いまこそ聴きたい!ハードロック/ヘヴィメタル10選(後編)


BABYMETALのブレイクにより、一般層からも注目を集めているヘヴィメタル。

 

前編では入門編としてメジャーなバンドのアルバムを紹介しましたが、後編ではよりマニアックな作品をセレクト。

 

ディスクユニオン新宿ヘヴィメタル館のチーフを務める大塚真一さんに、ディープな5枚を選んでいただきました。



2016年には奇跡の初来日を果たし、ファンを喜ばせた

2016年には奇跡の初来日を果たし、ファンを喜ばせた

 出典  Funmee!!編集部


’70年代に活躍したドイツのバンドです。Led Zeppelinのようなハードロックをベースにしつつ、作品ごとに音楽性を変える器用さを持ちあわせています。

 

 

この作品は、ホーンセクションを導入したブラスロックが聴けるアルバムで、ジャズやソウルの影響も感じられます。

 

推薦曲は、1曲目の「Spanish Galleon」。10分を超える大作なのですが、ハードロックあり、アヴァンギャルドありの緩急ある展開で、クラブヒットしそうなほどオシャレですね。個人的にはヴォーカルのジョン・ロートンが好きで、パワフルで艶やかな歌声は、この手のバンドのなかでは最強だと思っています。

 

いかんせん売れはしませんでしたが、歴史に埋もれた名盤です。



禍々しい雰囲気のジャケットが音楽性と直結している

禍々しい雰囲気のジャケットが音楽性と直結している

 出典  Funmee!!編集部


Brutal Truthは、ハードコアとデスメタルを融合させたグラインドコアと呼ばれるジャンルのバンドです。ブラストビートという高速のドラムビートが特長で、体感速度が非常に速いです。

 

彼らは1stアルバムで速さを突き詰めましたが、2ndアルバムとなる今作では、1曲目から遅くて重いドゥーム/スラッジ的なアプローチを採用し、ファンを驚かせました。

 

 

もちろん、今作にも速い曲も収録されているのですが、全体的に狂気を孕んでいるような混沌とした雰囲気です。制作時におけるメンバーの精神状態がピリピリしていたのかもしれませんが、結果的には緊張感の高い作品になったと思います。

 

この手のジャンルは一般的なロックファンから「音楽じゃねえ!」と言われがちで、正当な評価を受けにくいような気がします。ぜひ一度、先入観抜きで聴いてほしいですね。



メンバーのルックスのカッコ良さに惚れ惚れする

メンバーのルックスのカッコ良さに惚れ惚れする

 出典  Funmee!!編集部


Black Sabbathと同時期に結成されたアメリカのバンドで、ドゥームメタルと呼ばれるバンドのルーツとしても知られています。

 

結成は’71年で、当時隆盛だったLed Zeppelinのようなハードロックを演奏していたのですが、一度解散。’80年代に活動を再開し、ダークかつスローでヘヴィな楽曲をつくるようになりました。

 

 

今回紹介する作品は、’70年代のハードロック期にレコーディングされたレア音源集なのですが、なぜ未発表曲なのか理解できないほどクオリティが高いです。

 

真偽のほどは定かではありませんが、Kissが「曲を買いたい」と言ったという噂も出回っているほどで、どの曲も神がかっていますね。

 

ヴィンセント・マカリスターのエモーショナルなギターをはじめ、聴きどころが満載の2枚組です。



独創的なスパニッシュメタルが楽しめる

独創的なスパニッシュメタルが楽しめる

 (C)Avispa Music Japan / 出典  Funmee!!編集部


スペインはアンダルシアのバンドです。デビューアルバムですね。

 

僕は毎日のように仕事でたくさんの音源を聴くのですが、このアルバムを初めて聴いたときは色々な意味で「なんじゃこりゃ!?」という衝撃を受けました。

 

もともとスペインには、Medina AzaharaやSaratogaといった正統派のカッコいいメタル・バンドがいるので、その系譜に連なるのかな、と思って聴いたんです。

 

そうしたら、Gipsy Kingsがメタリックになったような予想外の音楽性で、ヴォーカルはフラメンコ調だしリズム感も独特。加えてスペインらしい陽気な緩さもある。「埋もれさせたらもったいない!」と意気込んでプッシュしましたが、大失敗しました(笑)。

 

ただ、音楽は本当に最高なので、騙されたと思って1曲目の「Tú」だけでも聴いてほしいですね。



(C)Avispa Music Japan

 

超絶テンションに圧倒されること必至

超絶テンションに圧倒されること必至

 出典  Funmee!!編集部


2017年リリース作で、バンドとしては6枚目のアルバムです。

 

こちらもLed Zeppelinからの流れを汲むクラシックなハードロックを演奏しているのですが、とにかく勢いがすごくて、全曲通してテンションがまったく落ちないんです。

 

ヴォーカル&ギターのパーカー・グリッグスは歌声が非常に野性的で、ギターも弾き倒すことしか考えていないのかな、というくらいエナジーに満ちています。ジャケットがサイケデリックなことからもわかるように、多少アシッド感もありますね。

 

Radio Moscowは、Earthlessと並んで現行のハードロック/ヘヴィメタルの最高峰と言えます。オールドスクールなメタル好きはもちろん、パワフルなロックが聴きたい方に推薦したい1枚です。



HR/HMへの熱い思いを胸に秘める大塚さん

HR/HMへの熱い思いを胸に秘める大塚さん

 出典  Funmee!!編集部

今回は、広義の意味でハードロック/ヘヴィメタルのカテゴリーに入る作品を選びました。厳密なジャンル分けにこだわらず、大らかな気持ちで音楽を楽しんでほしいですね。

Metallica『Kill 'Em All』

Metallicaの記念すべきデビューアルバムです。

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■プロフィール

大塚真一さん


20年ほど前からディスクユニオンでアルバイトを始め、そのまま入社。現在は新宿ヘヴィメタル館のチーフを務める。ハードロック/ヘヴィメタル全般から、デスメタル、ブラックメタル、グラインドコア、ドゥーム/ストーナーなど、激しくディープなメタル・サウンドに造詣が深い。 

 


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文:吉田勉(Tsutomu Yoshida)

写真:山本祐之(Yuji Yamamoto)



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Funmee!!編集部

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