#11 ユーノス・ロードスター(ディテール編)
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【趣味人ジドウシャ部】︎

#11 ユーノス・ロードスター(ディテール編)


クルマの新旧や機能だけでなく、趣味性の高いクルマ、さまざまな趣味への汎用性が高いクルマを紹介する連載「趣味人ジドウシャ部」。11台目に登場するのは「ユーノス・ロードスター」です。

 

日本のみならず世界中にファンがいて、各国にオーナーズクラブがあるオープン2シーター・ライトウェイトスポーツ車。ディテール編では、デザインやメンテナンスなどについて紹介します。



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旧車としての趣も感じられるデザイン

撮影車両は1997年式の「B2リミテッド」グレード。ダークブルーにリペイントされ、純正タイプのリップスポイラー、オーバーフェンダー、社外アルミホイールを装着。現存する車両、とくにMT車はどこかしらカスタムされているものが多いです<br />
 出典  Funmee!!編集部
撮影車両は1997年式の「B2リミテッド」グレード。ダークブルーにリペイントされ、純正タイプのリップスポイラー、オーバーフェンダー、社外アルミホイールを装着。現存する車両、とくにMT車はどこかしらカスタムされているものが多いです


ユーノス・ロードスターは、1998年に最初のフルモデルチェンジを受け、それまでのNA系からNB系へと代替わりし、以降はマツダ・ロードスターとして販売されました。そして2005年にNC系にチェンジし、2015年からは現行のND系となっています。

 

クルマを操る楽しさをピュアに味わえるという点では、どの世代のロードスターも同じ。そしてエンジン性能や快適性、信頼性などは、新しいモデルほど高いと言えるでしょう。にもかかわらず、初代のNAロードスターはいまなお根強い人気があり、最近では、中古車の相場も徐々に上がってきているようです。

 

「現行のNDは別にして、NB、NCはまだ市場に十分に台数があって、いつでも買えるというイメージがあるのに対し、NAはさすがに数が減って希少価値が出てきました」と語る、ロードスター専門ショップ「ブルックスガレージ」の友井完侍さん。



リトラクタブルヘッドライトは、初代ファンの多くが「ロードスターはコレでなくちゃ」と言う部分でしょう
 出典  Funmee!!編集部
リトラクタブルヘッドライトは、初代ファンの多くが「ロードスターはコレでなくちゃ」と言う部分でしょう


そんなNAロードスターの魅力は、何と言ってもそのデザインでしょう。特に、現代ではさまざまな理由で採用されなくなったリトラクタブル式のヘッドライトはNAならではのもの。またこのライトを含め、生産終了から約20年が経って、旧車としての趣も感じさせるようになりました。



フロントマスクも能面のひとつ「小面」がモチーフ。能面のちょっと不気味な感じはなく、スタイリッシュにうまく昇華されています
 出典  Funmee!!編集部
フロントマスクも能面のひとつ「小面」がモチーフ。能面のちょっと不気味な感じはなく、スタイリッシュにうまく昇華されています


NAロードスターのスタイリングは、能面からインスパイアされたものと言われています。滑らかなボディラインは、どの角度から見ても飽きません。またテールランプは江戸時代の両替商が使った分銅をモチーフにしています。



テールランプはその機能的なデザインが評価され、ニューヨーク近代美術館 (MoMA) に展示収蔵されています
 出典  Funmee!!編集部
テールランプはその機能的なデザインが評価され、ニューヨーク近代美術館 (MoMA) に展示収蔵されています


ボディサイズは全長3,970mm×全幅1,675mm×全高1,235mm。NB以降、車幅はちょっとずつ大きくなったものの、全長はNCを除きむしろ短かったりするのですが、NAはシンプルなフロントマスクのせいもあってか、歴代ロードスターのなかでもひと際コンパクトに見えます。



