ロードバイク
ヒルクライムの楽しみとコツ
【ロードバイクが気になる!】︎

ヒルクライムの楽しみとコツ


ロードバイクの楽しみ方のひとつにヒルクライムがあります。山に赴いて、坂道を登り、頂上を制覇するというもので、がんばって上れば上るほど到達したときの達成感は非常に大きいものがあります。また、自分と山との戦いですので、思い立ったときにひとりで楽しめる手軽さも魅力です。日本は国土の3分の2が山地なので走る場所にも困りません。いくつかの峠道を越えながら走ることもできます。

 

ここではヒルクライム向けモデルの特徴をはじめ、身に着けるアイテム、持っていくもの、乗り方のコツなどをみていきましょう。



ヒルクライムとは?


ヒルクライムとはロードバイクで山を上るという意味です。


プロ選手のレースをはじめ、一般の方に向けても全国各地でイベントが開催されています。なかには1万人規模のイベントもあります。ヒルクライムイベントはタイムや順位を競うためレース的な要素が強くなりますが、「自然を相手にそれぞれベストを尽くそう」という感じなのでギスギスした雰囲気はありません。日ごろ山道を上ってトレーニングしてきた脚を試す、全員が主役のハレの舞台ともいえます。距離は10~25km程度に設定されることが多いです。


もちろん、イベントに出なくてもヒルクライムはできます。関東近郊なら、東京の奥多摩埼玉県の秩父、群馬県の高崎、栃木県の宇都宮、茨城県のつくば、神奈川県の箱根あたりが有名です。



ヒルクライム向けバイクの特徴


平地は軽くペダルを踏んでいるだけでも自転車が前に進み、慣性力がついて加速できます。しかし、坂道は重力に逆らって上っていかなければなりません。そのため重量が走りを大きく左右します。


「軽い=有利、重い=不利」ですので、ヒルクライム向けのロードバイクはもともと軽量なロードバイクを、さらに軽く仕上げていると考えるといいでしょう。


ただ、ロードバイクの価格は軽さに比例しますので、ヒルクライム向けのバイクは高価格帯のものが多くなります。



 提供  スコット

1)フレームの軽さが違う


ヒルクライム向けのバイクは、カーボンフレームが主流です。自転車メーカーは、同じカーボンでもいくつか軽さの異なるグレードを用意していて、ヒルクライム向けバイクには軽いものを優先して使い、フレーム単体で1kgを切る重さを実現しています。


また、登りはペダルに大きな力をかけて踏み込みこみます。フレームが力をしっかりと受け止められるよう剛性を高めるところはカーボンの積層枚数を増やし、そうでないところは減らすといった工夫を行いながら登坂性能を高めていることが多いです。



2)パーツの軽さが違う


装着されているパーツも軽量なものが多くなります。なかでも効果が大きいのはホイールです。軽量ホイールが付いていると踏み出しが軽いのでスピードのノリがよくなります。ヒルクライム向けバイクが欲しい方はカタログで装着されているホイールの項目をチェックしてみましょう。

 

いっぽう、ハンドルやサドル、シートポスト(サドルとフレームをつなぐパーツ)が軽いとダンシング(立ちこぎ)時のバイクの振りが軽くなります。予算次第ではりますが、アルミよりもカーボンが付いたモデルを選ぶのがオススメです。



ヒルクライムでは身に着けるアイテムも軽く!

 提供  ルック


ヒルクライムにハマると次第にバイクをカスタムして軽量化したくなってきます。その理由は「仲間と一緒に登っていると遅れてしまう」、「脚力がないから自転車のポテンシャルを上げたい」、「単純にタイムアップを図りたい」などなどです。


ただ、これからロードバイクを手に入れる初心者はいきなりカスタムするのではなく、まずはロードバイクを買うときに一緒に購入するアイテムで軽量化を図ってみることをオススメします。



軽いヘルメットは恩恵が大きい


ヘルメットは各ブランドで内部の形が微秒に異なるので、アタマにフィットするものを選ぶのが一番です。ただ、ヘルメットもフレームと同じくモデルによって重量差が大きく、軽いモデルは200g以下しかありません。一般的なモデルより50~100gほど軽く作られています。ヘルメットが軽いと、首や肩にかかる負担が減って快適に走れます。ヒルクライム、ロングライドのどちらで使っても非常に恩恵が大きいです。



 提供  カブト


サイクル用ヘルメットで高いシェアを誇る国内ブランドのOGKカブト。フレアは日本人のアタマにフィットしやすい設計でいて、同ブランド史上最も軽量なモデルとして登場しました。重量はわずか170g(S/Mサイズ)です。


