身近な場所から冒険はできる!水口謙二さんの作る「冒険用品」


「ルアーマガジン」、「ルアーマガジン ソルト」、「ルアーマガジン リバー」、「磯釣りスペシャル」、「ちぬ倶楽部」といった釣り雑誌の元名物編集長・水口謙二さん。


2011年に独立し、現在は“冒険”をコンセプトにした旅と釣りのギアを制作し販売している。世界各地を旅してきた経験をもとに作られたギアの数々から、水口流の自然との付き合い方を教えていただきました。



編集魂が作り上げた「冒険用品」

冒険用品にはオリジナル釣りギアのほか、海外メーカーのルアーやアート作品も並ぶ

 出典  Funmee!!編集部


―― 冒険のためのギアのセレクトショップや、オリジナル商品を開発されていますが、これらはどういった経緯で始めたのですか?

 

出版社を退職したあとにすぐにショップを開いたわけではないんですよ。退職してから、多忙な業務の間では行けなかった海外での釣りに挑戦していました。そのうち、これまでの仕事で培った釣りの経験や、海外での釣行を生かしてアウトドアメーカーの製品プロモーションなどの仕事を請け負っていましたが、どうにも編集魂が湧いてしまって。自分がベストと考えるギアを作りたいと考えるようになったんです。



―― オリジナル商品はどのようにして生まれるのでしょうか。


驚いたことに、海外での釣りは日本と全然違っていて、これまで培ってきた知識と技術が通用しなかったんです。そのうえ、気候も日本と全然違いますし、いつものギアや装備では快適とは言えません。


例えばアジア圏であれば、高温多湿にも耐えられるウエアや、モンゴルやロシアでは防寒はしながらも腕は動きやすい設計など、釣りの動きを考えられた上でのウエアを作りたいなと思ったのがきっかけです。釣りと旅にフォーカスを当てた商品ってなかったんです。



モンゴルでは靴の芯まで凍るほどの寒さ

 提供  水口謙二さん


―― 釣りと旅は相性がいいけれど、海外釣行となるとぴったりのウエアがなかったのですか?


そうなんです。だから多くの釣り好きたちは山用やランニング用のウエアを使いますよね。でも釣り用ではないから、どこか妥協している点がある。それを克服したかったんです。

 

例えば、ブラジルや熱帯域での釣行では、暑さと日差しが強すぎて、これはなんとかしないといけないなと。紫外線から肌を守るだけではなく、釣りに集中できるものがいい。そこで、オリジナルのウエアの「アルタミラ」シリーズはフードをつけたり、頻繁に腕を動かすにあたって肌に触れた感覚がなめらかで負担にないものにするなど、改良を重ねています。



2017年に発売された「アルタミラ・ライト」。透湿素材はゴワゴワしがちだが、新素材を採用して、しなやかで軽い

 出典  Funmee!!編集部

用心棒となる1本を作る

パタゴニアにて、オリジナルロッド「Jet Setter」のテスト釣行

 提供  水口謙二さん

 

―― オリジナル商品は、やはり海外での体験から発想されたのでしょうか。

 

そうですね。海外での釣りにちょうどよいサイズや機能性のロッドがなかったので、オリジナルで作ったものです。

 

たとえばルアー釣り。ルアーはその色や形も大切ですが、操るロッドアクションも大切です。海外釣行の際、現地ガイドにアドバイスももらうわけですが、日本でのロッドアクションより激しく、腕がパンパンになるほどだったんです。このアクションだと長時間の釣りに身体がついていかない。そこでオリジナルのロッドは、身体への負担を減らし、そうした釣りにも対応できるような設計にしました。

 

オリジナルのロッド「Jet Setter」は、海外でのテストを何度も繰り返し、タフながら、多くの人が扱いやすいコンパクトさをもっています。幅広い魚種に対応できる1本なので、どんな魚と出会えるかわからない、旅にぴったりの用心棒といった感じです。

 


水口さんお気に入りの7ft 8inch(2.3m)の長さも備える

 出典  Funmee!!編集部

 

―― オリジナルギアやアパレルのほか、ショップ「冒険用品」ではどんな商品が売られているんでしょうか。


海外で見つけたルアーや、旅の途中で持っていたいギアもセレクトして販売しています。セレクトしている基準は、旅にあると安心感があるとか、これがあるからこそ旅が楽しくなる、というようなもので選んでいます。



ルアーや釣具以外にも、さまざまなグッズが揃う

 出典  Funmee!!編集部


―― 「冒険したい!」と思ってもなかなかできない人は、手始めに何からスタートしたらいいでしょう?

 

冒険は何も海外じゃなくてもいいんですよ。


例えばここ、東京の高尾でもちょっと歩けば川があり、そこでは魚も泳いでいるし、虫だっています。地元の海でも山でも、里山でいいんです。そこで道具が必要なら、信頼できて、愛着がもてるモノを、継続して使い続ける楽しみをもてるといいんじゃないでしょうか。


身近な場所でも自分がワクワクできることを見つけて、夢中になること。そして時にはひと息いれること。これが、大人がする冒険の醍醐味なんじゃないかなと思います。




■プロフィール

水口謙二さん

オートバイ雑誌、釣り雑誌「ルアーマガジン」の創刊から編集として携わり、編集者から編集長へ就任。「ルアーマガジン」のほか、「ルアーマガジンソルト」、「ルアーマガジンリバー」、「磯釣りスペシャル」、「ちぬ倶楽部」の5誌の編集長を担う。2011年の3月から独立し、ジェットスロウ社を立ち上げ、自身の経験に裏打ちされたオリジナルのロッドやウエア、釣りと旅に最適なアイテムを手がける。また、釣りと旅をコンセプトに、オリジナル商品やセレクトされたギアを販売するアウトドアブランド「冒険用品」を運営。2014年、東京都八王子市に実店舗をオープン。



冒険用品

東京都八王子市西寺方町363-2

営業時間:11:00〜19:00

休み:火曜



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文:井上綾乃(Ayano Inoue)

写真:上樂博之(Hiroyuki Joraku)



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Funmee!!編集部

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