運転に集中できる、無駄を省いたシンプルなインテリア。シートはマツダスピードのバケットシートに交換されています
 出典  Funmee!!編集部
運転に集中できる、無駄を省いたシンプルなインテリア。シートはマツダスピードのバケットシートに交換されています


またNAの"旧車感"は、乗り込んでみるとさらに強く感じます。ロードスターは基本的にあまり装飾的でない、シンプルなデザインのインテリアですが、NAはより簡素。これに経年変化が加わっていることもあって、旧いスポーツカー然とした雰囲気が感じられます。それでいて、走らせればまったく旧さを感じさせない乗り味を感じさせてくれるのだから堪りません。



その気になれば、いつでも新車同様のコンディションを取り戻せる

幌をするとこんなスタイリング。さすがに新車時の幌をつけているクルマはあまり残っていません
 出典  Funmee!!編集部
幌をするとこんなスタイリング。さすがに新車時の幌をつけているクルマはあまり残っていません


マツダのHPによれば、2017年現在でも日本では約23,000台が走っているというNAロードスター。しかし最低でも20年以上が経過していることもあって、状態のよい車両は少なくなってきています。

 

「ボディカラーが褪せてきている個体が多いですね。特にボンネットなど上面は褪せやすいので、フェンダーと色が違ってしまっているものも多いです」と語る、友井さん。またNAの幌に付いているリアウインドウはビニール製なので、新車時からのものは曇って後ろが見えなくなっている場合がほとんど。ただしNAの幌はNBのものと互換性があり、ウインドウがガラス製になったNBの幌に交換しているオーナーが多いそうです。



ガラスウインドウ入りの赤い幌はアメリカ製のもの
 出典  Funmee!!編集部
ガラスウインドウ入りの赤い幌はアメリカ製のもの


「ロードスターはボディやフレームは丈夫なので、大半はしっかりしています。ただゴム類は硬化している場合が多く、そのままにしているとヒビ割れてそこから水が浸入してしまいます。水が車内に入った状態で放置されるとさすがにボディに腐りが生じるので要注意。ゴム類は新品に交換しておいたほうがよいでしょうね」と、友井さんは言います。パーツの供給は、20年経ったいまでもまったく心配ありません。欠品になっているパーツはごくわずかで、パーツの値上がりも最低限とのこと。



ロータス風のユーノスエンブレムはイギリス製。欧米にも多くのファンがいることがうかがえます
 出典  Funmee!!編集部
ロータス風のユーノスエンブレムはイギリス製。欧米にも多くのファンがいることがうかがえます


さらに、オーナーの方は当然チェック済みでしょうが、マツダは供給終了となっているNAロードスターの一部パーツの復刻およびレストアサービスを2018年から開始すると発表しています。


さすがはマツダを代表する人気モデルですが、こうした取り組みが、他のメーカーにも増えていくといいですね。このことからも、このクルマ、ある意味、いまが買い時とも言えるかもしれません。



ロードスター専門店「ブルックスガレージ」。「ロードスターはエンジンも強いので、水回り、オイル回りの管理をしっかり行えばNAでもまだまだ長く乗り続けられますよ」
 出典  Funmee!!編集部
ロードスター専門店「ブルックスガレージ」。「ロードスターはエンジンも強いので、水回り、オイル回りの管理をしっかり行えばNAでもまだまだ長く乗り続けられますよ」
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■取材・撮影協力

ブルックスガレージ

 

1988年の創業以来、店主の趣味に応じてさまざまな中古車を扱ってきたが、6年ほど前からロードスターメインのショップに。「日常的に乗るうえでストレスがないように仕上げる」ことを店の方針として整備を行い、状態に応じてリペイントなどを施したロードスターを販売している。

 

住所:東京都町田市南町田2-5-5

TEL:042-795-1013

営業時間:10:00〜20:00

休み:水曜

 

 

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文:和田達彦(Tatsuhiko Wada)

写真:銭田豊裕(Toyohiro Zenita)



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2017年11月29日
Funmee!!編集部
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