#49  魅惑のカスタムで響け! フェンダー「ストラトキャスター」
音楽
【ザ・使い込んでる部】︎

#49 魅惑のカスタムで響け! フェンダー「ストラトキャスター」


使い続けるには理由がある。愛し続けられるのには想いがある。そんな趣味にまつわるこだわりの“私物”を紹介する「ザ・使い込んでる部」。

 

運送会社で働きながら、3つのバンドで音楽活動を楽しむ谷藤洋平さん。高校時代にギターを始め、自分の目指す音を追求するうちにギター本体をカスタムするように。今回は、そんなこだわりのギターをご紹介いただきます。

 


“ドンピシャな一本”が欲しい


エレキギターの魅力は、音色を操れるところだと思います。最初はやっぱりエフェクター集めにハマって、曲調や自分の思う音色を求めて買い集めていったのですが、そのうちギター本体も分解して、カスタムするようになりました。こんな風に弾きたいとか、ここの音をもっと操作できるようにしたいとか、自分がやりたい演奏にぴったりの一本が欲しいと思ったのがきっかけでした。



ギターを演奏する谷藤さん。いじり方ひとつで音の響きが大きく変わるのだとか
 出典  Funmee!!編集部
ギターを演奏する谷藤さん。いじり方ひとつで音の響きが大きく変わるのだとか


もちろん、世の中には自分の求める音色を実現できるギターもあります。ですが、ちょっと高くて……。それに、「もうちょっとこういう音にしたいな」と思うたびに新しいギターを買っていくのも厳しいので、結局「自分でいじるしかない!」と思って、自らギターのカスタムを始めました。



カスタムしたいのは「中身」の部分

「ピックアップ」、「コンデンサー」、「ペグ」を交換し、もともと付いていなかったスイッチ類の追加も行っています
 出典  Funmee!!編集部
「ピックアップ」、「コンデンサー」、「ペグ」を交換し、もともと付いていなかったスイッチ類の追加も行っています


このギターはフェンダー社のストラトキャスターといって、弦の響きを拾うパーツ「ピックアップ」が3つあり、これを細かく調整していくことで、さまざまな音を出せます。多彩な音に対応できるギターであることに魅力を感じ、カスタムすることにしました。



別に電子工作が趣味だったというわけでもなく、最初はかなりビビりながらドライバーを当てていたそう
 出典  Funmee!!編集部
別に電子工作が趣味だったというわけでもなく、最初はかなりビビりながらドライバーを当てていたそう


ギターをカスタムする人には装飾などの外見を改造するタイプと、音の響きが変わるよう改造する中身を改造するタイプがあり、僕は後者です。

 

外見は気に入ったものを買って、長く使いながら経年変化を楽しみたいと思っています。剥がれた塗装や、傷の一つひとつに、ギターとの時間が感じられていいですね。



知識と愛情が深まるギターカスタム

ピックアップカバーをはずしたギター内部。じつはかなりシンプルなパーツ構成になっています
 出典  Funmee!!編集部
ピックアップカバーをはずしたギター内部。じつはかなりシンプルなパーツ構成になっています


エレキギターというと、何かすごくデジタルなものだと勘違いされやすいのですが、じつはかなりアナログな楽器です。分解してみるとよくわかりますが、弦が鳴り、ボディに共鳴しながらピックアップに振動を伝えているので、原理的にはボーカルがマイクを使っているのとあまり変わりません。

 

シンプルな分、カスタムひとつで音が全然違ってくるので、そこがやめられない魅力でもあります。



電気を蓄え、整えて放出するパーツ「コンデンサー」を付け替えると、音の伸び方が変わります
 出典  Funmee!!編集部
電気を蓄え、整えて放出するパーツ「コンデンサー」を付け替えると、音の伸び方が変わります


カスタムするとき、「こんな音にしたい」と明確なものがある場合と、「いじってみてどんな音になるか知りたい」という場合があります。

 

例えばピックアップが拾った音の電気信号の電圧を変えられる「コンデンサー」を変更すると音に変化を加えられるんですが、具体的にどの程度まで音が変わるか、正直やってみないとわかりません。思った以上に変わってしまっても、それが想像以上に良かったりすることもあります。こういう嬉しい誤算があるので、たまりません(笑)



メンテナンスやカスタムに使う道具箱。ラベルを多用して整頓
 出典  Funmee!!編集部
メンテナンスやカスタムに使う道具箱。ラベルを多用して整頓


カスタムしたギターは、自分だけの一本なので、やっぱり愛着が強くなりますよね。ちょっとした状態の変化などを敏感に感じ取れるようになりますし、それにカスタムを通してギターそのものへの知識も深まるので、メンテナンスのタイミングなどはかなり的確にわかるようになったと思います。



「音を鳴らす」ことのおもしろさに取り憑かれて

カスタムパーツを求めて、楽器店よりもホームセンターに通うことの方が多いのだとか
 出典  Funmee!!編集部
カスタムパーツを求めて、楽器店よりもホームセンターに通うことの方が多いのだとか


エレキギターの魅力をシンプルに言ってしまうと、“いろんな音が鳴る”ということだと思うんです。高校時代にギターの速弾きを聴いたときの驚きと、「どうやったらこんな音が出るんだろう」という好奇心が、いまもずっと続いている気がします。



ギターを抱えたまま眠ってしまい、そのまま朝になっていたことも
 出典  Funmee!!編集部
ギターを抱えたまま眠ってしまい、そのまま朝になっていたことも


ギターを弾く楽しみって、こういった原始的な「音を出す楽しみ」に直結している気がするんです。演奏技術を高めたり、エフェクターやアンプにこだわったり、ギターをカスタムしたり。すべて「音を出したい」という欲求に基づいているんじゃないかなあ、なんて。

 

きっとこのまま、音を出す楽しみに取り憑かれながら、気付いたら一生が過ぎてしまうのかもしれません。



この記事で紹介したストラトキャスターだけでも、1955年製や1961年製など4モデルをネジ1本単位まで分解しています。他にはテレキャスターのような歴史的モデルから、ジャズマスターやムスタングといった定番、さらにはスインガーやブロンコといった初心者向けモデルまで、20種類以上のフェンダーギターをバラしています。


■プロフィール

谷藤洋平さん

 

千葉県出身。運送会社勤務。3つのバンドを掛け持ちしながら、仕事終わりの平日夜や週末に練習やライブをこなす。多忙だが充実した毎日を送っています。

 

 

===

文:安藤あきら(Akira Ando)

写真:斉藤純平(Jumpei Saito)



釣り
アウトドア
2018年8月13日
Funmee!!編集部
Funmee!!編集部

RANKING

ランキング