カブト フレア 19,500円(税抜) *一般販売は2018年7月予定



シューズやペダルで軽量化する


ロードバイクに乗っていると1分間に約80~90回転も足を踏み下ろしています。シューズやペダルが軽ければ、それだけ動きは軽快になります。


ロードバイク購入時は自転車に予算を割かれてしまうので安くすませる人が多いですが、本格的に走り始めると意外に物足りなくなるもの。ラインナップのうちミドルグレードぐらいを選んでおくほうがあとで無駄な買い足しを防げます。


ミドルグレードのシューズは約15,000円~、ペダルは約10,000円~ぐらいです。ヒルクライムをガッツリやるぜという方はハイエンドモデルがいいですが、そのぶん価格は高めでシューズは40,000円前後、ペダルは20,000円以上になります。



 提供  スペシャライズド

スペシャライズドのトーチ2.0ロードシューズは、快適性と軽さをバランスよくそなえたモデル。ダイヤル式のフィッティングを採用していて走行中の微調整も簡単にできます。重量は片足235g。


スペシャライズド トーチ2.0 16,000円(税抜)



ヒルクライムに持っていくものは?


ヒルクライムを楽しむなら荷物になるバックパックを背負うようなことはせず、なるべく軽装備でいきましょう。日帰りツーリングなら、ウインドブレーカー、小銭入れ、スマートフォン、パンク修理キット、補給食があれば安心できます。これらのアイテムを自転車用ウエアポケットとサドルバッグに入れて持ち運びます。

夏場の服装は上半身が半袖ジャージ、下半身がパッド付きのショーツです。目的地の標高が高い場合や気温が低そうなときはアームウォーマーを準備します。



ウインドブレーカー


ヒルクライムに限らず、年間を通じて活躍するアイテムがウインドブレーカーです。朝方の肌寒いときや、山を登り終えたあと、下りで着用します。山は標高が1,000m上がると気温は約6℃下がります。登りは身体を動かしているので寒く感じませんが、下りで身体は急激に冷えてしまうことを防ぎましょう。ウインドブレーカーは薄手でコンパクトにたためるものが収納しやすく便利です。



 提供  パールイズミ

サイクリストから支持の高いブランド、パールイズミのウインドブレーカー。身体にぴったりフィットしながらもストレッチ素材のため動きやすい。撥水加工付き。小さく折りたためるポケッタブル仕様(横110mm×高さ175mm)です。


パールイズミ ストレッチウインドシェル 10,800円(税抜)



 提供  パールイズミ

腕部の防寒用アイテムがアームウォーマー。半袖では肌寒そうだけど長袖では暑そう、そんな時の体温調整用に◎


パールイズミ アームウォーマー 4,000円(税抜)



お金はジッパー付きパックで


普段使っているお財布は荷物になるので、必要なものだけピックアップしてコンパクト化を図りましょう。


お金、クレジットカート1枚、免許証、保険証などがあれば事足ります。保険証があることで、万一の事故のとき病院での手続きがスムーズになります。ジッパー付きパックに入れたり、小さい財布を用意して持ち運びます。


いまはお財布ケータイやアップルウォレットが普及しているので、そちらも併用を。





最も簡易で荷物にならないのがジッパー付きビニルパック。汗をかいても中身が水濡れしないところも利点です
 出典  Funmee!!編集部
最も簡易で荷物にならないのがジッパー付きビニルパック。汗をかいても中身が水濡れしないところも利点です




ヒルクライムを上手に楽しむライドの心得


坂道では登坂抵抗(重力によって後ろに引っ張られる力)が働きます。そのため平地を走るより身体にかかる負担が大きく、「脚が疲れる」、「心臓が(心拍数が上がって)バクバクする」といった症状が出てきます。まずは、そういったキツさに身体を慣らす意味でも日ごろから坂道を上る回数は増やしておくといいでしょう。

 

また、ヒルクライムは最初から飛ばしてしまうと必ず失速します。


上手な人は最後まで登り切ることを第一に考えて、「がんばりすぎない」ことを心がけています。「がんばりすぎない」というのは、呼吸をハァハァとゆっくり刻んでいけるような感じで走ることです。自分の力を100とすると70%~80%の力が目安です。この状態なら1時間は運動を持続できますので、だいたいどんな坂道も対応できると思います。


そして頂上まで残り僅かになったら、最後に力を振り絞れば良いのです。こういった走りを繰り返しながら体力や脚力がレベルアップしてくると、自然とスピードも高くなってきます。



頂上まで完走するにはペース配分がポイント。がんばりすぎないためにも、身体が「やや苦しい~苦しい」と感じるぐらいのゾーンで負荷を調整しながら走りましょう
 出典  Funmee!!編集部
頂上まで完走するにはペース配分がポイント。がんばりすぎないためにも、身体が「やや苦しい~苦しい」と感じるぐらいのゾーンで負荷を調整しながら走りましょう




