
#17 いすゞ 117クーペ(邂逅編)
最近は路上で見かける機会も少なくなった、でも鮮烈に記憶に残る、少し変わった日本発のクルマたち。そんなクルマとの毎日を楽しんでいるオーナーさんに愛車の魅力を語ってもらう「ヘンアイ国産自動車の会」。かつていすゞがリリースしたジウジアーロの傑作、117クーペに乗る面髙翔五さんにその魅力を聞きました。
お気に入りはいつもジウジアーロ

今回ご紹介するのは、いすゞ 117クーペに乗る面髙さんです。購入からすでに7年、ディープグリーンのボディカラーは色褪せることなくキープされています。面髙さんは有名なエアロパーツメーカー、「DAMD(ダムド)」の代表として忙しい日々を送っています。当然普段取り扱うのは、最新のクルマばかり。なぜ旧車を選んだのでしょうか?
「旧いクルマは昔から好きだったんです。じつは仕事柄、家にクルマは常にあったんで、欲しくて自分で買った初めてのクルマがこの117クーペでした。後から考えると、昔から好きなクルマが、全部ジウジアーロのデザインなんですよ。デロリアンとか、ゴルフとか、この117クーペとかね」

117クーペの持つ流麗なスタイリングに魅了された面髙さんは、2011年にISUZU SPORTSで1975年式のXTを購入。当時はグレードなどあまり詳しくなかったため、選んだ決め手は丸目ヘッドライトであること、そしてこの美しいグリーンのボディカラーだったといいます。以来7年間乗り続けてきた面髙さん、愛車の魅力を強く感じるのは、クルマを洗車したときだといいます。
「こういう旧いクルマって、メッキバンパーが付いてるじゃないですか。メッキパーツって洗車した後に輝きが違うんですよ。このあたりはいまのクルマにはない魅力ですよね」

面倒臭いのがいいんです

「実は何度も『別の車に乗り換えようかな』って思ったこともあるんです。でも、クルマを眺めちゃうと、『やっぱり好き』って思い止まります。前にあんまり乗れなかった時期があって、その頃はエンジンがかからなくなったり、調子が悪くなったりしたこともありました。でもメンテナンスをすれば治りますし、いまは雨の日以外は通勤でも使っています。そういう面倒臭さがまたいいんですよね(笑)」

映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー』にも登場するデロリアンのデザイナーとしても有名なカーデザイナー、ジウジアーロ。本人とその仲間たちの証言によって、彼がどのようにデザインしていくのか分析! ファン垂涎の作品集付き
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■プロフィール
面髙翔五さん
エアロパーツ製作などを行うダムドの代表取締役。最新の自動車を扱う仕事が終わると、自分よりも年上のこの117をドライブしてオフを楽しむ31歳。
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文&写真:勝村大輔(Daisuke Katsumura)
取材協力:ISUZU SPORTS/DAMD
