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#19 スバル レオーネ(スペック編)
【ヘンアイ国産自動車の会】︎

#19 スバル レオーネ(スペック編)


最近は路上で見かける機会も少なくなった、でも鮮烈に記憶に残る、少し変わった日本発のクルマたち。そんなクルマとの毎日を楽しんでいるオーナーさんに愛車の魅力を語ってもらう「ヘンアイ国産自動車の会」。

 

1971年の登場から1994年まで20年以上生産されたスバルの主力車種、スバル レオーネを紹介します。



四輪駆動を乗用車に投入したパイオニア


スバル レオーネは1971年に登場します。縦置きの水平対向エンジンを搭載し、当初は前輪駆動でしたが、翌1972年に四輪駆動モデルを追加します。当時四輪駆動といえば、ジープなどのオフロード車に搭載する機構で、量産される乗用車に搭載するのは世界でも初めてのことでした。ここから“4WDのスバル”はスタートします。

 

今回紹介するレオーネは1984年に登場する直線的なデザインが特徴の3代目モデルです。廣瀬真大さんが所有するのは、そのなかでも最も後期で後継車種レガシィが誕生した後も併売されていた時代の1992年モデルです。



見た目はシンプルなステーションワゴンですが、悪路走破性は非常に高いクルマです
 出典  Funmee!!編集部
見た目はシンプルなステーションワゴンですが、悪路走破性は非常に高いクルマです

 

 

シンプルながら古臭さを感じさせないインテリア


廣瀬さんの1992年式はバンですが、リアシートを除いたドアパネルやシートを同年代のステーションワゴンのGTから移植しています。ダッシュはメーターハウジング左右に各種操作を行うプッシュスイッチが配置された、当時としては革新的なデザインを採用しています。ステアリングもメーターの視認性を考慮して、スポークが4時と8時の位置に備わり、上半分には視界を遮るものがありません。




シンプルですが、ボディ同様に直線的なデザインで、機能的かつ操作しやすいダッシュ周りを採用
 出典  Funmee!!編集部
シンプルですが、ボディ同様に直線的なデザインで、機能的かつ操作しやすいダッシュ周りを採用


各ピラーが細くグラスエリアが広い車内は、天井も高いため驚くほど開放的です。また直線的なデザイン故にシンプルながら、決して古臭さを感じさせず、基本設計が’80年代の車両とは思えません。レオーネの色褪せない魅力はこのシンプルなデザインにあるようです。




フロントシートはホールド性の良いワゴン用のバケットシートを移植しています
 出典  Funmee!!編集部
フロントシートはホールド性の良いワゴン用のバケットシートを移植しています


ラゲッジスペースは現代のクルマと比べると驚くほど広く、その容量は現行モデルと比較するとひと回り大きなクルマと同等かそれ以上です。特にバンはリアシートもコンパクトで前方に位置するため、奥行きもかなりあります。さらにリアシートは可倒式となっていて、前方に畳むことでラゲッジスペースは拡大します。



廣瀬さんのレオーネはバンなので、リアシートも簡素で、ラゲッジスペースは驚くほど広いことがわかります
 出典  Funmee!!編集部
廣瀬さんのレオーネはバンなので、リアシートも簡素で、ラゲッジスペースは驚くほど広いことがわかります

 

 

水平対向エンジン=スバルを定着させたモデル


第二次大戦中に隼や疾風などの陸軍戦闘機を生産していた中島飛行機にルーツを持つ富士重工業は、当時世界最高水準だったといわれる高度な技術を戦後に民需に転用し、スクーター「ラビット」や、小型の大衆車「スバル 360」などを製造。これら成功によって自動車製造へと本格的な参入を果たします。

 

1966年にデビューした「スバル 1000」が現在まで続くスバルの水平対向エンジンを初めて搭載。この縦置きエンジンと前輪駆動のシステムは、1971年に登場するレオーネにも踏襲され、このレオーネの人気によって現在まで続く「水平対向エンジンのスバル」は定着することとなるのです。



ピストンを左右に水平に配置したEA71型1,600cc水平対向4気筒エンジンは重心が低く、エンジンルームにスペアタイヤを設置する余裕があります
 出典  Funmee!!編集部
ピストンを左右に水平に配置したEA71型1,600cc水平対向4気筒エンジンは重心が低く、エンジンルームにスペアタイヤを設置する余裕があります


トランスミッションは5速マニュアルで、他に4WD切り替えのレバーが備わります。実はレオーネの四輪駆動が誕生したきっかけは、雪国で山奥の送電線の保守を行なっている東北電力が特別に依頼したことに始まります。雪上でも驚くほど安定して走り、オフロードの走破性は非常に高いレオーネは、のちにスキーやアウトドアといったレジャーに幅広く使われるようになり、雪国=スバルのイメージも世間に定着していきます。



シフトレバー後方にあるのは、四輪駆動へと切り替えるトランスファーレバーです
 出典  Funmee!!編集部
シフトレバー後方にあるのは、四輪駆動へと切り替えるトランスファーレバーです


「実は調べたところ、このクルマの最初の所有者は東北電力だったことがわかりました。もちろん偶然なんですが、これはレオーネ好きにとっては意味のある特別なことなんですよ」と廣瀬さん。彼にとって運命の一台となったのはいうまでもないでしょう。



いま見ても古臭さを感じさせないシンプルなデザインがレオーネの魅力だと廣瀬さん
 出典  Funmee!!編集部
いま見ても古臭さを感じさせないシンプルなデザインがレオーネの魅力だと廣瀬さん


■プロフィール

廣瀬真大(マサヒロ)さん

 

茨城県出身。自動車板金業を営む父の影響で若い頃からスバル好きとなった廣瀬さん。白と青、2台のレオーネを愛する35歳。

 

 

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文&写真:勝村大輔(Daisuke Katsumura)

取材協力:廣瀬自動車商会




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2018年6月8日
Funmee!!編集部
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