芸術品と呼ばれる自転車ブランド、コルナゴ
ロードバイク
【ロードバイクが気になる!】︎

芸術品と呼ばれる自転車ブランド、コルナゴ


ロードバイクは速く走るために生まれたものです。三角形が二つ合わさったようなシンプルなフレームを見て、「無駄がない」「カッコいい」と思う方も多いでしょう。では、「美しい」と感じることはあるでしょうか?

 

実はこの問いの答えにふさわしいブランドがあります。それが「COLNAGO」(コルナゴ)です。多くのサイクリストが「ブランドのステイタス(格)を感じられる」と口にする、唯一無二の雰囲気にあふれています。



イタリアが誇る古参のトップブランド

2017年、創設者のコルナゴ氏は85歳を迎えました。写真は記念モデル「Ottanta5」。イタリア語で85を意味します。(※受注は終了しています)
 出典  Funmee!!編集部
2017年、創設者のコルナゴ氏は85歳を迎えました。写真は記念モデル「Ottanta5」。イタリア語で85を意味します。(※受注は終了しています)


コルナゴは、イタリアの自転車メーカーのなかで御三家(コルナゴ、デローザ、ピナレロ)のひとつに挙げられるブランドです。1954年、イタリアのミラノでロードレース選手だったエルネスト・コルナゴが立ち上げ、以来60年以上続いてきた老舗です。



創業当時のエルネスト・コルナゴ(写真左)。いまでも経営に携わり、イタリアでは最も経営期間の長いオーナーとしても知られています
 出典  コルナゴ
創業当時のエルネスト・コルナゴ(写真左)。いまでも経営に携わり、イタリアでは最も経営期間の長いオーナーとしても知られています


コルナゴの名を一躍広めたのは、1970年のローマ五輪の自転車競技での金メダルの獲得と、1972年のアワーレコードでエディ・メルクスが49.431kmの最高記録をマークしたことでしょう。

 

アワーレコードとは1時間でどれだけの距離を走れるかを競う競技です。ある意味人間の脚力の限界にチャレンジするような過酷な競技で、コルナゴはそこに重量がわずか5.7kgしかない軽量なトレックレーサーを投入しました。軽く、かつ大パワーを受け止める剛性をもったフレームは、コルナゴの高い技術力を世界にアピールすることに役立ちました。

 


 出典  コルナゴ


1980年代に入ってもレースでの活躍は続いていきます。1982年にジュゼッペ・サローニが世界選手権を優勝し、翌‘83年にはコルナゴが機材供給を行っていた、デルトンゴ・コルナゴチームがジロ・デ・イタリアを制しました。

そして1994年のアワーレコードで再び55.291kmという驚異的な記録を残しています。



まるでアートのようなフレーム


2000年代に入ってもレースを続けているコルナゴですが、ただ速いバイクを作ることだけではなく、製法にも強いこだわりをもったブランドです。



 出典  コルナゴ


そのひとつがLugs(ラグ)製法です。ラグとは、フレームの各パイプを接手(ラグ)で接合してフレームを製作する技術のことです。ラグを使うと、各パイプの特性を出しやすく乗り味がしなやかになるといわれています。また、ライダーの体型に合わせてサイズを細かく調整することも可能です。

 

このラグ製法はクロモリフレームの名車「MASTER X-LIGHT」(マスター エックスライト)から始まり、現在のフラッグシップモデルであるカーボンフレームの「C64」にも使われています。



コルナゴ マスターXライトのフレーム単体。ヘッドチューブの上下とフロントフォークにはメッキが施されています
 出典  Funmee!!編集部
コルナゴ マスターXライトのフレーム単体。ヘッドチューブの上下とフロントフォークにはメッキが施されています

1986年、フェラーリと共同開発をスタート

当時、F1に参戦していたフェラーリのカーボン専門工場で生産。センセーショナルな話題となり、バイオメカニクスを取り入れたデザインが目を引いた。写真は1989年モデルのC35 コルナゴ フェラーリ
 出典  Funmee!!編集部
当時、F1に参戦していたフェラーリのカーボン専門工場で生産。センセーショナルな話題となり、バイオメカニクスを取り入れたデザインが目を引いた。写真は1989年モデルのC35 コルナゴ フェラーリ


