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山の街に移り住んだら、私に起こった7つの変化(山歩き編)

山の街に移り住んだら、私に起こった7つの変化(山歩き編)


「美ヶ原高原は、朝8時に自宅を出発しても余裕をもって日帰り登山ができる、私のホームマウンテンなんです」

 

そう話すのは都心での暮らしから一転、四方を山に囲まれた長野県松本市へ移り住んだ杉野綾香さん。お気に入りの日本百名山「美ヶ原高原」へ年に10回以上も足を運ぶという杉野さんから、移住によって趣味や生活、そして気持ちへ起こったさまざまな変化を教えていただきました。



移住前:山小屋勤務で芽生えた「移住」の選択肢

杉野さんが、美ヶ原高原のなかでも一番お気に入りの場所は「王ヶ鼻」。日本アルプスをはじめとする高峰を360°見渡せる。夏はここで読書などして過ごすそう
 出典  Funmee!!編集部
杉野さんが、美ヶ原高原のなかでも一番お気に入りの場所は「王ヶ鼻」。日本アルプスをはじめとする高峰を360°見渡せる。夏はここで読書などして過ごすそう


三重県のとある海辺の街で生まれた杉野さんは、20歳のころ、服飾の専門学校への入学と同時に上京しました。学校を卒業した後は、都内の企業に勤めながらパタンナーとしての経験を積み重ねる日々。

 

「山登りとの出会いは、職場の先輩に連れられて高尾山に登ったとき。それ以降、失恋した勢いからひとりで山に登ってみたり(笑)、美味しいご飯を目当てに山小屋泊をしてみたり。山のおもしろさにだんだん目覚めていきました」

 


パタンナーの仕事にはやりがいを感じていたけれど、長時間に及ぶデスクワークも多く、いつしか身も心も疲れていたという杉野さん。そんななか山で過ごす時間の心地よさを求めて、転職の合間に山小屋でのアルバイトを経験し始めます。

 

山小屋への行き帰りに、登山口の周辺にある家々を見ながら「山や自然が近いところで暮らしたいな」と思ったことが、具体的な「移住」への興味に繋がっていったそうです。



松本市の街と山で撮影。ロケーションや身に付けるものが異なると、表情も自然と変化
 出典  Funmee!!編集部
松本市の街と山で撮影。ロケーションや身に付けるものが異なると、表情も自然と変化

 

変化1:愛車はジムニー?! クルマに乗って山へ街へ


上京してから10年経った、2015年秋。ついに杉野さんは長野県松本市へ移り住みます。

 

松本市は、東に美ヶ原高原があり、そこから時計回りに八ヶ岳、南アルプス、中央アルプス、北アルプスといった日本を代表する山域に囲まれている山の街。移住が決まって、真っ先に購入したのは四駆のジムニーでした。



2月上旬、薄っすらと地面を雪が覆う美ヶ原高原の登山口にて。雪道の安全な走行には、四輪駆動車が欠かせない
 出典  Funmee!!編集部
2月上旬、薄っすらと地面を雪が覆う美ヶ原高原の登山口にて。雪道の安全な走行には、四輪駆動車が欠かせない


「10年ぶりの運転だったので、最初は初心者マークを付けて走っていました(笑)。なにもかも初心者からのスタート。新鮮な毎日でしたね」

 

このジムニーとの出会いによって、思い立ったらすぐ山へ向かえるフットワークを手に入れた杉野さん。松本市からアクセスしやすい北アルプスだけでなく、八ヶ岳へも足を延ばすなどして、よりいっそう山登りを楽しむようになりました。



変化2:雪山用からコーヒーグッズまで、装備が充実


「山道具はひと通り揃っていたけれど、雪山に必要な装備はこの街に来ていくつか買い足しました。バラクラバ(顔全体を覆い、目の部分だけを出す形状の帽子)もそのひとつ。ちょうどこの街へ訪れた年の年末に、入笠山を登ることになって購入しました。もともと持っていた軽アイゼンも、出番は確実に増えましたね」



美ヶ原高原を冬に日帰りで歩くときの装備一式。登山道が凍っているのでアイゼンは欠かせない。それほど長くは歩かないときは、山頂のコーヒータイムグッズをいつも余分に持って行く
 出典  Funmee!!編集部
美ヶ原高原を冬に日帰りで歩くときの装備一式。登山道が凍っているのでアイゼンは欠かせない。それほど長くは歩かないときは、山頂のコーヒータイムグッズをいつも余分に持って行く


北アルプスにある山小屋でのアルバイトを数シーズン経験していた杉野さんは、松本市に来る前から夏山用の山道具を一式持っていました。

 

松本へ来てから雪のある山にも頻繁に足を運ぶようになり、夏山では使う機会が少なかった道具を買い揃えて、一年をとおして山歩きを楽しめるようになったわけです。



変化3:一日に何度も山を見るようになった


山の街・松本に住み、山歩きを頻繁に楽しむようになった杉野さんは、街からでも毎日眺められる山の景色に、飽きるどころかどんどん魅了されていったそうです。



登山道に積もった雪に、ウエアや帽子のホワイトカラーがマッチ。杉野さんの山ウエアの着こなしは、ベーシックなカラーを使いながら小物で差し色を加えていて、さりげなく素敵だった
 出典  Funmee!!編集部
登山道に積もった雪に、ウエアや帽子のホワイトカラーがマッチ。杉野さんの山ウエアの着こなしは、ベーシックなカラーを使いながら小物で差し色を加えていて、さりげなく素敵だった


山のすぐ近くにいることが非日常から日常になり、より山を身近に愛しく感じられるようになったと語る杉野さん。

 

「雪が降っていたり雲に隠れてしまったり、山の表情は毎日、毎時間違って見えます。だからこそ、青い空にアルプスがドーンとそびえて見える日には、嬉しくて何度も何度も山を見てしまうんです。山は私にとって、アイドルのような存在になりました」

 

 

人との出会い編へつづく



ライフスタイル

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■プロフィール

杉野綾香さん


三重県出身。都内の会社でパタンナーとして働きながら、エベレストへ旅行したり山小屋で働いたりと経験を積み、2015年に長野へ移住。パタンナーの仕事の他にも、セラピストやヨガインストラクター資格の取得などをめざし、精力的に活動している。



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文:松元麻希(Maki Matsumoto)

写真:橋本 中(Naka Hashimoto)



2018年3月12日
Funmee!!編集部
Funmee!!編集部

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