【カッコいい写真・カメラと撮影のキホン】プロが教える「メンテナンスはこれだけでOK!」

メーカーやスペック、フォルムを吟味して選んだカメラやレンズ。

撮影することもさることながら、道具を愛して止まないカメラファンも多いことでしょう。


では、カメラやレンズと長く付き合っていくための術を知っている人はどれだけいるでしょうか?


傷や破損がないよう、大切に扱ってはいても、”メンテナンス”というと、首を傾げてしまうのでは? 今回は大切なカメラ機材を長持ちさせるメンテナンス術を伝授します。


 出典  Funmee!!編集部

メンテナンスの方法を教えてもらうべく白羽の矢を立てたのは、雑誌や広告メディアで活躍する現役プロフォトグラファーである加藤史人さん。


日々カメラに接するからこそ熟知した、理にかなった無駄のないメンテナンス方法を教えてもらいました。

カメラ、レンズのメンテナンスでは、最低限用意しておくべきものがあります。


「カメラ専門店やオンラインショップを覗くと、多くのメンテナンスグッズが販売されていることに驚くと思います。いずれも無駄なものではありませんが、趣味としてカメラを楽しむのであれば、最低限のアイテムさえ用意しておけば、カメラが台無しになるということはないと思います。まずは、僕が独断で推奨するマストハブな5アイテムをご紹介します」(加藤さん:以下同)

1_ブロアー

 出典  Funmee!!編集部

「いきなり使い込んだものですみません(苦笑)。これは僕が20年ほど使い込んでいるブロアーです。カメラやレンズのメンテナンスグッズの筆頭株といえばコレです。膨らみを押すことで噴出する風で、カメラの天敵であるホコリを吹き飛ばします。撮影直前、レンズ交換時、撮影後と登場回数の多い道具ですね。スピードを求められる現場では、レンズを Tシャツで拭いちゃうこともあるんですが(笑)、ブロアーは替えがききませんね。マウント周りにゴミが付着する可能性があるレンズ交換の頻度が高い人にとっては欠かせないアイテムと言えます」

2_マイクロファイバークロス

 出典  Funmee!!編集部

「レンズに付いた指紋や油膜汚れは、そのまま仕上がりに影響します。常にレンズ面は汚れのない状態に保つ必要がありますが、汚れが落ちればなんでもいいかというとそうではありません。タオルやティッシュを使っては、繊維がレンズに残ってしまいます。そこで必須となるのが、この極細繊維のマイクロファイバーです」

3_レンズクリーニング液

 出典  Funmee!!編集部

「ちょっとした指紋ならば、マイクロファイバーで事足りますが、頑固な油汚れや定着した水滴の跡などは、揮発性のあるこのレンズクリーニング液を使わなければ取れません。頻繁に使うものではありませんし、1回に用いる量は微量ですすから、これは用意しておきたいですね」

4_レンズクリーニングペーパー

 出典  Funmee!!編集部

「レンズクリーニング液とセットで用意しておくべきなのが、レンズクリーニングペーパーです。レンズクリーニング液を程よく吸収でき、レンズ面を傷つけない柔らかな素材が、レンズクリーニングに最適なのです」

5_乾燥剤

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「正直に言うと、僕は使っていません(笑)。では、なぜオススメするか。それは僕とみなさんの撮影頻度の違いです。僕たちカメラマンは、日々仕事でカメラを使います。つまり、手持ちのカメラは常に空気に触れています。しかし、趣味でカメラを楽しんでいる人は、週末だけだったり、場合によってはカメラを手にするのが数カ月に1回という方もいるかもしれません。ケースやキャップなどを使ってホコリは防ぐことができますが、問題は湿気です。空気に触れない、つまり換気の悪い状態では、カメラにカビが生えてしまいます。近年のデジタルカメラはある程度改善されていますが、昔のフィルムカメラはミラーアップやフィルム装填部の遮光にモルトプレーンと呼ばれるスポンジ材が使われていることが多いのですが、このモルトプレーンは経年劣化で軟化し、カビの温床となる場合が多々あります。また、グリップ部などボディの樹脂パーツも湿気で劣化します。使用頻度が低い人は、カメラとレンズは密閉性の高いカメラケースに乾燥剤を入れて保管することをオススメします」

赤の破線で囲ったパーツがモルトプレーン。スポンジ素材であるためカビの温床となる

赤の破線で囲ったパーツがモルトプレーン。スポンジ素材であるためカビの温床となる

 出典  Funmee!!編集部

繰り返しになりますがカメラ、レンズの大敵は湿気、汚れ、ホコリです。これらから機材を守るためには、正しい順序でメンテナンスを進めていく必要があります。


ここからは、実際のメンテナンスの流れを見ていきましょう。

マウント側は即ブロアー&キャップをはめること!

「万が一のカビや湿気の伝染を防ぐためにも、カメラとレンズは別々に保管するのが鉄則です。撮影後はすぐにカメラからレンズを外します。このレンズの着脱時に、金属のかすやホコリがマウント部に入り込む可能性がありますので、ブロアーで吹き、すぐにキャップを装着しましょう」

手順1)

カメラのボディは、マウント内をブロアーで吹き、ボディキャップをはめる。

 出典  Funmee!!編集部

 出典  Funmee!!編集部

手順2)

レンズはマウント側(カメラボディとレンズの接合部)をブロアーで吹き、リアキャップをはめましょう。

 出典  Funmee!!編集部

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レンズは丁寧に、繊細にクリーニングを

「レンズには細かなホコリをはじめ、肉眼でも確認できる汚れが付着することも多々あります。たとえば料理を撮影するときに付着する油汚れや、雨粒の跡などです。こうした汚れは放置すると除去できないほどに定着してしまうことも。使用頻度が低いからこそ、撮影後にはしっかりとクリーニングをしましょう」

手順1)

レンズ面をブロアーで吹き、しっかりとホコリを吹き飛ばす。

 出典  Funmee!!編集部

手順2)

ホコリを取り去ったうえで、マイクロファイバーでレンズ面を拭きあげる。

 出典  Funmee!!編集部

手順3)

レンズクリーニングペーパーにレンズクリーニング液を2、3滴たらす。

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手順4)

レンズクリーニング液が染み込んだレンズクリーニングペーパーでレンズ面を拭く。頑固な汚れが確認できる場合は、その箇所を重点的に拭く。

 出典  Funmee!!編集部

手順5)

新しいレンズクリーニングペーパーを用意し、レンズ面を拭く。

 出典  Funmee!!編集部

手順6)

拭きあげたら、液が乾いたことを確認したうえで、レンズキャップをはめる。

 出典  Funmee!!編集部

必要最低限のグッズと、正しい方法、手順を知れば、カメラのメンテナンスは決して難しいものではありません。


愛用機と長く付き合っていくためにも、メンテナンスは必要不可欠です。撮影技法や、機材選びとともに、楽しみながらメンテナンス術を身につけて、末永いカメラライフを楽しんでいこうじゃないですか!

■プロフィール

加藤史人さん


フォトグラファー。1978年生まれ、愛知県出身。雑誌や広告などを中心に活躍。趣味が高じ、2017年6月にコーヒーミルなどを扱うネットショップ「secondisco」をオープンした。

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文:諸橋 宏(Hiroshi Morohashi)

写真:加藤史人(Fumito Kato)

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Funmee!!ライター

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