【趣味人ジドウシャ部】#01 ジープ・グランドワゴニア(ディテール編)

 

クルマならではの“自由”を駆って、趣味を満喫するために外へ出かけよう。そんなとき、やっぱりカッコいいクルマで心地よくクルーズしたいもの。世に星の数ほどある中から厳選の一台を紹介する「趣味人ジドウシャ部」は、前回に引き続き「ジープ・グランドワゴニア」。

 

実はここ数年、「もうすぐ復活して再発されるのでは?」という噂の絶えない注目車種なのです。“ラグジュアリーSUVの先駆者”であることを紹介した前回に引き続き、今回はディテールにまつわる特徴をお届けします。

 


鼓動感あふれるトルクフルなV8エンジン


「ジープ・グランドワゴニア(以下、ワゴニア)」が製造された当初は3.8ℓ直列6気筒SOHCエンジンが搭載されていましたが、1965年に5.4ℓV型8気筒OHVエンジンが標準となり、さらにその後5.7ℓを経て、最終的には5.9ℓエンジンが標準となっていました。また1970年代にはオプションで6.6ℓエンジンを搭載したモデルもありましたが、いずれにしても、トルク重視の大排気量V8エンジンがこのクルマの心臓です。



ワゴニアの構造がシンプルなエンジンは、メンテさえ怠らなければ元気に働いてくれます

 出典  Funmee!!編集部


エンジンをかけると、いかにもアメ車らしいドロドロドロ……というアイドリングの音が響きます。最高出力は144ps/3,200rpm、最大トルクは38.7kgm/1,500rpm。もちろん高速性能は今どきのクルマには及びませんが、ストレスを感じるほどではありません。


ピックアップトラックをベースに開発されたシャーシを長年使い続けてきたクルマなので、乗り心地はよくも悪くも鷹揚。のんびり流して走るのが似合うクルマです。でも、ぶっといトルクに任せてクルージングすれば最高に気分が上がります。ただし燃費は平均で4〜6km/ℓ。でも燃費のことを気にする人は、旧いアメ車に乗っちゃいけないのです。



荷物をいっぱい積める広大なラゲッジルーム


「ワゴニアはファーストカーとして使われるようなクルマではなかったので、内装がヤレていない車両が多いんですよ」とワゴニア専門ショップ「アトニック」の代表・押野さん。日常の足ではなく、休日に郊外へ遊びに行く時だけ乗るクルマだったのだとか。

 


後席を畳めばサーフボードだって積めちゃいます

 出典  Funmee!!編集部


だから荷物がたくさん積めるようにできています。荷室の広さは、通常時で幅1,450mm(タイヤハウス間1,100mm)で、奥行きは1,200mm。これだけでも十分広いのですが、リアシートの背を前に倒せば奥行きは2,000mmにもなります。キャンプはもちろん、サーフィンやスキーなど、何を載せてどこに行くか考えるだけで楽しくなりそうですね。



高級フルサイズSUVならではの存在感。後ろ姿もワイルドでいて上品です

 出典  Funmee!!編集部

ワゴニアをさらに楽しむには


ハイクラスのユーザーに大切に乗られていた車両が多いグランドワゴニアですが、コンディションのよいものを求めると、やはりクライスラー時代の車両が中心になります。


「旧いアメ車は壊れやすいのでは?」と思いますが、中古車でもしっかり整備された程度の良い車両を手に入れ、以後定期的なメンテナンスを欠かさなければ、問題なく乗り続けていくことができます。比較的近年まで製産されていただけあって、パーツも潤沢に手に入りますし、キャブレター車なので、電子化が進んだ近年のクルマに比べてメンテナンスも容易です。


 そしてうれしいことに、このクルマは「1ナンバー(普通貨物自動車)登録」が可能で、大排気量車の割に税金を安く抑えられます。その代わり1年車検になるのですが、メンテせずに乗りっぱなしになるのを防げるので、ちょうど良いかもしれませんね。


また、内外装のデザインが魅力なだけに、派手にカスタムするようなクルマではありませんが、角目のヘッドライトを1977年以前の丸目仕様にするなどのライトなカスタムを楽しむユーザーは、若い人を中心に多いようです。構造が基本的に初期のころからあまり変わっていないので、そうしたことは比較的簡単にできちゃうんです。



フロントドアには旧車ならではの三角窓

 出典  Funmee!!編集部


またレトロなインテリアもドライブ気分を盛り上げてくれます。リアゲートの窓も含め、すべてパワーウインドウなのに、フロントドアの窓には手動の三角窓。そんなギャップも楽しいクルマです。エアコンもついていますが、天気の良い日はリアまで窓を開け放ち、風を感じながら乗るのもいいですね。




■取材・撮影協力

アトニック

ワゴニアの中古車専門ショップとしてリニューアルした1996年以降、多くのワゴニアファンやアメ車ファンに愛されてきた。現地で直接買い付けてきた車両たちは、エンジンや内装・外装など1カ月以上かけて納車整備をしており、クライスラー時代の程度の良い車両を中心に60年代の歴代モデルまで幅広くそろう。レストアやカスタムも可。


東京都町田市つくし野2-30-5

TEL:042-788-6660

営業時間:10:30〜20:00(月曜〜土曜)、11:00〜19:00(日曜、祝日)

休み:無休



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文:和田達彦(Tatsuhiko Wada)

写真:銭田豊裕(Toyohiro Zenita)



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Funmee!!編集部

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