イタリアにはスポーツカーブランドのフェラーリがあります。コルナゴはコラボレーションしたモデルをリリースしていることでも有名です。1986年からカーボンフレームの共同開発を始め、1989年にコルナゴの生誕35周年に合わせて「C35」を発表します。

 

その後、カーボンフレームの技術をさらに進化させて作りあげた「C40」を生み出し、C40はプロレースで1,000勝以上の勝ち星を挙げたと言われています。



憧れのコルナゴ! ラインナップ


コルナゴは基本的に車体の価格は高級志向です。そのため、エントリー層に向けた「はじめの一台」として取り上げられることが少なく、知らない方が多いかもしれません。

 

しかし、ロードレースの本場であるヨーロッパで長く一流ブランドとして君臨し、目が覚めるようなデザインをそなえたコルナゴは、他とは一線を画す特別なもの。初心者でも臆さず、いちど実車を見てみることをオススメします。



コルナゴ C-RSアルテグラ/C-RS 105

 出典  コルナゴ


カーボンフレームの完成車。コルナゴのミドルグレードに位置するモデルで、コンポーネントはアルテグラと105の両方が用意されています。ホビーライダー向けの剛性感で扱いやすく、ペイントも丁寧に仕上げられています。写真は現行モデル。



コルナゴ C-RSアルテグラ/C-RS 105


メーカー希望小売価格:320,000円(アルテグラ、税抜)、249,000円(105、税抜)

フレーム:コルナゴ C-RSカーボン

フォーク:コルナゴ C-RS

メインコンポーネント:シマノ アルテグラ/105

変速段数:22スピード

ホイール:シマノ WH-RS010(アルテグラ仕様)

重量:8.2kg(アルテグラ仕様)



コルナゴ マスターXライト

 出典  コルナゴ


1983年の登場からほとんど姿を変えていないロングセラーモデル、マスター エックスライト。各パイプはコルナゴオリジナルの星形断面形状でラグによって溶接されています。ペイントも非常に精巧で、色気を感じる佇まいです。



コルナゴ マスターXライト


メーカー希望小売価格:330,000円(税抜)

フレーム:DT15Vスチールフレーム

フォーク:―

重量:1,550g(フレーム未塗装)



コルナゴ C64

 出典  コルナゴ


伝統のカーボンラグ製法を用いながら、先代のC60から186gの軽量化に成功したレースモデル。2017年から世界最高峰のレースカテゴリーであるワールドツアー出場チーム、UAEチームエミレーツの選手が乗っていて、ジロ・デ・イタリアで勝利をあげています。名前のCは、フラッグシップモデルを意味します。受注生産。



コルナゴ C64


メーカー希望小売価格:650,000円(税抜)、680,000円(ディスク仕様、税抜)、698,000円(アートデコール)、728,000円(ディスク仕様、アートデコール、税抜)

フレーム:カーボン

フォーク:カーボン

重量:900g(500Sサイズ、未塗装)



コルナゴ コンセプト

 出典  コルナゴ


アメリカのNACA(アメリカ航空諮問委員会)のウインドウテストデータを元に設計された、コルナゴ初のエアロロード。空力特性を考慮しながら、ヘッドチューブに路面の振動を吸収するナイロン&エラストマーを配置し、タイヤは太めの28Cが装着できるようになっています。写真は現行モデル。



コルナゴ コンセプト


 

メーカー希望小売価格:430,000円(税抜)、480,000円(ディスク仕様、税抜)、520,000円(アートデコール)、579,000円(ディスク仕様、アートデコール、税抜)

フレーム:カーボン モノコック

フォーク:HHM-HMカーボン

重量:―kg



コルナゴ、デローザ、 チネリ、ビアンキ、ピナレロなどの有名ビルダーから日本では無名のビルダー、さらにいまはなき工房まで。1998年〜2002年くらいの間にイタリア各地の49の自転車工房を取材したものをまとめた、思いのこもった一冊。それぞれのビルダーの思いやこだわりが丁寧に綴られ、資料性の高さも評価されています。


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文:田中弾(Dan Tanaka)

メイン写真提供:コルナゴ



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2018年8月7日
Funmee!!編集部
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