RCカービルドの新境地。スピードよりディテールにこだわる!
マニア

RCカービルドの新境地。スピードよりディテールにこだわる!


「RCカー」や「ラジコン」と聞いてノスタルジックな気持ちになる人も、「『お前のものはオレのもの』と無情に取り上げられるアレ」くらいの認識の人も、とにかくひと目見て欲しい、きっと「初めて見た!」と夢中になるから。


そんなRCカーを生み出すのは、いま、RCカー界で注目を集めるRCカービルダーのMACKYさん。高い再現力で作り込まれた内装やエンジンルームのリアルさは、本物以上に目を奪われてしまいます。



「ないなら作るか」の繰り返しでオリジナリティを確立

 出典  Funmee!!編集部
ドアが開き、プロポ操作に合わせてハンドルが左右に回ります。プロポは普通4チャンネルですが、MACKYさんのプロポは7チャンネルあり、ドアやライトなどさまざま操作できます


—— 本来RCカーには内装がありませんが、MACKYさんは、内装にこそこだわっていますね。

 

一般的なRCカーは、ボディの塗装やライトなどのドレスアップを楽しむものですが、僕のRCカーはダッシュボードからシートやライト、シートベルトまで忠実に再現しています。エンジン音やサイレンの音源も積んでいて、プロポ(送信機)で自在に操作できます。



自宅の作業スペース。ポリカーボネートのボディ70〜80台がここで華麗に変身してきました
 出典  Funmee!!編集部
自宅の作業スペース。ポリカーボネートのボディ70〜80台がここで華麗に変身してきました


—— いつ頃から自作するようになったんですか?

 

僕は青色が好きなんですが、ある日、たまたま青いスバル「インプレッサ」のRCカーに目が止まり「カッコいい!」と。最初は完成品を買って公園で走らせるだけでした。でも砂が内側に入ってくるのが気になり出して、砂を防ぐガードを探したら、売ってなかった。だから作ってみたんです、厚紙で(笑)。それが最初の工夫で、5〜6年前ですね。



自宅には作品を収めるためのガレージも。整備にまつわる道具や工具箱などもリアルに作り込まれています
 出典  Funmee!!編集部
自宅には作品を収めるためのガレージも。整備にまつわる道具や工具箱などもリアルに作り込まれています


—— 厚紙から数年でいまのクオリティになるなんて驚きです!

 

「塗装はボディの内側から」という基本さえ知らない初心者でした。その次に、小型カメラを積んで動画を撮るようになると、ボディの殺風景な内側が気になり出して。内装を本物に近づけたらリアルな映像が撮れて面白いんじゃないかと。でも当時内装のパーツは販売されていなかったので、これも「ないなら作るか」と。その繰り返しでいまに至る、という感じです。



ハンドルやメーターも本物と遜色なし。サイドブレーキが日本刀なのは、MACKYさんのトレードマーク。柄巻(つかまき)も糸を巻いて忠実に!
 出典  Funmee!!編集部
ハンドルやメーターも本物と遜色なし。サイドブレーキが日本刀なのは、MACKYさんのトレードマーク。柄巻(つかまき)も糸を巻いて忠実に!

 


設計図はなし。とにかく本物をよく見るべし


—— 市販のボディは、厚さ0.8mmほどのポリカーボネート製ですが、MACKYさんのRCカーは本物同様ドアの厚みもありますし、ドリンクホルダーに缶コーヒーまで入っていたりしますが、主な素材はなんですか?

 

いわゆるプラ板。これに熱を加えて柔らかくし、切ったり形を整えたりしていくんです。アクリサンデー社の「低発泡塩ビ板」は、軽くて加工しやすいのでおすすめですよ。道具は普通のハサミやカッターで、特殊なものは持っていません。プラ板を温めるのも、デスクの足元に置いているストーブです。



特別な道具は使わない、とMACKYさん。素材の切り口を滑らかに磨くヤスリも、100円ショップで購入した「爪みがき」
 出典  Funmee!!編集部
特別な道具は使わない、とMACKYさん。素材の切り口を滑らかに磨くヤスリも、100円ショップで購入した「爪みがき」


—— 実車のサイズから縮尺を計算して設計図を作るんですか?

