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特別編 トヨタ スープラ(その歴史)
【ヘンアイ国産自動車の会】︎

特別編 トヨタ スープラ(その歴史)

最近は路上で見かける機会も少なくなった、でも鮮烈に記憶に残る、少し変わった日本発のクルマたち。


そんなクルマとの毎日を楽しんでいるオーナーさんに愛車の魅力を語ってもらう「ヘンアイ国産自動車の会」。今回は前回ご登場いただいた脇阪寿一さんの愛車、トヨタ スープラの歴史を紹介します。

アメリカへの配慮から誕生したスープラという名前

巨大なリアウイング大きな特徴となっているスープラのリアビュー
 出典  Funmee!!編集部
巨大なリアウイング大きな特徴となっているスープラのリアビュー

トヨタ スープラというと、出会った時代にもよりますが、今回紹介するA80型(1993年デビュー)と先代のA70型(1986年デビュー)を思い浮かべる人が多いでしょう。


実際に日本国内ではスープラと命名された車両はこの二世代のみとなりますが、実はその歴史はかなり古く、1978年まで遡ることになります。

1978年に、4気筒エンジンを搭載するA40型セリカの上級グレードとして、フロントセクションを延長し、M型6気筒エンジンを搭載したスペシャルティモデル、セリカXX(ダブルエックス)が登場します。


ところが英語圏の中でも特にアメリカでは、Xの連記はポルノ映画の過激度を表す俗習があることから、輸出時に配慮がなされ、Supra(スープラ)という名称を新たに設定することとなるのです。つまりスープラは当初、セリカXXの輸出仕様の名称だったのです。

セリカのフロントセクションを延長し、6気筒エンジンを搭載したセリカXXの輸出名がSUPRAでした(写真は北米仕様の初代A40型)<br />
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 提供:TOYOTA
セリカのフロントセクションを延長し、6気筒エンジンを搭載したセリカXXの輸出名がSUPRAでした(写真は北米仕様の初代A40型)

1986年に日本で人気を博したA60型セリカXX(アメリカでは二代目スープラ)の後継車として登場するA70型は、セリカから独立した車種となるため、国内でもスープラという名称を採用。日本国内では初代スープラとなりますが、アメリカ市場では3代目という認識なんだそうです。


このA70型スープラは、トップグレードに7M-GT型3ℓターボエンジンを搭載し、デビュー当初のキャッチコピーである「TOYOTA 3000GT」は、明らかに2000GTの後継モデルであることを意識したものでした。

日本ではダブルエックスという名称でこのモデルを思い浮かべる人も多いでしょう(写真は北米仕様のA60型)<br />
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 提供:TOYOTA
日本ではダブルエックスという名称でこのモデルを思い浮かべる人も多いでしょう(写真は北米仕様のA60型)

こうして1989年にR32 GT-R、1991年にNS-XとRX-7がデビューする国産ハイパフォーマンスGTマシンがしのぎを削る中、満を持して1993年に登場するのが、今回紹介するA80型スープラです。当然多くのチューニングマシンのベースになったほか、有名映画でも使用され、名実ともに世界に名の知れたトヨタの代表車種となるのです。


ところが各メーカーとも「平成12年度自動車排出ガス規制」と呼ばれる厳しい排ガス規制をクリアできず、ライバルであった日産のスカイラインGT-Rやマツダ・RX-7などとともに2002年に生産を終了。スポーツカー全盛時代はその幕を下ろすこととなるのです。

A70型スープラはエアロトップというデタッチャブルルーフも設定されました(写真は北米仕様の左ハンドル)
 提供:TOYOTA
A70型スープラはエアロトップというデタッチャブルルーフも設定されました(写真は北米仕様の左ハンドル)

スープラ復活まで秒読み段階?

そんな中、スープラ復活のニュースが飛び込んできました。


かねてから次期スープラは、BMWとの共同開発であると噂されていますが、なんと今年3月のジュネーブショーで、まずはGR SUPRA RACING CONCEPTというレースカーのコンセプトモデルとしてそのベールを脱いだのです。近い将来登場するであろう市販モデルの情報も今から楽しみですね。

ジュネーブショーで発表されたGR SUPRA RACING CONCEPT。このスタイルのまま市販されるのでしょうか?
 写真提供:TOYOTA
ジュネーブショーで発表されたGR SUPRA RACING CONCEPT。このスタイルのまま市販されるのでしょうか?

脇坂さんの愛車、スープラA80はもちろん、初代となるセリカXX(ダブルエックス)など歴代のクルマを掲載。「スープラ、それは至上を意味する。」と銘打った当時の広告やその他さまざまな資料も紹介されているので、資料として手元に置いておきたい一冊です。


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文&写真:勝村大輔(Daisuke Katsumura)



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2018年8月2日
Funmee!!編集部
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