【ザ・使い込んでる部】#10 デザインに一目惚れしたポイズンのプレイキューとメッヅのブレイクキュー


使い続けるのには理由がある。愛し続けられるのには想いがある。そんな趣味にまつわるこだわりの“私物”を紹介する「ザ・使い込んでる部」。

 

連載第9回目は、思いがけず始めることとなったビリヤードでメキメキと頭角を現し、毎年ラスベガスで開催されるアマチュアプレーヤーたちの聖地「APA National Team Championships」にも出場した高倉由美子さんのキューをご紹介します。


どちらも10年近く愛用しているものですが、特にプレイキューは目にした瞬間に購入を即決したほどデザインに惚れ込んでいるとか。そんなキューへの思いとともに、ビリヤードにまつわるさまざまなお話をお伺いしました。



“見た目”だけで選んだプレイキュー

高倉さんが練習に訪れるビリヤード場『Billiard Oops!』にて

 出典  Funmee!!編集部


ビリヤードを始めたのは2007年なんですけど、最初は上手な方の使っていないキューを借りていたんです。だからポイズンのプレイキュー「AR-4」を買ったのは2009年頃ですね。

 

選んだ理由はデザインのみ。ビリヤードのキューって、色合いや柄など木で細工が施されているのですが、すごくたくさんの種類があるんですね。私はシンプルなものがよかったんですよ。ただ真っ黒というのではなくて、さりげなく柄が入っているキュー。あと、グリップが革という点も気に入ったんです。性能はさておき、本当に見た目だけで決めちゃいました(笑)。

 

金額は6万3,000円くらい。キューは1万円〜100万円までといわれるほど、お値段がピンキリなんです。ビギナーでしたし、予算は5万円くらいがいいなと思って探していました。

 

ブレイクショットで使用するブレイクキューはメッヅの「パワーブレイク」というモデルなんですけど、これを使っている人は多いんですね。私も欲しいなぁと思っていたら、「今は別のを使っているから」と仰る方が譲ってくださったんです。



好きなデザインだからこそ、使い続けたい

中央がジョイント部分、そこからキュー先までがシャフト、キュー尻までがバットと呼ばれます。手前がプレイキュー、奥がブレイクキュー

 出典  Funmee!!編集部


プレイキューはシャフトも含めて買った時のまま。シャフトは大きく分けて、ハイテクシャフトとノーマルシャフトの2種類があるんです。簡単にいうと、ハイテクシャフトは木を何枚も貼り合わせたり、内部にカーボンを埋め込んだりと、構造的な工夫を行なっているもの。ノーマルシャフトは木をそのまま削り出しているものですね。

 

このプレイキューは購入した際、お店の方が「ハイテクシャフトとノーマルシャフトの中間くらいだよ」と説明してくれました。アマチュア選手のリーグ戦を開催しているJPA(Japanese Poolplayers Association)が1〜9までのスキルレベルを規定しているんですけど、それが5に上がった時、ハイテクシャフトにしたいなとちょっと考えたんですよ。プレデターというブランドの「314」シャフトですね。

 

だけどポイズンのバットには、それがジョイントできないんです。もし314のシャフトにするならば、キューごと買い換えなくてはならない。デザインが好きで愛用していますし、ポイズンが打ち出しているハイテクシャフトとしての意味合いもあるので、やっぱりこれがいいなと思ってしまうんです。



レベルもフォームもキューに合わせてついていく

キューはジョイント部分を外して分解し、ケースに収納します

 出典  Funmee!!編集部


他の人のキューで玉を突くことはほぼないので、他のキューとは比べようがないんです。でもビリヤード場の店長さんに自分のキューについて聞いてみたら、「意外と重いね。前バランスだね」っていわれました。正直、よく分からないんですけど、私にとっては使い慣れたキューなので、何の疑いももたず使い続けています(笑)。

 

キュー先にバランスが寄る前バランスがいいのか、キュー尻の方が重い後ろバランスがいいのか、フォームや好みによって変わるそうなんですね。私の場合、いまのキューが自然に馴染んでいく感じだったので、慣れが最大の武器というか。このキューにあわせて、自分のフォームが形成されていったんだと思います。

 

そういえばキューケースもずっと使っていますね。プレイキューと同じ時に購入したのですが、メッツのキューケースは持っている方が多いですよ。2バット3シャフトが入り、ポケットも装備されていて機能的なんです。



ひょんなことから始めたビリヤードで、ラスベガスの大会に出場

チームでの大会や個人戦で得た盾とトロフィー。ワッペンはJPAから試合での優秀者に与えられるもの

 出典  Funmee!!編集部


ビリヤードを始めた理由は、知人に突然ビリヤード場に呼ばれ、チームに入れっていわれたのがきっかけなんです(笑)。選手が足りないからって。それまでは一度もやったことがなかったですよ。それですぐに試合があるっていうんです。だから今すぐ練習しなきゃって。もう必死でした(笑)。仕事帰りは毎日ビリヤード場に通っていましたね。

 

たぶん運がよかったんでしょうね。最初に入ったチームが大会で優勝して、嬉しくて。でも初めての試合で負けたのが悔しかったから、次は絶対勝ってやるぞって。チームのみんなも、ビリヤード場のスタッフの方も、みなさんすごく優しかったという環境にも恵まれていました。



試合はもちろん、練習でも真剣な眼差しでプレイをする高倉さん

 出典  Funmee!!編集部


チームは最大8名まで登録ができて、試合では1チーム5人が出場します。その5人のスキルレベルの合計の上限が23なので、上級者とビギナーによって構成されているんですね。やっぱり勝つと楽しいんですよ。スキルレベルに応じてハンデがつくので、レベルの高い方と試合をしても勝てるんです。

 

2015年には毎年ラスベガスで開催される「APA National Team Championships」にも日本代表として出場できたんです。この大会はJPAのアマチュアプレーヤーのほとんどが目標にしているんですね。夢のまた夢かと思っていましたから、もう大興奮でした。アメリカ、カナダ、日本から約700チームが参加し、そのうち日本代表は当時で3チームのみ。残念ながら試合は負けてしまいましたが、やっぱりもう一度あの舞台に立ちたい。

 

ビリヤードはもう生活の一部かな。チームのメンバーの年齢も職業もバラバラ。趣味が同じという共通点で、みんな本気で取り組んでいます。優勝したら、抱き合って泣く。大人になってこんな経験って、そうそうないですよね(笑)。




■プロフィール

高倉由美子さん

静岡県出身。大学卒業後、アパレル会社に入社。デザイナーとして14年間勤務した後に独立し、オリジナルブランド yum.を立ち上げる。現在はマッシュスタイルラボ が手掛ける人気レディースブランド『FRAYI.D』のデザイナーとして勤務する。2008年からJPAが主催するアマチュアビリヤードリーグに参加。2015年にAPAが主催するアメリカ本大会へ、エイトボールの日本代表チーム「FourDimensions」メンバーとして出場。現在はナインボール、エイトボールそれぞれ2チームに所属している。

 

■撮影協力

Billiard Oops!

東京都品川区二葉4-1-20 MC中延ビル2F

TEL:03-5749-1239

営業時間:日〜木曜13:00〜翌4:00、金曜13:00〜翌5:00、土曜12:00〜翌5:00

休み:なし




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文:大森菜央 (Nao Ohmori)

写真:銭田豊裕(Toyohiro Zenita)



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Funmee!!編集部

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