【ザ・使い込んでる部】#09 偶然出合った自分にぴったりのダーツ。モンスターダーツのバレル


使い続けるのには理由がある。愛し続けられるのには想いがある。そんな趣味にまつわるこだわりの“私物”を紹介する「ザ・使い込んでる部」。

 

連載第9回目は、「初めて投げた時からダーツの虜になりました」というバーテンダーの吉瀬太一さんにご登場いただきます。吉瀬さんが愛用するダーツのバレル(ダーツの前半部分、持ち手となる部分)は使い続けて丸10年。素材、形状、カットなど、年々進化を遂げたモデルがメーカー各社から登場していますが、新しいバレルに変えるつもりは全くないそう。お話をお伺いしていくと、ダーツは吉瀬さんの人生において、大きな影響を与えたスポーツでもあるようです。



友達のダーツを奪うかのように手に入れた

カウントアップでは1,000点を越すほどの腕前

 出典  Funmee!!編集部


このダーツのバレル、実は友達に無理やり売ってもらったものなんですよね(笑)。20歳でダーツを始めて、それから4年くらい経った頃かな。ダーツバーに行った時、友達のダーツを投げさせてもらったんです。そうしたら、とんでもないくらいぴったりきちゃって、「売って」って頼んだんですよ。6,000円くらいだったっていうから、3,000円でお願いって。「俺も使っているからダメだよー」って言われたんですけど、3日間くらいずーっと頼み続けて、本当に無理やり(笑)。

 

『モンスターダーツ』というブランドはそれまで知らなかったのですが、重心、太さ、手に収まる感覚、そして何より俺の投げ方にすごく合っていた。バレルへの力の伝わり方ですかね。



10年使ってもこれ以上のバレルには出合えない

14年間使用しているROCKのダーツケースは友人からの贈り物。ダーツはバレルにチップ、シャフト、フライトをつけてセッティングをします

 出典  Funmee!!編集部


使い始めて、今年でちょうど10年。友達が使っていた期間を合わせたらそれ以上ですよね。フライトは流線型の「ティアドロップ」ていう種類が好き。主に3種類あって、他にホームベースみたいなかたちの「スタンダード」、面積の小さい「スリム」があるんです。

 

ティアドロップはまっすぐ飛ぶんですよ。だからきちんと投げないと、途中でガクッて落ちてしまう。使っている人はそんなに多くないんですけど、俺にはこれが合ってるんです。

 

フライトとシャフトのブランドは「L-style」、チップはどこだろう……分かんないですね。フライトとチップは消耗品。というか、個人的にはパーツのブランドはどこでもいいんですよ(笑)

 

国内外のダーツメーカーから新作は出ていますし、ダーツショップにもよく行く方なので、そこで試投させてもらったりはしているんです。だけど今のバレル以上にしっくりくるものはない。2〜3年で変える方は多いと思いますよ。だけど使おうと思ったら一生使えるから。俺はこれ。もう身体の一部分みたいな感じなんです。



初めて投げた翌日から3カ月間、ダーツをやり続けた日々

週に2〜3回は訪れるという三軒茶屋のダーツバー『2face』にて

 出典  Funmee!!編集部


大学の近くにビリヤードとダーツができるバーがあって、仲のいいメンバーと遊びに行った時に投げたのが最初。初めてだったんですけど、ブル(的の中心の二重円の部分)にも結構入ったし、カウントアップで500点以上いったんですよ。俺にもできるスポーツがあるんだって。これならできるかもしれないって思ったのがきっかけです。

 

それまで、空手、ボクシング、テコンドーといった格闘技しかやってこなかったから、スポーツって苦手だったの。スポーツテストは得意だけど、球技ができない。親父とキャッチボールするのも嫌いでしたしね(笑)。

 

次の日から3カ月くらい、ダーツができるネットカフェに毎日通ったんですよ。そこは投げ放題だったから、とにかくダーツをやり続けてた。ダーツのマシンそれぞれに、レーティングという階級があるんですけど、この3カ月で3から8まであげたんです。当時、「ダーツバーへ行くならレーティングは8以上」という不思議な習慣があったから、一応ね(笑)。



一度は離れたダーツ。そして大会での優勝

「corona CUP」で優勝時のメダル。大会ではゼロワンやクリケットがポピュラーな競技種目です

 出典  Funmee!!編集部


大学を卒業して、聖蹟桜ヶ丘駅の近くに『ファズブルーム』っていうダーツバーをオープンしたんですよ。だけどその頃から、ダーツを楽しめなくなっていたんです。東京ビックサイトで開催するような大きな大会で準優勝とかはしてたんですけど、プレッシャーがすごくて、もう神経がすり減ってしまったんですよね……。

 

経営は上手くいってましたし、ダーツだって誰にも負けない自信があった。だけど、もういいかなって。お店は買いたいという方に譲り、ダーツも28〜31歳くらいまで一切投げなかったんです。ダーツを見るのすら嫌でしたしね。

 

でも三軒茶屋のダーツバー『2face』のオーナー齋藤慎之介さんと出会って、もう一度ダーツをやるようになったんです。理由は単純、しんさんと仲良くなりたかったから(笑)。2016年に神奈川県の溝ノ口で開催されたトリオス(3人一組で行うチーム戦)で参加する「corona CUP」に誘ってもらったのも大きかったかな。

 

その大会で優勝もしたんですよ。ちょっと大きな病気にかかってしまって、足の手術をしたばかりだったんですけど、2カ月入院のところを3週間で退院させてもらい、大会では杖をつきながら投げてましたね。

 

いまはダーツが楽しい。目標はプロです。以前と比べて実力は落ちてしまいましたが、大学の心理学科で学んだことを活かし、相手の性格を読み、相手が嫌がる攻め方で落ちた技術力をカバーする。メンタル勝負ですから、相手の心理状態をどう崩していくかがキモなんです。昔は真っ向勝負でしたよ。けどやっぱり勝ちたいからね。性格が悪いんだろうなぁ(笑)。




■プロフィール

吉瀬太一さん

1983年福岡県生まれ。2008年帝京大学心理学科卒業。現在は東京都・三宿にあるバー『BUZZ OFF』にて勤務する。空手、ボクシング、テコンドー、剣術など、格闘技や武術に長けた一面も。

 

■撮影協力

2face

東京都世田谷区三軒茶屋2-10-14 昭和ビル302

TEL:03-3410-5886

営業時間:19:00〜3:00

休み:月曜




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文:大森菜央 (Nao Ohmori)

写真:六本木泰彦 (Yasuhiko Roppongi)



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Funmee!!編集部

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