 

設計図は作りません。ネットで本物の車の画像を探して、大体このくらいかな、とエクセルでデザインします。「見て、作る」だけ。だから観察する目が大事ですね。ただし、同じ車種の車を作るときは型紙を取る場合もあります。



走らせてこそRCカー。仲間と一緒ならもっと楽しい

大阪府摂津市にある「ラジコンショップMST」のサーキット場で、RCカー仲間のTakaoさん(左)、A24さん(右)と
 出典  Funmee!!編集部
大阪府摂津市にある「ラジコンショップMST」のサーキット場で、RCカー仲間のTakaoさん(左)、A24さん(右)と


—— 飾っておきたくなるMACKYさんのRCカーですが、サーキットで走らせているんですよね。

 

RCカーの醍醐味は「電化製品であること」。なので、当然走らせます! スピードを競うとぶつけたときに壊れてしまうので、ドリフトを楽しむ走らせ方です。



 出典  Funmee!!編集部
通称「ドリラジ」はドリフトさせながらコーナーを駆け抜けます


—— サーキットでも注目されますよね。どんな雰囲気なんですか?

 

珍しさもあって、話しかけてもらいやすい。すぐに友だちができます。「今日は子どもが多いだろうな」という日はRCカーをドラえもん仕様にして喜んでもらったり、そのやりとりが楽しい。RCカーで人を喜ばせたい、という気持ちが大きいんだと思います。



RCカーのボディを取ったところ。左右の車両もこだわりの高級RCカーですが、MACKYさんの車両(中央)だけ明らかに違います
 出典  Funmee!!編集部
RCカーのボディを取ったところ。左右の車両もこだわりの高級RCカーですが、MACKYさんの車両(中央)だけ明らかに違います


—— サーキットの面白さは?

 

その場に居合わせた人とすぐ「一緒に走らせよう」となる雰囲気。2〜10台で一斉に走らせたりして。作ったRCカーを誰かと走らせるのが面白いんです!

 

—— これからRCカーを始める人にアドバイスをするなら。

 

まず組み立てキットから始めて、完成したらサーキットで走らせてみてください。RCカーについて知りたいことは、お店の人よりそこで走らせている人に聞くのが一番早いですよ。



MACKYさんがいつも走らせ楽しんでいる「ラジコンショップMST」には、MACKYさんが建てたガススタンドがあります。仲間のRCカーと一緒に撮影も
 出典  Funmee!!編集部
MACKYさんがいつも走らせ楽しんでいる「ラジコンショップMST」には、MACKYさんが建てたガススタンドがあります。仲間のRCカーと一緒に撮影も

ヨコモ ドリフトパッケージ GReddy R35

「ドリラジ」に挑戦! まずはボディとシャーシがパッケジされているセットから。


◼︎プロフィール

MACKYさん

 

RCカービルダー。大阪府出身。実車と見紛うディテールの再現性に、RCカービルド界では知らない人はいない存在。この5年間で製作したRCカーは70〜80台ほど。YouTubeに自身のチャンネルを開設し、作品を紹介しています。製作の依頼は「観賞用ではなく、走らせて楽しむ」場合のみ、制作時間とタイミングがあえば受け付けているのだとか。

 

 

◼︎撮影協力

ラジコンショップMST

 

大阪府摂津市鳥飼本町2-12-11

電話:072-648-5613

営業時間:12:00~24:00(平日)、10:00~20:00(日曜、祝日)

休み: 火曜(祝日の場合は翌日)、第3月曜

 

 

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文:堤 律子 (Ritsuko Tsutsumi)

写真:倉本あかり (Akari Kuramoto)



マニア
2018年5月9日
Funmee!!編集部
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