
コンフィチュール専門店「銀座のジンジャー」に聞く、パンとコンフィチュールとのおいしい関係
12月に入り、寒さも本格化してきましたね。
朝起きるのが少しだけつらい季節の到来です。
そんな日でも、温かいコーヒーと焼き立てのパンがあれば朝から元気いっぱいになれるはず。
パンに組み合わせるものはいろいろありますが、今回はコンフィチュールの専門店「コンフィチュール エ プロヴァンス/銀座のジンジャー」さんにお話を伺ってみます。
コンフィチュールって? と思われた方もいらっしゃるかもしれませんが、コンフィチュールとはフランス語でジャムを指す言葉。
「銀座のジンジャー」さんのジャムはもともと、フランス・プロヴァンスの工房で培った高い技術で作られているため、コンフィチュールと呼ばれています。
店内には色とりどりのジンジャーシロップや、コンフィチュールがインテリアのように並べられ、2階には銀座のジンジャー製品を使ったメニューを提供するカフェが併設されるなど、まさに「コンフィチュール天国」なお店です。
今回はそんな「コンフィチュール エ プロヴァンス/銀座のジンジャー」銀座本店店長の宇田川さんに、コンフィチュールのこだわりやおいしい食べ方を教えてもらいます。
あっさりはソフト、しっかりはハードで
やはり一番気になるのは、コンフィチュールとパンの相性。どんなパンにどんなコンフィチュールが合うのか聞いてみると、こんな答えが返ってきました。
「味があっさりしているコンフィチュールは、トーストせずに食べるロールパンなどの柔らかいパンと、味がしっかりしているコンフィチュールはハード系のパンと相性が良いです」
ソフトパンと相性の良いあっさり味の代表格は、ママレードやキウイ、レモンなど。反対にハード系のパンとマッチする味の濃いコンフィチュールの味としてはブルーベリーやジンジャー系のものがあるのだとか。
何も考えずにトーストに塗ってしまっていたコンフィチュールも、その“性格”を知ってあげることで、よりおいしく食べることができそうですね。
男性には酸味のあるものを、女性には色や香りで選んで
発色が美しい「銀座のジンジャー」のコンフィチュール。お土産にもお手頃なサシェもあり、誰かにおすそ分けしたい気持ちになりますが、好みがわからなくて迷ってしまうこともありそう。
そんなとき、参考になるようなヒントを宇田川さんがくれました。
「一般に男性は、ルバーブなどの酸味のあるコンフィチュールを好みます。一方で女性は味というよりも色や香りで選ぶ方が多いですね」
そのほか、小さなお子さまのいるファミリーには、「マンゴーバニラ」や「アップルアーモンド」などの食べやすいものが喜ばれるのだそう。ただし、「どうしても悩んだときはやはりイチゴが無難です」とも教えてくれました。
ちなみにサシェは30gと、食パンにして2枚分の量。特注でタグを付けてもらえるので結婚式で渡す「ドラジェ」にも最適です。贈る先の家庭の人数に応じて、コンフィチュールの容量も考えてみるといいですね。
「パンだけじゃない」コンフィチュールのアレンジアラカルト
パンに塗って食べるイメージが強いコンフィチュールですが、アレンジ次第でその使い方に幅が広がるようです。
「ヨーグルトやアイスクリームのソースとして使うのはメジャーなアレンジ法ですよね。それから最近流行りのスムージに入れて砂糖を控えめにしたい人にもオススメですよ」
また、サンドイッチにほんの少しプラスすることで、ユニークな変化が生まれるのだとか。
「たとえば、BLTサンドのようなサラダ系のサンドイッチに、キウイや、レモン、ラズベリーミントなどの爽やかな風味のコンフィチュールを少し混ぜ込むことで、ちょっとしたアクセントにすることができます」
そのほか、ラズベリーやイチゴなど、赤い色のコンフィチュールはターキーなどに添えても◎。同じ料理でも味のバリエーションが広がりそうですね。
まとめ「コンフィチュールの世界は奥深い」
何となく使ってしまっていた方が多いであろうコンフィチュール。しかし、話をひとたび聞いてみると、まだまだ知らないことがたくさんありました。
コンフィチュールをはじめとした、パンにまつわるものの知識を蓄えれば、パンがもっと好きになるはず。
今日も焼きたてのパンに彩りを添えて、楽しいパンのひとときを過ごしてみてはいかがでしょうか。

佐々木ののか