういった意味でもTJ型はいまでも根強い人気がありますね」とジープを専門に扱うショップ、タイガーオート代表の山中さん。

 

見た目は古いジープを彷彿させながらも、現代的な装備を持ち、しっかりとした個体を選べばエンジンもまだまだ現役。ファーストカーとして普通に走ることができます。TJ型はジープ初心者にもオススメの一台と云えるでしょう。



国道407号線沿いにあるタイガーオート。圏央道鶴ヶ島インターより数分というロケーション。新車をベースに独自のオプションをセットしたタイガーパッケージは人気の商品

 出典  Funmee!!編集部


■取材協力

タイガーオート

AMC時代からジープを扱っているという国内屈指の老舗ショップ。現在はクライスラー・ジープ所沢もグループに持ち、新車の販売からカスタムまでジープのことならなんでもお任せの頼もしいショップだ。

 

埼玉県鶴ヶ島市三ツ木新田9-1

TEL:049-286-6644

営業時間:9:30〜19:30

休み:火曜、第1・3月曜

 

 

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文&写真:勝村大輔(Daisuke Katsumura)



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Funmee!!編集部

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