ストリートアートの宝庫! ヴィンテージスケートボードコレクターとっておきの5枚!
コレクター

ストリートアートの宝庫! ヴィンテージスケートボードコレクターとっておきの5枚!


社会問題に釘を刺す攻撃的なグラフィックもあれば、ライダーが好きな動物やキャラクターをモチーフにしたものまで、とにかく個性豊かなグラフィックが多いスケートボード。


そこで’80~’90年代のデッキ(ボード)のストック数、日本一といっても過言ではないジェルヴァゾニ・ローランさんにとっておきの5枚を紹介してもらいました。



SANTA MONICA AIRLINES(NHS) / Natas Kaupas Mini

SANTA MONICA AIRLINES(NHS) / Natas Kaupas Mini / by  Jim Phillips(1988)。パープルカラーが非常に珍しいナタス・カウパスのシグネチャーモデル
 出典  Funmee!!編集部
SANTA MONICA AIRLINES(NHS) / Natas Kaupas Mini / by Jim Phillips(1988)。パープルカラーが非常に珍しいナタス・カウパスのシグネチャーモデル


サンタモニカエアラインというブランドのデッキになります。ビス穴のあたりにSANTA CRUZというブランドロゴがあるのですが、これはどちらも同じNHSという大手カンパニーが運営していて姉妹ブランドに当たるからです。


これはナタス・カウパスとしては3枚目のシグネチャーモデルになるんですが、彼のモデルにはこのようにブラックパンサーをモチーフにしたグラフィックが多く、これもその一枚です。グラフィックはもちろんジム・フィリップス。デッキの色も何色か出ているなかでも、このパープルカラーは特にレアなモデルですね。シンガポールのコレクターから買ったんですが、向こうは売りたくなかったみたいでかなり高かったです(笑)。



POWELL-PERALTA / Tony Hawk 7-ply

POWELL-PERALTA / Tony Hawk 7-ply / by V. Courtlandt Johnson(1986)。80年代はこのようにピンクカラーを使ったり派手なカラーリングが多かった
 出典  Funmee!!編集部
POWELL-PERALTA / Tony Hawk 7-ply / by V. Courtlandt Johnson(1986)。80年代はこのようにピンクカラーを使ったり派手なカラーリングが多かった


この人の名前はスケートボードのことをあまり知らない人でも聞いたことがあるのではないでしょうか!? トニー・ホークのデッキです。これはチキンスカルをモチーフにしたモデルで1986年にリリースされ、そのなかでもピンクカラーは一番珍しいカラーといっても過言ではありません。


ちなみに名前とブランド名の下に1983年のコピーライトがあるのですが、これはこのチキンスカルが初めて描かれた年を意味しています。デッキグラフィックにはライダーに合わせたモチーフキャラクターがあることが多いです。ちなみに彼のモチーフは他に名前のホークにちなんで鷹が描かれたものもあります。



VISION / Mark Gonzales

VISION / Mark Gonzales / by Mark Gonzales(1988)。アーティストとしても知られるマーク・ゴンザレスが描いた初期の作品
 出典  Funmee!!編集部
VISION / Mark Gonzales / by Mark Gonzales(1988)。アーティストとしても知られるマーク・ゴンザレスが描いた初期の作品


言わずとしれたストリートスケートのレジェンド、マーク・ゴンザレスのモデルで、彼本人が描いたグラフィックがプリントされたデッキになります。VISIONといえばシューズのイメージですが、当時はこうしてデッキもリリースしていました。いまではアーティストとしても名の知れている彼ですが、当時からこうして自分で絵を描いていました。この女性のグラフィックは現在彼が所属するブランド、KROOKEDでも見かけることがあります。そういう意味でも当時のオリジナルグラフィックが描かれた未使用のヴィンテージデッキは価値があると言えます。



BLIND / Rudy Johnson

BLIND / Rudy Johnson / by Mark McKee(1991)。皮肉を込めたパロディにカウンターカルチャー精神を感じることができる
 出典  Funmee!!編集部
BLIND / Rudy Johnson / by Mark McKee(1991)。皮肉を込めたパロディにカウンターカルチャー精神を感じることができる


これは世界に数枚しかないBlindのルディ・ジョンソンのとてもレアなモデルなんですが、実はパウエル・ペラルタのパー・ウェリンダーのノルディックスカルというモデルのパロディ。


当時、パウエル・ペラルタの売り上げが落ち込み、ライダーを首にしなくてはならなかったんです。それで首になったライダーたちによってできたのがこのBlindです。パウエル・ペラルタという一流ブランドが陽の当たる場所ならば、この新生ブランドは影(Blind)の存在となるわけで、ブランド名にもリリースされたデッキにもそんな皮肉が詰まっています。同じようなものに上記で紹介したトニー・ホークモデルのパロディ、ジェイソン・リーのモデルもあります。コレクションするとそう言った歴史背景が見えてくるのも面白いですね。



左が元ネタ。右がBlindのルディ・ジョンソン
 出典  Funmee!!編集部
左が元ネタ。右がBlindのルディ・ジョンソン
ブランドもライダーも全く違うが、過去への皮肉が原因で生まれたパロディモデル
 出典  Funmee!!編集部
ブランドもライダーも全く違うが、過去への皮肉が原因で生まれたパロディモデル

 

WORLD INDUSTRIES / Jeremy Klein

WORLD INDUSTRIES / Jeremy Klein / artist unknown(1993)。当時としては珍しい日本のアニメをモチーフにカタカナ表記されたデッキ
 出典  Funmee!!編集部
WORLD INDUSTRIES / Jeremy Klein / artist unknown(1993)。当時としては珍しい日本のアニメをモチーフにカタカナ表記されたデッキ


スティーブ・ロコが立ち上げたカンパニー、WORLD INDUSTRIESのオリジナルデッキ。なかでもこのジェルミ・クラインのモデルは名前をカタカナで表記したり、日本のアニメのようなグラフィックにしたりとインパクト大。かなりの日本好きだというのは伝わってきます。


このグラフィックはジェルミ・クライン本人が立ち上げたHOOK-UPというブランドにも使われています。一般的にはそちらの方のイメージが強いですが、実はオリジナルはこちらです。VISIONの当時のグラフィックをマーク・ゴンザレスがいまも使っているように、ブランドが違っても同じグラフィックが平気で流通してしまうのもスケートボードカルチャーの特徴で、面白いところのひとつだと思います。



以上がヴィンテージスケートボードの5選になります。


当時のグラフィックは手に入らずとも、現在販売されているスケートボードのグラフィックにも様々なストーリーがあるので、調べてみるのも面白いですよ。



コレクター

ローランさんが選んだグラフィックの印刷版。このグラフィックにつながるまでのエピソードを知ると「ただかっこいい」以上の良さを感じますね。


■プロフィール

ジェルヴァゾニ・ローランさん


南フランスのトゥーロン出身。来日17年のヴィンテージスケートボードコレクター。博物館レベルのスケートボードギアのストックは圧倒的で、その数は日本一といっても過言ではない。



===

企画・編集協力:枻(エイ)出版社

文・写真:吉田佳央(Yoshio Yoshida)




2018年7月13日
Funmee!!編集部
Funmee!!編集部

RANKING

ランキング