
ヴィンテージレコードプレイヤーの個性的すぎる魅力
レコード集めを趣味にしている人は数いれど、意外と盲点なのがレコードを聴くプレイヤー。
そこでさまざまなレコードを視聴・購入できるショップ&バー「ガレージビル」のオーナー、大塚康之さんにレコードプレイヤーの魅力を語ってもらいました。
ヴィンテージ・廃盤レコード集めから、プレイヤーへ

いまでこそレコードプレイヤーを数多く所有する大塚さんですが、プレイヤー自体に興味を持ち始めたのはここ20年足らずとのこと。
「レコードは小学生の頃から集めていて、多いときは年間500枚以上買っていましたね。そうして突き詰めていった結果、廃盤やヴィンテージに行き着きました。それらはただ高額で珍しいだけじゃなくて、音質も素晴らしいんです。でも、それらの音を活かせるシステムがなければ“宝の持ち腐れ”ですよね!?」
そこからプレイヤーやアンプ、スピーカーを替え始めていったそう。
個性的な音と姿に惹かれて

レコードプレイヤーなどの機材を少しずつ揃えていった大塚さん。ある程度納得いく音が出せるようになると、今度はリサイクルショップに並ぶレコードプレイヤーが気になるようになっていきました。
「よく見ると各メーカーどこもデザインが個性的なんです。たとえばポータブルプレイヤーはカラフルでおもしろいですし、レトロなデザインが温かく、工芸品のような価値があるように思えるんです。なので、いまでも暇があればリサイクルショップをついつい回っちゃいますね」

古着やヴィンテージカーも眺めているだけで楽しくなるほど旧いものが好きで、レコードもそのひとつだったのだとか。
「ショップにある膨大なレコードのなかから、一枚一枚チェックすることでオンリーワンがゲットできるんですよ! そういった手順を踏むことで得られる充実感を味わいたいんだと思います」
旧いものへの温かな視線は、レコードプレイヤーにも同様に注がれます。
「もちろん音質やルックスの双方に大きな魅力を感じていることもありますが、最近のレコードプレイヤーは音の表現力と引き換えにどれも同じような姿に見えてしまうんです。それではまったく心惹かれないんですよね。その点、旧いプレイヤーは一つひとつに個性があっておもしろいんです」
年代を合わせた周辺機器のセレクト


旧い音の個性にこだわる大塚さんは、アンプやスピーカーといった周辺機器のセレクトも大切にしています。
「プレイヤーが’50~’60年代のものなので、年代を合わせた周辺機器を使うことで、当時の温かくて優しい音色がより強調されて、心が安らぐんです」

