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ウッドガスストーブでオトナの火遊び(炎の魅力編)

ウッドガスストーブでオトナの火遊び(炎の魅力編)


木っ端ひとつかみで火をおこせ、簡単に湯も沸かせるという「ウッドガスストーブ」。二重構造の器とその中を通過する気流のコントロールが、効率よく火をおこすポイントなのだとか。


長野県を舞台に、ウッドガスストーブを自作し、オトナの火遊びを満喫している美術家・小池雅久さんにその魅力を聞きました。



火は人と人の気持ちをつなげる

これがウッドガスストーブ。缶詰とコーヒーの空き缶で二重構造にした最小タイプ
 出典  Funmee!!編集部
これがウッドガスストーブ。缶詰とコーヒーの空き缶で二重構造にした最小タイプ


—— 美術家が焚き火……いったいいつからハマったんですか?


うーん、どこまで遡るかって感じですけど、もともと子どもの頃から火遊び好きだったんですよ。秘密基地つくったら、中に必ず火を焚く場所つくったりして。僕は鉄を使った彫刻するんですけど、鉄を使うにはまず火で熱するでしょ。これも火を扱うから鉄の彫刻を選んだようなところもあって……。



焚き火仲間の佐伯ユキオさん(右)とウッドガスストーブの火を囲む
 出典  Funmee!!編集部
焚き火仲間の佐伯ユキオさん(右)とウッドガスストーブの火を囲む


—— どうしてそんなに火に惹かれるのでしょう?


火があると、そこにいる人と人の気持ちがつながるというか、やわらかくなりますよね。縄文人の竪穴式住居でも、必ず火を焚く場所があるでしょ。昔の人たちが見てた火と、いまここにある火は何も変わらない。そう考えると、火があると、太古の先人たちともしっかりつながれるような、そういう感覚も好きなんですよね。



ウッドガスストーブなら、小枝や松ぼっくりが燃料に


—— ウッドガスストーブに注目したのはなぜですか?


焚き火や普通のカマドは太い焚き木をどんどん燃やさなきゃいけないけど、ウッドガスストーブは燃焼効率が抜群にいいから、そこら辺に落ちてる小枝や松ぼっくりなんかでも立派な燃料になるんです。


それに、空き缶とかどこでも手に入る材料で、誰にでも手づくりできるのもいい。小型にすればキャンプとか山歩きにも気軽に持っていけるし、そこに落ちてるものを拾って、どれがいい燃料になるか燃やしてみるのもおもしろいでしょ。長野ならどの森にもたいてい落ちてるクルミの殻なんか最高です。ゴーッてものすごい勢いで燃えます。



川原に落ちていた細い流木も、ウッドガスストーブにかかれば大量の燃料
 出典  Funmee!!編集部
川原に落ちていた細い流木も、ウッドガスストーブにかかれば大量の燃料


—— どうしてそんなに燃焼効率がいいんですか?


木に火をつけると、熱くなった木から可燃性ガスが出て、高温になった空気と合わさって燃えます。でもこの可燃性ガスは、ふつうは大部分が煙となって逃げてるんです。


ウッドガスストーブは、穴を開けた二重構造の缶の中で上から火をつけます。すると外側の缶の穴から内側の缶との間に引き込まれた空気が熱くなりながら上昇して、煙として逃げる前の可燃性ガスとも反応して二次燃焼する。だから煙がまったく出ないくらい燃焼効率がいいんです。



「これこれ、この横から出てきてるのが二次燃焼の炎!」と興奮
 出典  Funmee!!編集部
「これこれ、この横から出てきてるのが二次燃焼の炎!」と興奮

 

発想ひとつで工夫が次々生まれる


—— それにしても、形や大きさがいろいろあるんですね


二重構造にできれば、どんな大きさでもいいんです。一番小さいのは、ホールトマトの空き缶にコーヒーの空き缶を重ねたタイプ。カップラーメン1杯分のお湯を沸かすなら、これで十分ですね。大きいのだと、ドラム缶でつくったこともあります。建築現場で働く友達の暖房用につくってみたんです。ロケットみたいにゴウゴウと炎が上がって、暖房にはもったいないくらいだったけど……。



廃材を組み合わせて自作した焙煎器とウッドガスストーブでコーヒーを焙煎する佐伯ユキオさん
 出典  Funmee!!編集部
廃材を組み合わせて自作した焙煎器とウッドガスストーブでコーヒーを焙煎する佐伯ユキオさん


—— 用途に合わせて、いろいろ自分でつくってみればいいと


そうそう。使う人によって発想の違いがあって、いろんな形ができるのもおもしろいよね。ユキオくんがコーヒーの焙煎に使ってるのは、バーとかで使うアイスクーラーに穴を開けたもの。二重構造だからちょうどいいんだよね。火の勢いもすごいでしょ。



豆を入れた筒を包み込むほどすごい火力。15分弱で焙煎できる
 出典  Funmee!!編集部
豆を入れた筒を包み込むほどすごい火力。15分弱で焙煎できる

火を眺めるだけでも楽しいのに、その道具を自分でDIYできたら……楽しいに決まってるよね。

さまざまなストーブを手作りするためのハウツーやアイデアが満載! もちろんウッドガスストーブについても紹介されています。

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■プロフィール

小池雅久さん


美術家、焚き火愛好家。リキトライバルサスティナブルアートワークス 代表。長野市善光寺門前町の裏路地にて「美学創造舎マゼコゼ+図書館ギャラリーマゼコゼ」を運営。「美を感じる力」と「創造力」がつながりあうための場づくりをしている。



美学創造舎マゼコゼ + 図書館ギャラリーマゼコゼ


長野県長野市長門町1076-2

TEL:026-225-9380

営業時間:12:00~18:00

休み:日曜、祝日(展覧会開催期間中は変更あり)



■注記

火を使う際には、周りに燃え移らないよう気を配りましょう。また、消火用の水などを事前に用意しておきましょう。



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文・写真:依田賢吾(Kengo Yoda)



2018年3月6日
Funmee!!編集部
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