宮内庁御用達の老舗「浅井商店」に聞く、パンの道具選びのポイント


パン作りを始めたら、こだわりたいのはその「道具」。「せっかくならば良い道具を使いたい。でも、選び方がわからない」そんな方のために、今回はパン器具の目利きに話を聞いてみることに。

今回お邪魔したのは、浅草・合羽橋にあるパン器具専門店「浅井商店」さん。創業が明治45年の老舗であるだけでなく、宮内庁御用達という由緒正しいお店です。

 出典  Funmee!!編集部


そんな浅井商店のオーナーさんであります水本さんに、パンづくりの道具の「選び方」や「お手入れの仕方」などを教えてもらいました。

のし台は「人口大理石」一択、麺棒は「らせん」がキーワード

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パンをつくる工程順に紹介してもらいます。
まずご紹介するのは、生地を練るときに使う「のし台」。

選ぶときに大事になってくるキーワードは「人口大理石」。他の素材よりも安いのが特徴です。
同じ人口大理石の中でも「薄いもの」や「メモリ付きのもの」などバリエーションがありますが、ビギナーの方は「大きめのもの」を選ぶのがオススメとのこと。
確かに大きいのし台のほうが生地を気兼ねなく練れそうです。

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のし台と合わせて選びたいのは「麺棒」。
のし台の上に乗せた生地のガスを抜くのに使う道具なのですが、選ぶときは「凹凸のあるもの」をチョイスするのが鉄則です。

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中でも「らせん状の凹凸があるもの」は生地のガスが抜けやすく、また、パン生地が剝がれやすいのでオススメとのこと。
一見、碁盤の目のようにも見えますが、ピンク色の先の部分を見ると、なるほど。少し斜めにらせんのラインを描いているのがわかります。

麺棒に迷ったときは、棚に並んでいる商品を目を凝らして見比べてみてくださいね。

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生地を発酵させ、寝かせておくボウルは生地が剥がれやすいので、「プラスチック製」がオススメ。
大きさは21cm程度が売れ筋なのだそう。
置き場所にも困らず、作業もしやすいベストサイズです。

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発酵時に生地をくるんでおく布、「キャンバスシート」は厚地の綿のものが上質と言われているそう。
ちなみに、こちらのキャンバスシートは洗うとシワになってしまうので、洗濯はNG。
アルコール消毒をし、汚れが目立ってきたら買い替えましょう。

食パン型のトレンドは「市販のものと同じもの」

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食パン型を選ぶとき、まず見極めたいのが素材。大きく分けて、「アルタイト」と「スーパーシリコン」の2種類があります。

生地がくっつかないよう、使う前に空焼きや油を塗らなければいけない「アルタイト」に対し、「スーパーシリコン」には特殊な加工が施されているため、そのまま使えるというメリットが。
スーパーシリコンのほうが2倍近く高いお値段ですが、簡単に買い替えるものでもないので、スーパーシリコンを買ったほうがストレスフリーで良いかもしれません。

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また、たくさんの型がありますが、1番人気は「理想の一斤」シリーズ。
業務用のものよりも勾配が緩やかなため、市販の食パンの形状そのままに焼ける優れものです。

「パン業界の方からすると不自然な形なのですが、“お店で見かける食パンを焼きたい”という一般の方が多いので、ご要望にお答えして作りました」と水本さん。
消費者に寄り添う姿勢が、浅井商店さんが長年愛されてきた秘訣なのかもしれません。

パン切り包丁は「1つのものを長く使いたいかどうか」で決まる

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パン作りをしないパンLOVERでも触れ合う機会があるのは、「パン切り包丁」。
お値段がピンキリでどれを選べばいいかわからない方もいらっしゃるのではないでしょうか。

水本さんによれば、「最初の切れ味はどれも変わらない」とのこと。
つまり、1つの包丁を何度も研いで長く使いたいかどうかが選ぶポイントなのだそう。

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例えば、こちらのパン切り包丁は1,500円未満とかなり安価ですが、切れ味に問題はありません。
また、持ち手と刃が繋がっている「一体型」で、衛生的だとして人気が高い商品の1つなのだそう。

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刃が波をうっている、文字通りの「波刃包丁」も切りやすく、人気が高いといいます。
ただし、一般的に波刃包丁の刃は折れやすく、研いで使うことができないので、注意が必要です。

そのほか、包丁を長持ちさせる方法として、「切るときに、なるべくまな板に押し付けない」「冷凍した食パンをはじめ、硬いパンをそのまま切らない」とポイントを教えてくれた水本さん。

パン切り包丁を研ぐのにも1回3,000円ほどかかってしまうので、パン切り包丁を使う頻度と、買い替えのコストを天秤にかけながら、選んでみると良いでしょう。

まとめ「パンの道具も奥が深かかった」


価格や見た目で何となく選んでしまっていたパンの道具ですが、知れば知るほど奥が深いことがおわかりいただけたかと思います。
好きなことで、知らないことを知るのは楽しいもの。
パンだけではなく、それをつくる「道具」にもこだわって、楽しいパンライフに彩りを添えてみてはいかがでしょうか。

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Funmee!!ライター
佐々木ののか

1990年北海道生まれのライター・文筆家。
新卒で入社したメーカーを1年で退職し、現在に至る。自分の経験をベースにした共感性の高いエッセイを書くのが得意。
Twitter: https://twitter.com/sasakinonoka
note: https://note.mu/sasakinonoka

1990年北海道生まれのライター・文筆家。
新卒で入社したメーカーを1年で退職し、現在に至る。自分の経験をベースにした共感性の高いエッセイを書くのが得意。
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