【趣味人ジドウシャ部】#03 スズキ・ジムニー[アピオ・コンプリートカー](カスタム編)


クルマの新旧や機能だけでなく、趣味性の高いクルマ、さまざまな趣味への汎用性が高いクルマを紹介するこの連載「趣味人ジドウシャ部」。前回に引き続き「スズキ・ジムニー」です。

 

ジムニー専門の販売・整備・カスタムショップ「アピオ」によるコンプリートカスタムカーを中心に、ジムニーというクルマが持つ“カスタマイズで広がるおもしろさ”や“操る楽しさ”といった魅力を紹介します。



冒険心をくすぐる、秘めたポテンシャル

アピオのコンプリートカスタムカーのラインナップ。左から「TS4」、「TS7」、「TS3」

 出典  Funmee!!編集部


ジムニーはノーマルでも十分な走破性を備えていますが、素材がよいだけに、適切なチューニングを施すことでその能力をより一層高めることができます。前回でも触れましたが、カスタマイズのしやすさ、多様性もジムニーの魅力です。


ジムニープロショップ「アピオ」では、定番のカスタムパーツを新車に組み込んだ、さまざまなタイプのコンプリートカスタムカーを用意しています。いずれもオフロードはもちろん、オンロードでのパフォーマンスも追求したものですが、さらに用途に応じて主に足まわりのセットアップに違いがあります。



アピオのコンプリートカスタムカーは、いずれも減衰力調整可能なショックアブソーバーを含むサスペンションキットを装備。写真の「TS7」では車高が45mmアップされます

 出典  Funmee!!編集部


「TS4」は、ハードなオフロードでの走破性を重視したモデル。ノーマルより車高が60mmアップされています。


車高45mmアップの「TS7」は、より高い速度域での走行を重視したモデル。ダートはもちろん、高速道路やワインディングなど、オンロードでも安定した走りが楽しめます。


この他にも、ラリーなどの競技での使用に耐えうるスペックを持つ「TSR」や、外装は一見ノーマルに見えるように控えめにカスタムし、足まわりとマフラーをチューンした「TS3」などのモデルもあります。



街から山道まで、さまざまなシーンで走りを楽しめます

 出典  Funmee!!編集部


現行ジムニーのエンジンは、軽自動車なので660cc。しかしボディが小型軽量なので必要十分なパワーを発揮してくれます。そしてそのコンパクトさゆえに、大型の四輪駆動車が立ち往生してしまうような狭く起伏のある山道にも入っていくことができます。

 

近年、毎年1〜2回都市部でも大雪が降り、交通が麻痺してしまうケースが見られますが、そういうときでもジムニーなら苦になりません(もちろん、スタッドレスタイヤやチェーンを装着していることが前提ですが)。「最近では、雪でスタックした大型車を救出するジムニーの動画を見てこのクルマに興味を持ったという人もいますね」と語る、アピオの河野仁さん。

 

この“どこへだって走って行ける感”が、ジムニーの大きな魅力。男子の冒険心をくすぐってくれるものがあります。もちろん実際に道なき道を行くようなことをするにはそれなりの経験が必要ですが、たとえ都会に暮らしていて普段山を走る機会がなくても、「懐に刃」ではありませんが、いざというときはこのクルマがあれば何とかなると思わせてくれるものがあるのです。



操る楽しさを教えてくれるクルマ・ジムニー

シートはノーマルでもかなり優秀ですが、レカロシートに交換することでホールド性が向上し、林道走行がしやすくなるほか、長距離移動時にも疲れにくくなります

 出典  Funmee!!編集部


さて、オフロード、オンロードに関わらず、このクルマは純粋に運転していて楽しいクルマです。運転席は幅こそ人によっては狭さを感じるかもしれませんが、前後にはゆとりがあり、窮屈さはありません。シートはノーマルでもポジション、座り心地ともにかなり優秀で、むしろ程よいタイトさが、見切りのよいコンパクトなボディと相まって、クルマの隅々まで自分の意思が伝わっているような感覚が味わえます。

 

ジムニーにはMT、AT両方ありますが、“操っている感”をより楽しむなら、MTのほうがおすすめ。


「クルマを運転する原点、操作のおもしろさを教えてくれるクルマなんですよ。それを知ると、よりハマっていきます。お客さんの中にも、最初はATを買ったけれど、後でMTに乗り換えたという方も結構いるんですよ」と河野さん。

 

よいところばかり紹介してきましたが、もちろんジムニーにも欠点はあります。必要十分なパワーのエンジンと言っても、660ccは660cc。高速道路で長時間ハイスピードを維持して走るのには向いていません。車高が高く、車幅が狭いので、高速域では風の影響も受けやすいです。また前席にゆとりがあるだけに、その分、後席の居住性、座り心地はかなり犠牲になっています。お世辞にも快適とは言えません。

 

普段1〜2名で使用しているオーナーは、後席は常に倒したままにするか、あるいはいざぎよく取り去って、前席より後ろのスペースは荷室と割り切っている人も多いようです。


そういった点が気になる人は、素直にミドルサイズ以上のSUVに乗ったほうが幸せになれます。しかしジムニーは、乗せられて楽しいクルマではなく、乗って楽しいクルマ。乗り始めれば、新しい趣味の扉が開けますよ。



ノーマルのゴム製のペダルカバーをアルミ製に交換。よりダイレクトな操作感が楽しめます。ドレスアップ効果もあり

 出典  Funmee!!編集部


現行の3代目ジムニー「JB23」は、もう20年も作り続けられています。そのため、4〜5年前から、そろそろフルモデルチェンジされるのではという噂が絶えません。新型でもラダーフレームは継続されるのかなど、いろいろ気になっているジムニーファンも多いようです。これから購入を考えている人にとっては、新型モデルを待つかどうか悩ましいところですが、カスタムパーツの豊富さなども考えると、熟成に熟成を重ねた現行モデルを選んでも後悔はしないはずです。



「ジムニーは日常を旅することのできるクルマ」と語る、アピオの河野仁さん

 出典  Funmee!!編集部


■取材・撮影協力

アピオ

 

1969年に有限会社尾上自動車として現会長の尾上茂さんが創業。1988年からジムニーのパーツメーカーとしてアピオブランドを立ち上げ、その後パリ・ダカール・ラリーを始め、国内外のラリーレイドに参戦。2005年より河野仁さんが社長に就任。ラリーなどで培ったノウハウを生かしたチューンナップパーツから日常での利便性を向上するユニークなパーツまで、多数のオリジナルパーツを販売し、アピオジムニーに乗ることで広がるジムニーライフスタイルの提案も行う。

 

神奈川県綾瀬市吉岡651

TEL:0467-79-3732

営業時間:10:00〜19:00

休み:水曜・祝日

 

 

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文:和田達彦(Tatsuhiko Wada)

写真:銭田豊裕(Toyohiro Zenita)



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Funmee!!編集部

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