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#14 日産 セドリック(スペック編)
【ヘンアイ国産自動車の会】︎

#14 日産 セドリック(スペック編)


最近は路上で見かける機会も少なくなった、でも鮮烈に記憶に残る、少し変わった日本発のクルマたち。そんなクルマとの毎日を楽しんでいるオーナーさんに愛車の魅力を語ってもらう「ヘンアイ国産自動車の会」。日産 セドリックは、日産が誇る高級セダンです。そんな中でも威風堂々としたスタイルに今でもファンが多い初代セドリックの魅力を見ていきましょう。



日産初のモノコックボディを採用した高級セダン


「セドリック」は、それまでイギリス・BMC社とのライセンス契約によって生産されていたオースチンA50に代わって、日産社内で開発された純国産セダンとして’60年に発売されました。

 

デビュー当時、トヨタは同じ中型乗用車としてクラウンをすでに’55年に発売、後に合併するプリンスもスカイラインの派生モデル、グロリアを’59年に発売しており、日産としてはこの対抗車種として中型乗用車開発が急務だったのです。



ボディデザインは当時のアメリカ車に大きく影響を受けています
 出典  Funmee!!編集部
ボディデザインは当時のアメリカ車に大きく影響を受けています


‘60年より前の日本では、小型車(いわゆる5ナンバー車)は、排気量が1500cc以下と規定されていました。そのためセドリックもデビュー当初は1.5リッターエンジンを搭載し、全長も4.4m程度に抑えられえていました。ところがデビュー翌年にはこの規制が緩和され、排気量は現在と同じ2リッター以下となります。そのため、セドリックも早速1.9リッターエンジンを搭載した『カスタム』をラインナップに追加します。

 

カスタムは企業や官庁の利用を想定し、ホイールベース、全長を共に10cm程延長し、車内は非常に広々としていました。その後カスタムは’62年にも再びホイールベースを6cm、全長を14cm延長され、4.65mと5ナンバー枠いっぱいのサイズとなります。佐藤さんの'63年式は、そんなカスタムの一つ下のグレードとなるデラックスで、旧車であるにも関わらず、非常にボディは大柄です。



初期モデルはヘッドライトが縦に二灯並んでいましたが、’61年のモデルチェンジで写真のような横に二灯並ぶデザインになります
 出典  Funmee!!編集部
初期モデルはヘッドライトが縦に二灯並んでいましたが、’61年のモデルチェンジで写真のような横に二灯並ぶデザインになります

広い車内は後席に乗る人を重視した設計


当時としては大きな車体だったセドリックは、やはり車内は非常に広々しています。企業や官庁でショーファードリブン(運転手がついて運転するクルマ)として活躍していたため、リアシートが広く、内装も非常に豪華です。

 

ベンチシートの運転席に座ると、まず驚かされるのが、ラップアラウンドウインドーと呼ばれる左右まで大きく回り込んだガラスによって、驚くほど良い視界です。基本的にピラーが運転席の真横なので、前方には死角が存在しません。




湾曲した大きなガラスを採用し、フロントガラス越しの視界が驚くほど広いのが特徴です
 出典  Funmee!!編集部
湾曲した大きなガラスを採用し、フロントガラス越しの視界が驚くほど広いのが特徴です


このラップアラウンドウインドーは、’50年代末から’60年代初頭のアメリカ車に多く採用されたスタイルで、セドリックもアメリカのボディデザインに大きく影響を受けています。ちなみに当時はこのガラスを曲げる加工が難しく、高級車にふさわしい贅沢なスタイルだったというわけです。



回り込んだガラスに対して、足元はドアが広く開くため、乗り降りに支障はありません
 出典  Funmee!!編集部
回り込んだガラスに対して、足元はドアが広く開くため、乗り降りに支障はありません

当時としては大排気量の1.9リッターエンジン


エンジンはH型1883ccで、日産初期の4気筒エンジンです。前述の通り、小型車枠が1.5リッターから2リッターに拡大されるのと同時にデビューしました。当時オースチン系の派生エンジンが多かった中、日産で設計した当時としては排気量の大きなエンジンでした。

 

半世紀以上前の製造ながら、現在のクルマと比較しても、他の国産旧車のように極端に小さくなく、普通に走ることができるのは、初代セドリックの大きな魅力ですね。



エンジンはH型1883ccで、88馬力を発生。最高速度は140km/hと当時としては高性能な車両だったことがわかります
 出典  Funmee!!編集部
エンジンはH型1883ccで、88馬力を発生。最高速度は140km/hと当時としては高性能な車両だったことがわかります

実車の立体スキャンをして、より完璧なプロポーションにこだわったミニカー。丁寧にパッケージされており、コレクション用にもぴったりです。


■プロフィール

佐藤勇輝さん

東京都在住。この初代セドリックばかり5台乗り継いだというベテランの佐藤さん。父親が縦目のセドリックに乗っていたことから、興味を持って現在に至るという一途な47歳。

 

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文&写真:勝村大輔(Daisuke Katsumura)



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2018年4月27日
Funmee!!編集部
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