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#20 アウトビアンキA112(歴史&スペック編)
【趣味人ジドウシャ部】︎

#20 アウトビアンキA112(歴史&スペック編)


クルマの新旧や機能だけでなく、趣味性の高いクルマ、さまざまな趣味への汎用性が高いクルマを紹介するこの連載。

 

今回は有名自転車メーカーにルーツを持つ、イタリアのアウトビアンキが誇るスモールハッチ、A112を紹介します。

 

コンパクトな2ボックスボディに当時最新のFF機構を組み込んだA112は、イタリアの人気大衆車となっただけでなく、世界中に輸出され、アウトビアンキの名前を一気に有名にした一台です。




イタリアンFFスモールハッチのパイオニア


アウトビアンキA112は、フィアットのエンジニア、ダンテ・ジアコーザが開発したジアコーザ式前輪駆動を採用したコンパクトなハッチバックモデルです。



全長は約3.3m、ホイールベースは約2mと非常にコンパクトなボディです
 出典  Funmee!!編集部
全長は約3.3m、ホイールベースは約2mと非常にコンパクトなボディです


欧州Bセグメントと呼ばれるコンパクトカーの基礎を築いたA112は、2ボックスのハッチバックボディに大人4人が楽に乗れるだけのスペースを確保しています。全長3.3m、全幅1.5mと数値をみると驚くほど小さいことが判ります。




車幅も約1.5mと、現代のクルマと比べると、ふた回りほど小さく感じます
 出典  Funmee!!編集部
車幅も約1.5mと、現代のクルマと比べると、ふた回りほど小さく感じます

 

自転車メーカーが作る小型高級車が原点


アウトビアンキは元々独立した自動車メーカーでした。というより、みなさんご存知の有名な自転車メーカー「ビアンキ」の自動車製造部門だったのです。1885年に誕生したビアンキは、自転車にエンジンを搭載したオートバイを製造し、その延長で19世紀末に自動車の製造にも乗り出すことになります。

 

20世紀初頭は小型の高級車を製造していましたが、第二次大戦後に業績が悪化し、1955年に自動車部門はフィアットやピレリの援助を得て独立します。こうして自動車を意味する「Auto」を付加した「Autobianchi」という名称の元、自動車メーカーとしてスタートをするのです。その後ピレリが資本参加を取りやめたことをきっかけに1968年にフィアットの傘下となります。



デビュー当初のA112。当初はバンパーが小さくクロームパーツが多いのがわかります
 写真提供  FCA
デビュー当初のA112。当初はバンパーが小さくクロームパーツが多いのがわかります


A112はそんなアウトビアンキ末期の1969年にデビューしたモデルで、実質アウトビアンキ最後のモデル(※)となった車両です。ところがこの最後のモデルが人気を博し、皮肉にも17年もの間生産が続き、総生産台数は約125万台と、もっとも売れたアウトビアンキとなるのです。

 

1969年から1986年まで生産されたA112は、マイナーチェンジなどによって大きく8つのシリーズに分けられますが、今回紹介する1986年式はモデル最終型のシリーズ8となります。ちなみに'80年代後半からは、ほとんどの国でランチャA112として販売されていますが、イタリアやフランス、そして日本などでは最終モデルまでアウトビアンキA112として販売されました。


1985年登場のランチアY10も、日本など一部の国ではアウトビアンキブランドで販売されました。



1977年登場のシリーズ4でグリルの意匠を大きく変更し、現在のようなヘッドライトと繋がったデザインとなります
 写真提供  FCA
1977年登場のシリーズ4でグリルの意匠を大きく変更し、現在のようなヘッドライトと繋がったデザインとなります


さらに1971年には、ストロークアップによって排気量を拡大した専用のエンジンを搭載したABARTH(アバルト)が登場します。ちょうど同じ年にミニ・クーパーの生産が終了していたこともあって、唯一のスモールホットハッチとしてますますA112アバルトはその名を知られることになるのです。



排気量を拡大したホットバージョン「アバルト」は1971年10月のトリノショーに登場します。写真はその前年に製作されたレース用のプロトタイプです
 写真提供  FCA
排気量を拡大したホットバージョン「アバルト」は1971年10月のトリノショーに登場します。写真はその前年に製作されたレース用のプロトタイプです


A112は、日本にも数多く輸入され、比較的安価な外国車として人気となりました。また構造も簡単なため、特に晩年のモデルはいまでも中古市場でよく見かけます。「しっかりとした個体を選べばちゃんと走ります。他人とは違ったクルマに乗りたいという人にはオススメですよ」とAZ autoの小玉さん。そんなA112であなたもイタリア車生活、始めてみませんか?



第三京浜の都筑インターから数分のロケーションにあるAZ auto。店頭には常にイタリア車、フランス車が数多く並んでいます
 出典  Funmee!!編集部
第三京浜の都筑インターから数分のロケーションにあるAZ auto。店頭には常にイタリア車、フランス車が数多く並んでいます
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フジミ模型 1/24 リアルスポーツカーシリーズNo.10 アウトビアンキ A112 アバルトです。


■取材協力

AZ auto


国内外のさまざまな車種を扱うが、特にイタリア車とフランス車を得意とするAZ auto。イタフラ系だけでも比較的新しいモデルから、レアなビンテージモデルまで常時数十台をストック。あまりお目にかかることのない珍しい車種でも、AZ autoなら探している一台が見つかるはずだ。

 

神奈川県横浜市都筑区東山田町894

TEL:045-534-9111

営業時間:10:00〜19:00

休み:水曜日

 


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文&写真:勝村大輔(Daisuke Katsumura)



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2018年2月6日
Funmee!!編集部
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