ヒルクライム向きのオススメロードバイク


本格的なヒルクライム向けモデルはミドルレンジ~ハイエンドに多く見られます。ヒルクライムが好きな人は、自身でパーツを選んで軽く仕上げるという傾向があるのでフレーム売りも多くなっています。



トレック エモンダSLR 6

 提供  トレック

トレック史上最軽量のロードバイクシリーズがエモンダ。フレームのカーボンは同社で最もグレードが高く、軽さと剛性を高バランスで備えています。表彰台のトップに立つために生まれたレーシングバイクです。



トレック エモンダSLR 6



メーカー希望小売価格:547,000~600,300円(税抜)

フレーム:ウルトラライト700シリーズOCLVカーボン

フォーク:エモンダ フルカーボン

メインコンポーネント:シマノ アルテグラ

変速段数:22スピード

ホイール:ボントレガー パラダイム コンプ チューブレス レディ

重量:6.79kg(フレームサイズ56cm)



スコット アディクト RC 15 DISK


レース用軽量モデルを得意とするスコットから、さらなるフレームの軽量化を図ったアディクトRCシリーズが登場。

アディクト RC 15 DISKは、通常シリーズよりも競技向けにアグレッシブなポジションが取れるようになっています。



 提供  スコット


スコット アディクト RC 15 DISK


 

メーカー希望小売価格:589,000円(税抜)

フレーム:アディクトHMF/IMPカーボン

フォーク:アディクトHMFカーボン

メインコンポーネント:シマノ アルテグラ

変速段数:22スピード

ホイール:DTスイス PR1600スプライン アロイ

重量:8kg



BHバイクス ウルトラライト105

 提供  BHバイクス


1920年代から自転車の開発を始めてきたスペインの老舗メーカー。重量わずか800gのフレームは、ペダルを踏んだ力を適度にしなって返す設計さがされていて、登りで軽快な走りを披露します。




BHバイクス ウルトラライト 105

 


メーカー希望小売価格:328,000円(税抜)

フレーム:ウルトラライト

フォーク:ウルトラライト

メインコンポーネント:シマノ 105

変速段数:22スピード

ホイール:VISION Team 35 Comp

重量:フレーム800g(XXSサイズ、塗装なしの状態)



クオータ カーン

 提供  クオータ


老舗ブランドの多いイタリアで2001年に設立されたのがクオータ。カーンは同ブランドのトップモデルでフレームに高弾性の1Kカーボンを採用し、同社のヒルクライムモデルであるKOMと並んで山岳コースを得意とするモデルです。ロードレースのプロチームにも供給されている高性能なモデルです。




クオータ カーン


 

メーカー希望小売価格:350,000円(フレームセット、税抜)

フレーム:カーボンモノコック

フォーク:カーボンモノコック

重量:フレーム845g、フォーク340g



ルック 785ヒュエズRS

 提供  ルック


フレンチブランドの雄、ルックが威信をかけて送り出してきた究極のスーパークライミングバイク。ヒルクライムはもちろん山岳コースを含むグランフォンド(※)にも最適な2018年のニューモデルです。

※山岳を中心にめぐるロングライドレースイベント





ルック 785ヒュエズRS


 

メーカー希望小売価格:380,000円(ZEDクランクモデルは480,000円/フレームセット、税抜)

フレーム:ウルトラハイモジュラス60t、ハイモジュラス46t、ハイモジュラス24t、グラスファイバー12t

フォーク:ウルトラエキストラライトカーボンフォーク

重量:1,010g(フレームサイズS、フレーム730g、フォーク280g)



リドレー ヘリウムSLX

 提供  リドレー


リドレーは自転車大国ベルギーで生まれたメーカー。前フレーム部は高い剛性を誇るがっちりしたつくりで、後ろフレーム部は細みのシートステーにより優れた衝撃吸収性を発揮するバランスの良い乗り味が特徴です。




リドレー ヘリウムSLX


 

メーカー希望小売価格:385,000円(フレームセット、税抜)

フレーム:60、40、30Tonハイモジュラスカーボン

フォーク:―

重量:フレーム750g



勘違いからロードバイクを買ってしまった女性モデルが、これまた勘違いからヒルクライムに挑み、男性顔負けの記録を打ち立てる!?

いま、自転車界で話題のモデルの「坂バカ」女性ヒルクライマーが、基礎の基礎からレース攻略まで、 無理なく、より速く、上達するノウハウを教えてくれます。


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文:田中弾

メイン写真提供:スコット



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2018年5月31日
Funmee!!編集部
Funmee!!編集部

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